もっとおいしいお話し

仕事柄、欠かせないのが

長靴です

夏ど真ん中ですので

新しい長靴は

少しだけ

丈の短いものにしました　

2024年8月4日

Vol.4468

いらっしゃいませ

マクロビオティック（玄米菜食）を

基本に据えた　

“身体に優しい

美味しい日本料理”

を信条とし

魚菜食文化でもある

和食文化を

支えてくれる漁師の

代弁者として

静岡県富士市の

日本料理店【佳肴　季凛】の　

店主兼熱血料理人の志村弘信が

今日も認（したた）めます

「おはよう、親方🐡

新しい長靴じゃん！」

と、ふぐとらちゃん

「おはよう🐡

そうだよ

昨日、市場で水が掛かった時に

冷っとして

見たら

ほら👆」

「ヤバっ

大きく開いているじゃん」

「そうだよ

だから、昨日

買って来たんだよ」

「そうなんだぁ

新しいのは

少し短くね？」

「短くしたんだよ

最低でも

あと２か月は

暑い日だろうしね」

「これだけでも

ずいぶん違うものなの？」

「違うよ

本当は、もっと短いのが

いいんだけど

短いと

濡れやすいからね」

「そっかぁ

濡れるんじゃ

長靴の意味が無いしね

でも、寒くなるまで

この長靴でも

平気だろうけど

寒くなったら

どうするの？」

「どうもこうも

この程度の長さの差なら

全然、問題ないし

穴が開くか

靴底の溝が減るまで

履くよ

それよりも

寒くなると

足元が冷えるのが

一番、厄介だね


そうなったら

中敷を入れて

寒さを凌（しの）ぐよ」

「そっかぁ

でも、長靴の寿命って

どれくらいなの？」



「考えたことないし

その時によって

マチマチだしね」

「マチマチって

市場へ行くだけだから

そんなに差が出るものなの？」

「差が出るのは

その長靴次第なんだよ

丈夫かどうかが

長持ちの差だね」

「え゛～っ

そんなに差があるの？」

「これがさぁ

あるんだよ


履き始めてから

一週間もしないうちに

穴が開いたことがあって

その次も

同じのを買ったら

同じように

開いたことがあるんだよ」

「ヤバくね？」

「ヤバいよ

同じ店で買ったんだけど

馴染みの店員だから

逆に訊かれて

一連の流れを話したら

返金してくれただけじゃなく

３回目は

タダだったんだよ」

「ってことは

１足分しか

払わなかったんだぁ」

「そうだよ」

「超ツイていたじゃん」

「ツイてたんだけど

同じ店で

買い続けているからこそ

対応してくれたんだと思うよ

お客だから

どうだとかじゃなくて

対等の人間として

付き合うのが

大事なだけだよ

自分に都合が良ければ

神対応って言ったり


悪ければ

塩対応と言ってみたり

そういう発送が

子供じみていて

見苦しくて

反吐（へど）が出るよ

だから

売ってくれて有難う

買ってくれて有難う

の考えが

一番大事なんだよ」

「そうだよね」

ということで

穴が開いた長靴は

清めの塩を振って

お役御免となり

新しい長靴での

仕事を始めたのでした　

「鱧しんじょう蒸しを

仕込んだんだぁ

そんじゃ、また明日🐡」

by ミニふぐちゃん


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