連休明けにして、定休日明け
月曜日が定休日の『佳肴 季凛』ですので、火曜日の今日が、一週間の始まりで、そんな今日は、沼津魚市場に仕入れに行って来ました。
いつものように、いの一番に、活魚売場に行くと、
売場の隅に、
予め注文しておいた鱧(はも)がありました。
この鱧は、大分産のもので、
落ち鱧と呼ばれ、途中で死んでしまったもので、お腹の中にエサが残っていて、その臭いが回ってしまい、使い物にならないようにするため、
その場で、はらわたを抜いておきました。
鱧と言えば、先週は悪天候の影響もあり、入荷が少なかっただけでなく、値段も暴騰していましたが、
大分産を中心に、入荷も安定してきたので、ひと安心し、別の売場に向かうことにしました。
売場に着くと、
島根県産と、
高知県産のものが、
残っており、高知県産の鯵の方が、鮮度も良く、大きさも好みだったので。、1ケース仕入れることにしました。
さらに、別の売場に行くと、貝類などを仕入れる問屋では、
荷物が届いたばかりで、
その仕分けに追われており、
徳島県産の岩牡蠣が並ぶと、
この5個を選り抜き、ひととおりの仕入れを終え、魚市場から帰ることにしました。
連休明けにして、定休日明けということもあるだけでなく、
明日、明後日とバス旅行の団体のお客様が御来店されることもあり、魚だけでなく、
先付のもろこし豆腐、
デザートのブルーベリーのムース、
サラダ素麺の野菜(長葱、茗荷子、茗荷竹、アーリーレッド、赤と青ピーマン、黄パプリカ、人参、アーリーレッド、レッドキャベツ)など、諸々の仕込みがあり、ランチの営業後も、仕込みをしました。
仕込みの目途がついたこともあり、
休憩前に、お昼を食べることにし、三重県熊野から昨日届いた鰹と、
今朝の鯵を使い、“鯵かつ丼”を食べたのですが、鯵は今が旬ということもあり、鰹よりも脂がありましたが、鰹好きの自分としては、どこまでいっても鰹でしかありません。
仕入れに行き、仕込みに追われた一日も、ようやく終わりが近づき、お客様がお帰りになったら、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんと、明日のバスの団体のお客様の器出しをし、一日が終わりました。
仕事は終わっても、“お疲れちゃん♪”なくしては、本当の終わりは来ないのは言うまでもなく、
お昼に続き、再び鰹が参上しました。
朝食を基本的に食べない自分ですので、三食連続で鰹と相成り、これにて打ち止めゆえ、我慢せざるを得ず、連休明けにして、定休日明けの一日を締めた次第です。
心底飽きるまで、何食連続で食せるのか、自分でも気になりますが、未来永劫続けられるような気がしてなりません。
食べ物の好みは、色々あるかと思いますが、そんな食べ物って、ありますか?
★☆★ 日本料理の匠 ★☆★
【佳肴 季凛】店主兼熱血料理人の自分が、
このように紹介されております。ご興味、ご関心のある方は、上の写真をクリックして、ご覧下さい。
定休日の鰹は、三重県熊野灘産
今日は、定休日でしたが、8時前に、
三重県から届くことになっていた荷物を、
受取りに行って来ました。
『佳肴 季凛』に戻り、
開けて、取り出すと、
鰹が参上なり。
定休日に鰹ということは、勿論のこと、今宵のおかずです。
卸したら、
氷を敷いたバットに乗せ、
FIRE!
焼き目をつけたら、
ひっくり返し、粗熱を取っておきました。
夕方になり、
盛り付け、今宵の食卓に・・・♬
全て刺身にしたわけではなく、残ったというより、
明日のお昼に鰹丼にするため、あえて半身は残しておきました。
ありとあらゆる刺身の中で、ダントツに好きなのが鰹ゆえ、不完全燃焼そのもので、鰹好きの自分としては、断腸の思いと言っても過言ではありません。
ちなみに、自分の鰹好きについては、以前お話ししたことがあるので、それについては、こちらをお読み下さい。
好きなものを残しておくよりは、早めに味わいたい性質(たち)なのですが、別の味わいを堪能するため、丼に仕立てることで、良しにしておきます。
既に食したのですが、美味し鰹。嗚呼、鰹にして、あな鰹。
★★★ 夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』 ★★★
この時季、当店では、夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』(1,500円 全7品)を、御用意しております。
当店オリジナル料理の“サラダ素麺”をメインにした、清涼感溢れるコースとなっており、食後のお飲物付です。
真鰯(まいわし)率、高き賄い
『鰯の丸煮』に仕込み、真空パックしておきました。
御中元の時季ということもあり、仕入れた時は、おかずように失敬して、賄いにする頻度も高くなります。
オーソドックスな塩焼にはじまり、
同じ焼物でも、
開いてから、日本酒と濃口醤油を同割にしたものに漬けて、干したものを、焼いたこともあります。
また、ある時は、
フライにしたこともあり、最近ではないものの、
春先には、こごみ、茄子と共に、天ぷらにして、天ざる蕎麦にしたこともあります。
刺身で食べられるような鮮度のものを仕入れてくるのですが、いわゆる生で食べることは少なく、生で食べる時は、酢締めにしてから、
丼にしたこともあります。
真鰯に限らず、種類にもよりますが、魚は加熱した方が、食べやすくなり、より美味しさを味わえると思っているので、生で食べる機会は、自ずと少なくなります。
ちなみに、今日の賄いは、失敬した真鰯を使う予定でしたが、仕込みに追われ、余りもの野菜などをかき揚げにして、蕎麦と一緒に食べたのですが、画像なしでした。
明日は、その真鰯を使う予定ですが、何にしようか、思案中です。
☆★☆ ラジオエフ 『うまいラジオ』に出演中 ★☆★
毎月第一木曜日 昼2時頃から、ローカルFM局ラジオエフの番組『うまいラジオ』で、旬の魚について、店主兼“熱血料理人”の自分が、熱く語ります。
次回は、7月5日(木)の予定です。
放送エリアは限られますが、お時間のある方は、是非、お聴き下さい。
5本の鱧(はも)&わらさ丼
週末ということもあり、今朝の沼津魚市場の活魚売場は、
入荷して来た鱧(はも)の仕分けに追われており、
声を掛けるのも、
憚られるほどでした。
そんな状況でしたので、
他所の売場に行くと、西伊豆・仁科の知り合いの漁師さんが来ており、「おはよう、季凛さん!おかずに、わらさがあるけど、持ってきなよぉ~。」と、定置網で水揚げしたわらさをもらい、それこそ“早起きは三文の得”となりました。
ちなみに、わらさは、鰤(ぶり)の若魚で、わかし、いなだ、わらさ、ぶりと名前が変わります。
その他の仕入れを終え、活魚売場に戻ると、
注文しておいた落ち鱧が4本用意されており、そのうちの3本が、
大分県産で、残りの1本は、
淡路島産で、先程のわらさと一緒に、
持ち帰ることにしました。
【佳肴 季凛】に戻ったら、常の通りの下処理を終えたら、
骨切りをし、
明日の『鱧料理』に使うため、包丁したり、
串を打っておきました。
ランチの営業が終わり、するべき仕込みも全て終わったので、お昼を食べることにしたのですが、今日のお昼は、今朝のわらさを使ったのは、言うまでなく、お昼御飯ですので、
わらさ丼にしました。歯応えも残っており、旨味も程良く、あっという間に完食と相成ったのは、言うまでもありません。
明日は休市日ですが、『鱧料理』の御予約を頂いているので、明日も、鱧を仕入れて来ますが、昨日仕入れてきた2本の鱧もあるので、1本だけですが、活かしの鱧を仕入れて来る予定です。
3連荘で、市場行きですので、そろそろこの辺りで・・・。
★★★ 『佳肴季凛』謹製 【鰯の丸煮】 ★★★
当店では、お中元、お歳暮、手土産などの贈り物や、お取り寄せに最適な【鰯の丸煮】をご用意いたしております。
5パック(10本)入 2,250円 ※クール便にて発送可
“大羽(おおば)”と呼ばれる大きめの真鰯を使用し、店主の“熱き想い”と共に、煮詰めた逸品です。大切な方への贈り物に、是非どうぞ。
10週連続で、休日出勤
明日の29日(火)は、
普段通っている沼津魚市場が、
休みということもあり、定休日の月曜日でしたが、仕入れに行き、結果として、10週連続の休日出勤となった次第です。
いつものように、一番最初に活魚売場に行くと、
生簀の前に、
愛媛産と、
淡路島産の落ち鱧(はも)が並んでおり、愛媛産は7本で5,6キロで、淡路島産1本で0,5キロでした。
落ち鱧とは、輸送中や生簀の中で死んでしまった鱧のことですが、愛媛産は、荷主がはらわたを抜いておいてあり、
この中から、好みのサイズを2本選り、
秤にかけてもらうと、
1,2キロでしたので、
札には、引き算された数字が書かれ、再び並び、1本の淡路島産の方は、治自分好みのサイズでしたが、愛媛産とは異なり、はらわたが入っていたので、
お腹に残っているエサの臭いが回らないようにするため、その場で抜いておき、
この3本を仕入れ、他の売場に行き、色々と仕入れ、魚市場から帰ることにしました。
【佳肴 季凛】に戻り、荷物を卸すと、女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、仕入れ用の軽トラの掃除をしてくれたのですが、
明日はというより、明日から3日連続で、団体のバス旅行のお客様がお見えになるので、今日は、真由美さんも休日出勤となったのです。
掃除を終えた真由美さんは、
テーブル席と、
御座敷のセットを始めてくれたのですが、明日は、人数も多いこともあり、テーブルと御座敷の併用となり、2組の団体のお客様が見えるわけではありません。
その後、真由美さんは、
鱧のヌメリ取りをしてくれたら、
沼津産の鯵(あじ)の水洗いをし、
焼いてから出汁を取るため、頭の掃除をしてくれたました。
一方の自分は、
鯵の次に、鱧を卸したのですが、
他の仕込みを優先したかったので、骨切りは明日することにし、冷蔵庫へ。
鱧の次に取り掛かったのが、
お弁当用の焼物に仕込むため、サーモン(ノルウェー産)を卸してから、
お弁当用の切身にしました。
その間に、真由美さんは、
小鍋の野菜に仕込みをし、その次に、
大和芋の皮を剥き、アク止めのため、みょうばん水につけておいてくれ、
サーモンの下拵えを終えた自分は、サラダ素麺の野菜を包丁し、中に入っているのは、長葱、茗荷、茗荷竹、レッドキャベツ、ピーマン(赤、青)、パプリカ(黄)、アーリーレッド、人参です。
その後、鯵を、
三枚に卸したのですが、
卸し終えた中骨は、頭同様、焼いてから出汁を取るため、
真由美さんが掃除してくれ、鱧のあらも、鯵と同じ様に使うので、
自分が掃除しておきました。
ほう
そうこうしているうちに、お昼の時間も近づいてきたので、
鯵の叩きを作り、
鯵の叩き丼を作ったのですが、今日は、下の娘が所謂“半ドン”だったこともあり、3人分用意しました。
お昼を食べ終えたら、
サーモンを西京味噌と共に、真空パックたり、
明日のバスのお客様に使う器を、準備したら、真由美さんが洗い物をしてくれていたので、
自分は、
米を研ぎ、最後に、
包丁を砥ぎ、10週連続の休日出勤が終わったのでした。
来週は、どうなるかは分かりませんが、とりあえずは、明日からの3日間に臨みます。
活かしの鱧(はも)&落ち鱧
月曜日の今日は、定休日でしたが、沼津魚市場に仕入れに行って来ました。
いつものように一番最初に向かったのは、
活魚売場で、
予め注文しておいた落ち鱧(山口産)が、用意されていました。
落ち鱧とは、輸送中や生簀の中で死んでしまったもので、いつもあるとは限りません。
落ち鱧は、お腹の中にエサが残っていることもあり、そのままにしておくと、臭いが回ってしまい、使い物にならないこともあるので、
その場で、はらわたを抜いておきました。
また、今朝の落ち鱧はこの1本だけで、1本では足りないので、
鱧の入っている生簀から、活かしの鱧を仕入れることにしたのですが、蓋をしてあるのは、飛び出さないようにするためです。
生簀に入っていた鱧の産地は、
淡路島、
山口、
中国で、〇の中に書かれてあるのが、生簀に入っている本数で、その隣の数字が目方です。
産地によって、単価の違いもあり、大きさの都合もあるので、
中国産の中から、
小さめのものを選り、
秤にかけたら、
ブクブクをセットした発泡スチロールに、
入れておきました。
その後、別の売場に行くと、
鯵(三重)が入荷していたので、
1ケース仕入れることにし、これら以外の仕入れもなかったので、魚市場から帰ることにし、【佳肴 季凛】に戻ると、
活かしの鱧は、
水槽に入れておきました。
そして、
鱧を卸したら、
鯵も卸しておき、
どちらのあらも、焼いてから、出汁を取るため、
簡単にしておきました。
簡単にしたのは、きりがないだけでなく、出来るだけ休日出勤を終えたかったからで、実を言うと、時間の長短はあれど、9週連続で休日出勤をしており、来週の月曜日は、既に決定済みゆえ、10週連続の休日出勤となります。
さらに言うと、来週の休日出勤は、魚市場に行くだけでなく、火曜日、水曜日、木曜日と3日連続で、バスツアーのお客様が見えるので、それなりに仕込みもあるので、時間も結構かかりそうですが、女将兼愛妻(!?)の真由美さんも手伝ってくれるので、負担は軽くなりそうです。
ところで、今夜は休日出勤をしたので、
焼鳥をはじめ、串焼にして、
今朝の鯵を叩きにして、夕飯のおかずにすることにしたのですが、焼き上がる間、
店舗兼住宅の最大のメリットを活かし、ハイボールで“お疲れちゃん♪”となるのは、言わずもがなで、志村家の女三羽烏がいないことをいいことに、既に3杯目・・・。
そして、
こんな感じに焼き上がり、
焼鳥と、
つくねは、たれで仕上げ、
豚ばら肉の紫蘇巻、
豚タン、
うずら玉子のベーコン巻(う玉ベーコン)は、塩胡椒で仕上げました。
飲み過ぎは明日の仕事に差し支えるので、そこそこにしておきましたが、来週の月曜日は、かなりセーブしなくてはならないことに、既に悩んでいる自分って・・・。
★★★ 夏期限定 鱧(はも)料理 ★★★
只今、夏期限定コースとして、鱧料理をご堪能いただけるコースをご用意して、皆様のお越しをお待ち申し上げております。
詳細は、【鱧料理】のページをご覧下さい。
少ないながらも、休日出勤
定休日の今日は、仕込みをしたのですが、実を言うと、8週連続の休日出勤で、いずれの日も、2,3時間程度でしたので、自分にとっては、よくあることゆえ、夕方までかかり、完全に休みなしにならない限りは、さほど苦でもありません。
親方無しの子分無しゆえ、分かってはいても、やせ我慢と言われれば、否定出来るような、出来ないような・・・。
前置きはさておき、最初に、
先付のうすい豆腐(グリンピースの豆腐)を流したら、
デザートのマスクメロンのアイスの素を仕込みましたが、アイスクリームマシンに掛けるのは明日です。
その後、
酢物に使う蛇腹胡瓜を仕込んだり、
米を研いでおきました。
また、明日は、お弁当のご注文を頂いているので、
その焼物用のサーモンの西京漬に、串を打っておきました。
最後に、大根、人参、胡瓜を、
糠床に入れ、
包丁を砥ぎ、
洗い物をして、
玉子焼の鍋などの道具類を用意し、
休日出勤は、終わりました。
終わりと言えば、終わりなのですが、
リサイクルにするため、揚物に使った廃油を、二人の娘達が通った小学校に持って行き、これにて、本日完全終了、打ち止めと相成りました。
そんな今日の夕飯は、
餃子鍋にしたのですが、娘達の帰りを待ちながら、
〆鯖で、“お疲れちゃん♪”
もう少し食べたかったのですが、明日のお昼の賄いに、〆鯖丼にするので、これだけにしました。
何はともあれ、今週もどうぞ宜しくお願いします。
☆★☆ ラジオエフ 『うまいラジオ』に出演中 ★☆★
毎月第一木曜日 昼2時頃から、ローカルFM局ラジオエフの番組『うまいラジオ』で、旬の魚について、店主兼“熱血料理人”の自分が、熱く語ります。
次回は6月7日(木)の予定です。
放送エリアは限られますが、お時間のある方は、是非、お聴き下さい。
うな牛
帰り道に、こんな幟とタペストリー見たので、
新しい賄い用の丼のデビューは、うな牛(ぎゅう)ににすることにし、うな牛は、文字通り、鰻(うなぎ)と牛肉の丼のことです。
鰻は、静岡県吉田産のもので、白焼にしてあるものを使い、
これを、
15分程度蒸したら、
焼き目がついたら、
たれを掛けること3回、
蒲焼にします。
一方の牛肉ですが、
和牛のサーロインや肩ロースなどの切り落としを使います。
鍋に、
鰹節、宗田節、昆布、椎茸の足で取った一番出汁を入れ、
照焼のたれを入れ、火に掛けますが、出汁と照焼のたれの割合は、出汁1,5に対し、たれ1です。
照焼のたれは、鰻の時に使ったものと同じもので、その作り方については、こちらをお読み下さい。
沸いてきたら、
牛肉を入れ、
火が通ったら、
針生姜を入れ、
火を止めます。
そして、器に、
山形県産のつや姫をよそり、
鰻を乗せる方だけ、たれを掛け、
鰻を乗せ、
手前に牛肉を乗せ、
天に、
ふぐ刺の時の前盛に使う寸葱をあしらい、
出来上がりです。
そして、
もずく酢、
具沢山のお椀、
糠漬を添え、
あっという間に、
完食。
問答無用の美味しさであったのは言うまでもなく、何かの機会に、また作ってみたくなっただけでなく、賄い用の丼をフル活用することになりそうです。
食べたいものを好きなように作ることが出来る賄いの面白さが、別の形で見つかったのが、何よりの収穫でした。
★★★ 夏季限定ランチコース『涼し夏(すずしげ)』 ★★★
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当店オリジナル料理の“サラダ素麺”をメインにした、清涼感溢れるコースとなっており、食後のお飲物付です。
鯖(さば)の南蛮漬
今日は、夕方上がりのお弁当のご注文を頂いていたので、
ランチの営業の合間を見ながら、お弁当用の揚物や焼物を仕上げ、
ランチの営業が終わったら、女将兼愛妻(!?)の真由美さんが盛り付けてくれ、
このように仕上がり、口取りの中にあるのが、
生の本鮪の南蛮漬で、お弁当の時に使うこともしばしばで、時季によっては、
真鰯(まいわし)の南蛮漬などを使ったりもします。
そんな南蛮漬ですが、鯖(さば)の南蛮漬を仕込み、
晩酌用のつまみにしたのですが、その作り方が、今回のお話しです。
使う鯖は、冷凍ものですが、
冷凍ものとは言っても、そこそこの国産のものよりも、
脂が乗っているので、加熱する料理には、もってこいとも言えるので、鯖の西京焼として、会席料理の焼物でお出ししたり、
当店の『西京漬』として、ご購入して頂くことも可能です。
また、鯖の味噌煮にしたり、
賄い用に、
鯖の煮付にしたりすることもあります。
自然解凍したら、
かまの部分を、
切り離し、
腹骨をすき取ります。
その後、骨抜きを使い、
中骨を取るのですが、身割れしやすいので、細心の注意を払いながら、取っていき、かま、腹骨、中骨は、そのまま捨てずに、
出汁を取るため、焼いておきます。
冷凍ものですので、水分が出るので、
半日程度、脱水シートに挟んでおき、
人参と玉葱を立塩(海水程度の濃さの塩水)につけ、しんなりさせておき、鷹の爪を水で戻しておきます。
水分が抜けたら、
皮目に切れ込みを入れ、
半身を3つに包丁して、軽く塩をし、
片栗粉をつけたら、
油で揚げます。
揚げ上がったら、
油抜きのため、皮目と身に、
熱湯を回しかけたら、
そのままバットに移し、
水気を切り、土佐酢で軽く洗った人参、玉葱、鷹の爪を乗せたら、
濃口醤油を少し加えた土佐酢を注ぐのですが、冷めないうちに仕込むのは、味をしみ込ませやすくするためで、土佐酢の作り方は、このようなものです。
そして、落としラップをし、
冷蔵庫にしまっておきます。
仕込んだ翌日からでも食べられますが、身も厚めですので、
2,3日したくらいが食べ頃です。
コース料理をメインとしているので、鯖の南蛮漬がお品書きだけでなく、献立に入ることはありませんが、予めお申し付け頂ければ、御用意することが可能です。
また、鯖の南蛮漬に限らず、御用望に応じて、可能な限り対応させて頂きますので、お気軽にお問い合せ下さい。
☆★☆ ラジオエフ 『うまいラジオ』に出演中 ★☆★
毎月第一木曜日 昼2時頃から、ローカルFM局ラジオエフの番組『うまいラジオ』で、旬の魚について、店主兼“熱血料理人”の自分が、熱く語ります。
次回は6月7日(木)の予定です。
放送エリアは限られますが、お時間のある方は、是非、お聴き下さい。
〆いなだ丼&いなだフライ
今日のお昼の賄いは、
昨日知り合いの漁師さんにもらった西伊豆・仁科産のいなだを使った丼でした。
いなだは刺身ではなく、酢締めにした〆いなだで、沼津の同業者の方に教えてもらい、初めて作ったものです。
仕込み方は、酢締め定番〆鯖と全く同じですが、自分の〆鯖の仕込み方については、こちらをお読み下さい。
いなだは、鱗が細かいので、
金だわしを使い、取り終えたら、頭を落とし、
水洗いします。
その後、
3枚に卸したら、
皮目だけでなく、
身にも塩をして、このまま1時間半ほど、常温でおいておき、このような塩のあて方を、強塩(ごうじお)と呼んでいます。
時間になったら、水洗いしてから、酢に15分ほど漬け込んだら、取り出し、旨味を補うため、身の部分に、
昆布を乗せ、
真空パックして、冷蔵庫にしまっておきます。
刺身でも食べられるので、半日程度でも、構わないのですが、塩と酢のカドが取れ、まろやかな味わいにするため、一晩このままにしておき、
袋から取り出したら、
背と腹の節に柵取りしたら、
それぞれの皮目に、
包丁し、
皮目を、
バーナーで炙り、
包丁します。
このまま盛り付ければ、刺身ということになりますが、今日は、〆いなだ丼にしたので、酢飯を器によそり、
焼海苔をちらして、
切り付けた〆いなだを盛り付けたら、
大葉、紅蓼、胡麻を乗せ、天に卸したての本山葵を乗せたら、冒頭の写真のように、出来上がりです。
また、〆いなだ丼と共に、
もずく酢、
具沢山のすまし汁も一緒に用意しましたが、すまし汁は、蜆で出汁を取ったもので、蜆、玉葱、えのき、人参、あおさが入っています。
本山葵を、
醤油に入れ、
上から掛けてから、食しました。
刺身よりも美味しさが感じられ、いなだというと、遠ざけてしまう感があったのですが、昨日のような鮮度の良いいなだが手に入ったら、また作りたいほどでした。
また、卸した時に出たあらの部分ですが、
かまなど、大きめの部分は、
あら煮用にとっておき、中骨などは、
出汁を取るため、焼いておきました。
生のまま柵取りしてあった身は、
いなだフライにするため、塩、胡椒をして、
生のパン粉をつけておき、
揚げ、
娘達の夕飯にしました。
脂が薄くても、油で揚げることで、美味しく味わえ、片栗粉をつけて揚げてから、野菜を入れたあんかけにしても、美味しく食べることが出来ます。
たかが、いなだ、されど、いなだ。
そんなことを感じることが出来た二日間のおかずでした。