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休市日の仕入れは、1キロの浅蜊(あさり)

Vol.3804

生涯、一料理人を貫くためが想いを、

『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の

志村弘信が認めます。

土曜日ということで、

今朝の沼津魚市場は、

土曜日なので、ガラ~ン。

薄暗い通路を進み、

問屋に行き、

愛知県産の浅蜊(1キロ)を、

車で15分程の食遊市場で、

野菜などを仕入れ、

帰ることにしました。

『佳肴 季凛』に戻り、

野菜や、

あさりをしまおうとすると、

ふぐネット達がやって来て、

「おはようございます、親方♬」

「おはよう」

「どうして、土曜日なのに、

魚市場が休みなの?」

「沼津みたいに、

漁港がある魚市場は、

全国的に、土曜日休みの

ところが、多いんだよ。」

「へぇ~。そうなんだあ。」

「簡単に言うと、日曜、祭日の前が

休みってことだけど、

そうでないところも、

あるけどよ。」

「ふぅ~ん。1キロのあさりだけの

ために行くって、

感心しちゃうな。」

「このあさりは、明日使うんだけど、

鮮度が良いものを使いたいから、

これぐらいのことはね。」

「おぉ~!」

あさりは、濡れたタオルをかぶせ、

そのまま、冷蔵庫へ。

魚市場だけでなく、

スーパーの鮮魚コーナーに

並んでいるあさりは、

砂抜き済なので、

この保存方法で平気です。

ただ、徐々に弱くなるので、

出来るだけ早く

使わなくてはなりません。

鮮度が落ちれば、身も痩せ、

栄養価だけでなく、味も

落ちてしまいます。

その程度なら、まだ良しで、

最悪の場合、煮ても焼いても、

食するに価(あたい)せず、

食材の命を殺(あや)め、

お金も捨ててしまうので、

これは、

完全にアウト!

100点満点の料理を

作ることが無理でも、

それに近づける努力は、

可能です。

そのためには、自分の目で見て、

納得したものしか、使いません。

さらに言うと、食べて、

美味しいだけでなく、

身体が喜ぶものを

お出しするのが、

自分の信条でもある

“身体に優しい、

美味しい日本料理”なのです。

熱海・網代(あじろ)産の鯵(あじ)と謹製【ぽん酢】用の香母酢(かぼす)

Vol.3786

“身体に優しい、美味しい日本料理”を、

信条とする『佳肴 季凛』店主兼

熱血料理人の志村弘信です。

今朝の沼津魚市場は、

台風14号の影響で、

案の定、ガラ~ン。

しかも、

風も強いので、

よその浜(産地)は

分からないものの、

沼津近郊、伊豆方面の

明日の水揚げは、

かなりの期待薄・・・。

そんな状況でしたが、

静岡県熱海市網代(あじろ)産の

鯵(あじ)が入荷しており、

いくらか小さかったものの、

揚物用に

仕入れることにしました。

先程の状況ですので、

鮮魚の仕入れは、

鯵のみ。

仕入れを終え、

帰ろうとすると、突然の土砂降り。

【佳肴 季凛】に戻ると、

ふぐネット達がやって来て、

「おはようございます、親方♬」

「おはよう。」

「網代(あじろ)の鯵(あじ)だ!」

「・・・・・。」

「だめ?(笑)」

「だめも何も、

山田く~ん、座布団、

全部持ってって~!」

「ありゃりゃ・・・。」

約50尾入でしたので、

適当に振り分け、

真空パックし、冷凍庫へ。

このようにしておくのは、

悪天候や急なご予約に

備えてのことです。

揚物用とは言え、

鮮度は良いので、

クオリティチェックを兼ねて、

目鉢鮪(めばちまぐろ)との

ハーフ&ハーフ丼♬ 

魚は、それぞれに美味しさが

あるのが、何よりの魅力です。

昼ごはんを食べ終わる頃、

むぎ焼酎の『いいちこ』の

ソース画像を表示

メーカー【三和酒類】から、

香母酢(かぼす)が

届くと、

ふぐネットがやって来て、

「こんなに沢山、どうするの?」

お手製の【ぽん酢】に、

佳肴季凛 自家製『ぽん酢』

仕込むんだよ。」

「ふぐ料理には、欠かせないよね。」

「勿の論!ぽん酢は、

ふぐ料理の味の決め手だから、

力が入るよ。」

「さすが~。

ふぐに萌え燃え・・・ 💖

だけのことはあるね。」

「かぼす以外の柑橘類だけじゃなく、

天然のとらふぐのひれも、

使うよ。」

「へぇ~。

いつ仕込むの?」

「まずは、かぼすを絞らないと・・・。

手伝ってくれる?」

「う~ん、考えておく。」

「はいはい。」

ところで、かぼすには、

臭橙 とか、香母酢の字が

充(あ)てられているように、

香りや風味が高いのが

特徴です。

香の母の方が、

より香(かぐわ)しいので、

香母酢の方が好きですし、

馨しいや、芳しいという漢字もあり、

これまた、趣があります。

和食の献立では、

漢字を使うことが多く、

こういうのを見ると、

日本料理と日本語の関係に、

心惹かれる自分です。

こういう点も、

日本料理文化の魅力の

一つである以上、

後世に伝える努力を

怠るわけにはいきません。

秋らしい『特別会席』

Vol.3784

“身体に優しい、美味しい日本料理”を、

信条とする『佳肴 季凛』店主兼

熱血料理人の志村弘信です。

当店のコース料理の

『特別会席』(おひとり121,00円~)は、

御覧のように、

お客様のご予算、ご要望に応じて、

献立を決めさせて頂いています。

その内容は、千差万別ですが、

いわゆる“お任せ”となると、

俄然、力が入ってしまう自分です。

今日の『特別会席』の献立も、

そんな感じのもので、

しかも、“昼特”こと、

昼間の『特別会席』でした。

ということで、今日のお話しは、

タイトルにもあるように、

【秋らしい『特別会席』】についてです。

秋とは言っても、

夏の名残と秋の走りの

端境(はざかい)ですので、

どちらの食材も味わえる

“好いとこ取り”の献立でした。

先付は、

もろこし豆腐で、

名残の食材ということになります。

二品目は、

鱧の天ぷら(夏)で、

鱧料理の中でも、

人気のあるものだけでなく、

個人的にも、夏になると、

ついつい・・・。

夏の食材が続いた後は、

鱧と松茸の土瓶蒸しで、

夏と秋のコラボとも言えます。

日本料理では、

“鱧松(はもまつ)”なる言葉もあり、

ゴールデンコンビとも言っても、

過言ではありません。

また、このような組合わせのことを、

“出会いもの”とも呼んでおり、

同じ季節に出回る

相性が良い食材のことです。

自分が仕立てる土瓶蒸しは、

鱧と、

松茸のみで、

出汁は、焼いてから、

じっくり煮出した

鱧の出汁がベースです。

鱧の出汁は、コラーゲン豊富なので、

美しくなれる、

美味しい食事にして、

文字通りの美食です。

熱々の出汁を注ぎ、

蒸すこと15分弱。

蓋を取り、日本酒を数滴たらし、

三つ葉を散らしたら、蓋をし、

酢橘(すだち)を添え、

お客様の下へ。

松茸はChina産ですが、

多めに入れることで、その点はカバー。

“昼特”ということもあり、

料理の進み具合は早く、

続けざまに、

ふぐ刺(秋~冬)を。

ふぐは、

三重県安乗(あのり)産の天然とらふぐで、

木曜日に卸したものなので、

歯応えと旨味が、ちょうど

黄金比率に達した状態で、

この中の

どれかです。

また、今日は、

生ものを控えている

お客様もいらっしゃったので、

先程のふぐ刺の代わりに、

真空調理で仕立てた

ふぐ刺をお出ししました。

真空調理は低温調理とも

呼ばれているように、

加熱したものです。

ふぐ刺の次は、

季節を問わない

当店の看板の一つでもある

『西京漬』の中でも、

大将格の銀鱈の西京焼でした。

器は、当店オリジナルの

ポーセラーツの器です。

軽い雰囲気がする器ですので、

当初は抵抗があったものの、

最近では、

この器の方が

喜ばれることも多いので、

極力使うようにしています。

西京焼と言えば、

御飯が欠かせず、

秋の御飯となれば、

松茸御飯。

炊き上がったら、

一度お出ししてから、

下げ、

混ぜ合わせたのち、

茶碗に取り分け、

お新香と共にお出し、

セルフでお代わりをして頂くよう、

土鍋ごと、

お出ししておきました。

そして、

国産牛のしゃぶしゃぶを、

小鍋仕立てでお出しし、

しゃぶしゃぶは、

季節感こそないもの

日本料理の中では、

御馳走の一つでもあるので、

『特別会席』の定番でもあります。

具材は、玉ねぎ、えのき

人参、湯葉、くずきりで、

温めた出汁を入れてから、

お出しし、

出汁は、

一番出汁に、

日本酒、塩、

薄口醤油を加えたもので、

つけだれと薬味は、

ぽん酢、ねぎ、紅葉卸しです。

そして、〆のデザートは、

夕張メロンのアイスで、

夕張メロンと言えば、

初夏の頃になると、

その初競りの様子が、

報じられることもしばしばです。

「親方、お疲れ様。」と、

ミニふぐ達。

「お疲れさん。

土鍋で御飯を炊いたから、

今日は、いつもよりも、

神経を使ったよ。」

「どうしてなの?」

「普段、雑穀御飯を、

鍋で炊いているから、

大丈夫なんだけど、

今日は、お出しするタイミングを

考えなくちゃならないし、

仕込みの時とは、

流れが全く違うからね。」

「へぇ~。

それにしても、

今日の献立は、美味しそうだよ。」

「こういう献立は、

かなり短い時季だし、

王道的な食材が揃ったしね。」

「うんうん♬」

実際、あと一か月もすれば、

鱧を用意するのは、

難しくなってしまいます。

そういう儚(はかな)さにして、

季節の移ろいも、

日本料理の魅力ですので、

それを伝える使命も

自分の仕事として、

肝に銘じながら、

日々の仕事に臨む所存です。

お弁当用の煮物と銀鱈の西京焼

『佳肴 季凛』店主兼

熱血料理人の志村弘信が、

生涯、一料理人を貫くためが想いを、

今日( Vol.3770)も認めます。

今日は、

沼津魚市場に行ったものの、

定休日前ということもあり、

特別な仕入れはありませんでした。

『佳肴 季凛』に戻り、出汁を引くなどの

ルーチンの仕込みを終えたら、

明後日のお弁当用の

仕込みをしました。

西京焼用の銀鱈(ぎんだら)に、

串を打ったり、

口取り用の海老の酒煮(さかに)や、

煮物を仕込み、

煮物は、人参、ごぼう、白滝、さつま揚げです。

これらを冷蔵庫にしまおうとすると、

ふぐネット達がやって来て、

「親方、おはようございます♬」

「おはよう。」

「煮物を見ると、

煮汁が一杯あるけど・・・。」

「煮物は、火入れを兼ねて、

煮詰めるからだよ。

海老は、

これ以上、加熱すると、

硬くなり過ぎて、食感が悪くなるから、

煮汁から上げて、盛付けるんだよ。

だから、仕込む時に、かなり煮詰めて、

濃いめの味付けにして、

海老をつけ込んであるから、

よほどのことが無い限り、

平気だよ。」

「へぇ~。普段の料理とは違う

仕込み方をするんだね。」

「そうだよ。」

「こういう仕込みって、

どこで覚えたの?」

「鮨屋から移った2軒目の料理屋だよ。

そこの店は、ランチの営業前に、

毎日、かなりの数のお弁当が出ていて、

最低でも100人前、多いと300とか、

400人前の日もあったよ。」

「ひゃ~、凄過ぎる。」

「その店に移った時には、

びっくりしたよ。

すぐに慣れたけど、

今思うと、懐かしいよ。」

「じゃあ、色んなことが

あっただろうから、今度話してよ。」

「はいよ~。」

とりあえず、ここまで仕込んだのですが、

明日は、揚物の仕込みなどをし、

休日出勤と相成りました。

さらに、魚市場に行くので、

それなりの仕込みを

覚悟はしているものの、

早めに終われるような

流れになって欲しいものです。

お弁当の仕込みついでに、賄いのカレーの仕込み

Vol.3761

“身体に優しい、美味しい日本料理”が

信条の『佳肴 季凛』店主兼

熱血料理人の志村弘信です。

今日は、出汁を引くなど、

ルーチンの段取りを終えたら、

明後日の法事用のお弁当の

仕込みをすることにしました。

最初に、

西京焼用のサーモンに、

串を打ち終えると、

ミニふぐ達がやって来て、

「親方、切身に味噌がついていないけど・・・。」

「そうだよ。

味噌を洗い流して、

水気を拭いてから、

串を打っているんだよ。」

「味は抜けないの?」

「味がしみ込んでいるから、

問題ないよ。」

「そうなんだ~。」

「そのまま焼くと、

味噌が焦げて、見た目も良くないし、

味も落ちちゃうんだよね~。

だから、西京焼って、

あんまり美味しくないと

思っている人も多いんだよね。」

「西京焼マニアの親方としては、

淋しいでしょ。」

「淋しいなんてもんじゃないし、

うちの『西京漬』のページを見れば、

分かるでしょ?」

「この部分なんて、

特に分かる!

味噌を洗った水は、

どうしちゃうの?」

「もったいないから、

今、仕込んでいる賄い用のカレーに、

入れるんだよ。」

「へぇ~!」

「どんなものでも、最後まで使わないと、

気が済まないし、もったいないからね。

まだまだ仕込みもあるから、

この辺にして、下がっていて。」

「はぁ~い♬」

サーモンの串打ちをしている隣では、

女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、

海老の酒煮(えびのさかに)用の

海老の背わたを取ってくれ、

このように仕上がり、冷蔵庫へ。

背わた取りを終えた真由美さんは、

煮物用の野菜の皮剥きをしてくれ、

牛蒡(ごぼう)が終わったら、

人参の皮も、

剥いてくれました。

人参の皮は、

適当に、

切り刻んだら、

牛蒡の切り落としなどと共に、

西京味噌を洗い流した水同様、

賄いのカレー行きです。

野菜を包丁するのは、

自分で、

下茹でしたのち、煮含め、

煮物は、

人参、

牛蒡とさつま揚げ、

蒟蒻(こんにゃく)の4種類で、

ここまで終わったら、

今日のノルマが終了し、

煮物は、火入れを兼ねて、

当日、煮上げます。

明日は、揚物などの

仕込みをするのですが、

数も多いだけでなく、日曜日は、

明くる日のバスツアー用の

仕込みや準備もあるので、

ランチ、夕席共に、

お休みさせて頂きます。

ご迷惑をお掛けするかもしれませんが、

ご理解のほど、くれぐれも

宜しくお願い致します。

アイス用のらいでんメロンは、青肉のみ

生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3750回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。

一昨日、『らいでんメロン』というお話しをしましたが、

その時、

合計4個の青肉のメロンがあり、ようやく追熟したので、

アイスにするため、

フードプロセッサーにかけることにしました。

包丁したメロンを見た熱血君は、

「4個のメロンでアイスにすると、どれくらい出来るの?」

「はっきりしたことは分からないけど、1個のメロンで40個くらいは出来るはずだから、200個くらいになるんじゃないかなぁ。」

「かなり出来るね。あと、メロンの真ん中にある種の部分は、どうしているの?」

「種の周りの部分を、

ざるにあけ、

漉してから、

種だけ取り除いて、この部分も一緒にフードプロセッサーにかけるし、漉した時の果汁も使うよ。」

「種の部分のフニャフニャした部分って、名前があるの?」

「もちろん、あるよ。まさか、種のところのフニャフニャなんて言えないじゃんん。」

「そうだよねぇ。」

「胎座(たいざ)って名前だよ。」

「へぇ~。」

皮と、

果肉に分け、

包丁したら、

フードプロセッサーにかけると、

メロンのジュースが、

出来ました。

これを、

真空パックしたら、冷凍したのですが、今日になって、マスクメロンを頂いたので、

またアイス用に仕込む予定です。

ちなみに、赤肉のらいでんメロンは、

追熟したら、同じくアイス用の下拵えをし、結果として、今年の夏は、メロン豊作となったのでした。

らいでんメロン 

生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3748回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。

先日、マスクメロンを頂き、

その明くる日にも、

マスクメロンを頂きました。

「二度あることは、三度ある」とは、よく言ったもので、一昨日も、

3個のメロンを頂きました。

3個とも、

北海道産の“らいでんメロン”という品種で、2個はクラウンという青肉種で、マスクメロンのような品種で、“らいでんメロン”については、こちらをお読み下さい。

また、らいでんの語源は、生産地の名前が関係しており、積丹(しゃこたん)半島の西側にある共和町にある雷電海岸のらいでんとされているようです。

もう1個も、“らいでんメロン”ですが、

赤肉種で、ティアラという名前で、北海道の赤肉のメロンと言えば、夕張メロンが思い浮かぶように、

従兄弟か姉妹のような品種で、味が良いのは、間違いないと思います。

結果的に、

同じタイミングで、5個のメロンを頂くことが出来、追熟させた後、アイス用にフードプロセッサーにかけ、ジュースにしてから、真空パックして、冷凍しておきます。

すると、熱血君がやって来て、

「ちょ~っと、待った!」

「どうしたの?」

「季凛ゆるキャラ軍団が登場しないと、今日のブログがしまらないから、出て来たんだよ。」

「台風が来ているから、お休みかと思ったよ。台風と言えば、

次女がおまじないをしてくれて、

その効果なのかは分からないけど、台風の影響もさほどなかく、良かったよ。」

「これって、彼女のアイデアなの?」

「今はそうだけど、娘が小さい頃、自分が冗談で言ったことが何度かあって、台風が近づくと、こんなことをやっているよ。」

「へぇ~。誰に似たのかね~。(笑)そんなことより、メロンのアイスは沢山出来そうだね。」

「正確な数は分からないけど、大台は軽くクリアだね。」

「大台、しかも軽く?」

「3桁(けた)。」

「ってことは、100?」

「イエ~ス!仕込む時に、説明してあげるから、その時に呼ぶからね。」

「はぁ~い♬」

一時期、アイス用に仕込んだフルーツのピューレの底が近くなったのですが、

6月に梅を頂いて以来、

桃を7月に頂き、在庫の不安がなくなり、今回のメロンで、選り取り見取りとなりました。

しばらくの間、

梅のアイスをお出しする予定で、その次のアイスについては、仕込んだ時にお話しさせて頂きます。

マクロビオティックの自家製の西瓜のアイス 

生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3744回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。

今日のお話しは、一昨日の『西瓜は、アイスとカレー用』の続編で、 マクロビオティックの西瓜のアイスの作り方についてです。

出来上がった西瓜の果汁を、

鍋に入れたら 、

蜂蜜と、

てん菜糖を加え、よく混ぜ合わせます。

マクロビオティック(玄米菜食)は、動物性食品、精製されたもの、化学的に合成されたものを使いません。

それゆえ、自然素材が持つ本来の美味しさを味わえ、身体に優しいのが、一番の特徴です。

その後、

水でふやかした寒天を加え、溶けるまで、よく混ぜ合わせます。

寒天は、沸きたたせないと、固まりにくいのが特徴で、同じ凝固剤のゼラチンは、60度くらいで凝固力が強くなり、それ以上の温度で加熱すると、凝固力が弱くなるので、注意が必要です。

また、寒天の原料が海藻であるのに対し、セラチンのそれは、動物の骨や皮に含まれるコラーゲンで、意外とカロリーが高いのは、あまり知られていません。

寒天が溶けたら、漉さずに、ボウルに移し、

コワントローを加え、オレンジのリキュールのコワントローで風味づけをすると、西瓜特有の香りが消えます。

さらに言うと、コワントローの風味によって、野菜である西瓜が、果物に変わるのです。

氷水をあてて、 粗熱が取れたら、

アイスクリームマシンにかけ、固まると、

ふぐネット達が、

「きれいなピンク色になったけど、あの色のまま、固まるんじゃないんだね。」

「空気を含ませながら、固めることで、食べた時に、なめらかな口当たりになるんだよ。」

「そうなんだぁ。固まれば、アイスじゃないんだね。」

「固まっただけなら、甘い西瓜の氷じゃん。甘いと言えば、アイスにする時は、かなり甘めにするよ。」

「どうしてなの?」

「冷たいから、甘味を感じにくいからで、さっきのアイスの素をなめると、分かるよ。ほら、どう?」

「甘っ!でも、アイスにすると、そんなに感じないね。」

「でしょ。」

「普段、お客さんに出す時よりも、かなり多く仕込んだようだけど・・・。」

「暑いから、自分達のおやつ用に作ったんだよ。市販のアイスの悪口を言うわけじゃないけど、原材料の表示を見ると、どうしても、二の足を踏んじゃうんだよ。」

「原材料って?」

「添加物。それらが無ければ、大量生産出来ないし、メーカーなりの事情があるわけだから、それ以上のことは言えないじゃん。」

「うんうん。」

「ただ、自分好みのものが作れて、身体に優しくて、美味しかったら・・・?」

「いいじゃん、いいじゃん!」

「でも、あんまりにも、そういうことを突き詰めちゃうと、食べ物の美味しさからかけ離れる場合もあるから、その辺は適当にしないとね。」

「そうだね。親方達のおやつ用なんて言ってたけど、お客さんには出さないの?」

「出すこともするよ。今出しているのは、

梅のアイスで、それと選んでもらうのも、いいかもね。コース料理が基本だから、必ずデザートは付くからね。」

「どっちも食べたい人は?」

「西瓜(すいか)だけに、追加(ついか)もOKだよ。」

「アイスを食べた時よりも、冷えた感じだけど・・・。」

「気のせい、気のせい。」

西瓜のアイスの前にも、マクロビオティックのアイスを作っていて、その時は、

マンゴーのアイスで、これまた自分達用でした。

暑いので、クールダウン出来るお遊びは、まだまだ続く予定です。

西瓜は、アイスとカレー用

生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3742回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。

重なる時は重なるもので、

昨日は、

お菓子にはじまり、

西瓜、

マスクメロン、

シャインマスカットと、

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三種類のフルーツを頂きました。

この場を借りて、改めて、お礼を申し上げさせて頂くと共に、頂きものは有難いこと、この上なく、いつでも熱烈歓迎でお待ちしております♬

案の定、お菓子は、自分を素通りし、志村家三羽烏の下へ行きましたが、一方の3種類のフルーツは、アイスを作るため、後生大事に自分がGET。

ちなみに、これらのフルーツは、

sikaaice.jpg

西瓜のアイス

melonice.jpg

マスクメロンのアイス

s-P9110985

シャインマスカットのアイスとして、これまでに、何度もお出ししています。

冷凍庫にはアイス用のフルーツの類が、いくつも待機しており、そのラインナップに、マスクメロンとシャインマスカットを追加したのですが、西瓜だけは、これまでとは違った西瓜のアイスにすることにしました。

西瓜を包丁すると、

ふぐネット達がやって来て、

「おぉ~、西瓜。夏らしいじゃん。見ているだけで、涼しくなりそうだね、親方。」

「夏のシンボル的な食材だからね。」

「アイスにするって言ってたけど、どんな風に。」

「まぁ、慌てなさんな。」

「はぁ~い。でも、西瓜を切ると、実や皮の部分が割れちゃうことがあるけど、これは、割れていないね。どうして?」

「そりゃ、腕だよ、う・で!」

「そうなの~。」

「っていうのは、冗談で、包丁する時、皮の部分に、

軽く包丁目を入れると、半分に包丁する時に、割れることがないよ。」

「そうなんだ~。」

包丁した西瓜は、皮と実に分けたら、

実の部分をフードプリセッサーに入れ、

西瓜のジュースにしたら、

ざるで、

漉すと、

「これだけでも、

十分美味しそう!」と、再び、ふぐネット達。

すると、

「親方、皮はどうしちゃうの?」

「賄いのカレー行き。」

「え゛っ、カレー!?」

「そうだよ。平たく言えば、西瓜は胡瓜の仲間にして、野菜だから、全く問題ないよ。」

「早く、教えてよ~。」

「揃いも揃って、せっかちだなぁ」

「えへへ・・・。」

「表の皮は、それこそ煮ても焼いても、使えないから、

剥いたら、お役御免。この状態にしたら、

ざくざく包丁して、

カレーの鍋に、投入。」

「いつも通り、賄いのカレーには、色んなものが入っているけど、今日のは、黒っぽいような・・・。」

「BINGOだけど、何でだと思う?」

「この風味からして、烏賊墨(いかすみ)とか?」

「またまた、BINGO!」

「あいも変わらず、色々入れちゃうね。」

「とにかく、食材を粗末にしないのが大事だからね。そういう意味では、マクロビオティック(玄米菜食)の一物全体とも言えるね。」

「ふぅ~ん。」

「そうそう、マクロビオティックと言えば、今回の西瓜のアイスは、マクロビオティックバージョンだよ。」

「そうなの。出来上がりが楽しみだね。」

「作り方は、近いうちに話してあげるからね。」

「はぁ~い♬」

ということで、マクロビオティックの西瓜のアイスの作り方については、近々お話しさせて頂きます。

桂剥きの思い出

料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。

そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3726回目の今日も認(したた)めます。

今朝も沼津魚市場に仕入れに行って来たのですが、

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: s-RIMG1975.jpg

めぼしい魚も無く、仕入れたのは、冷凍物などだけでしたが、昨日の時点で、今日、明日使うべく魚を仕入れていたので、心配は御無用です。

とは言え、魚の仕込みが全く無かったわけではなく、

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昨日仕入れた真鰯(鳥取県境港産)で仕込んだ【鰯の丸煮】が、

仕上り、

それが唯一の魚の仕込みでした。

魚市場の帰りに時々立寄るのが、

車で15分のところにある食遊市場で、今朝も立寄り、

野菜や食材を仕入れ、特に野菜は、

2軒の八百屋で、

鮮度や使い勝手を見ながら、仕入れています。

そんな今朝仕入れた野菜が、

これらです。

先程お話しした【鰯の丸煮】は、様子を見ながらの“鍋仕事”で、仕込みの中心は野菜の下拵えとも言うべき“包丁仕事”で、仕込んだのは、

当店のオリジナル料理のサラダ素麺の野菜と、

刺身用の妻(つま)で、冷水で晒(さら)してから、ざるに上げて使うのですが、とりあえず、このままれ冷蔵庫にしまっておき、晒すのは、明日にしておきました。

サラダ素麺の野菜に入っているのは、長ねぎ、茗荷(みょうが)、パプリカ(赤、黄)、人参、胡瓜、アーリーレッド、レッドキャベツで、妻に入っているのは、大根、人参、胡瓜、アーリーレッドです。

すると、ふぐネット29匹衆がやって来て、

「おはようございます、親方。刺身の妻って、こうなる前に、桂剥(かつらむ)きをするんでしょ?」

「剥いたら、トイレットペーパーみたいに、

ロール状にしてから、包丁するんだよ。」

「ふぅ~ん。桂剥きが出来るようになるには、どれくれいかかるの?」

「努力次第!(笑)」

「それじゃあ、分からないよ~。」

「桂剥きに限らず、包丁仕事って、最初は出来ないんだけど、やっていくうちに、ある程度まで上達して、そこで足踏み状態になることが多いんだよ。」

「へぇ~。」

「足踏み状態のところで、のらりくらりしている間に、何かのきっかけで上達して、もう一度、のらりくらりして、さらに上達っていき、それを繰り返していくと、完全にマスター出来るんだよ。」

「地道な努力だね。」

「だから、努力次第って、言ったじゃん。」

「そっか~。」

「自分の場合、料理の世界に転がったのが、東京の鮨屋が最初で、その店では、桂剥きをやる必要がなくて、日本料理に路線変更しようと思った時、自分で覚えるようにしたんだ。」

「どういうこと?」

「まぁまぁ、慌(あわ)てなさんな。休憩時間中に、自分で買った大根で練習したんだけど、それだけじゃ上手にならなかったんだ。そうこうしているうちに、料理屋に移ったんだけど、そこでの仕事中でも、大して上達はしないかったんだ。」

「それだと、困るじゃん。」

「休みの日に練習したり、早めに帰れた時は、大根と包丁を片手にアパートに戻ってから、練習したこともあるよ。」

「そうなの!」

「身体で覚える仕事だし、手先が器用なタイプでもないから、人より多くやらないと、だめなんだよ。」

「へぇ~。」

「包丁仕事に限らず、料理そのものが、生涯、勉強だから、厨房に立ち続けてこそ、勘が磨かれていくものなんだ。」

「なんだか凄いね。」

「自分なんて、まだまだだけど、立ち続ける姿勢だけは、持ち続けたいね。」

「頑張って、親方。また、色々と教えてね。」

「はいよ~。」

料理の道に転がり、3分の1世紀が経ち、年齢も半世紀を超えたのですが、生涯一料理人を貫くため、自らを奮い立てせながら、仕事に臨み続けます。

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