賄いで堪能した名残の鱧(はも)
9月も残すところ、
あと3日となりました。
5月からの丸5ヶ月の間、仕入れて、卸した鱧のシーズンも、終わりが近づきました。10月以降も、市場に入荷もあるとはいえ、これからの時季は、天然のとらふぐのシーズンとなるので、言うなれば、名残の一ヶ月でした。
鱧の美味しさは、淡白でありながらも、深い味わいがあり、他の食材、とりわけ、同じような長い魚の穴子や鰻とは、全く違う次元のもので、かつての都人(みやこびと)を魅了したのは、想像に難くありません。
そんな鱧の美味しさに魅せられた自分は、シーズンの終わりが近づくと、一抹の淋しさを感じることもあり、今月は、機会を見ては、鱧を食することにしました。
活かしの鱧を仕入れ、余分にある時は、
落としにして、晩酌の肴にしました。一緒に写っているのは、香川県産のすっぽんで、この明くる日に、卸しました。
晩酌の肴にすることもあるのですが、それよりも、昼の賄いで、食することが多く、
中でも、
天ぷらが多く、蕎麦と共に、
食べたりもしました。
鱧の揚物と言えば、先日お話しした落とし身の天ぷらも、
蕎麦の上に乗せて、食べました。ちなみに、どちらも、冷たいつゆでした。
さらに、余興めいたものとして、
鱧バーガーなるものを、
改訂版の鱧バーガーを含め、2回も作ってしまいました。
終わりと思うと、さらに食べたいのが、人情で、まだまだ鱧料理の変化球が、登場するかもしれませんし、ここぞとばかり、変化球を投げまくるかもしれません。
★★★期間限定 会席料理【秋ごよみ】 ★★★
(全9品 お一人:3,000円) お陰様で、9月18日をもちまして、当店は8周年を迎えました。
そんな感謝の想いを込めた会席コースを御用意致しております。 なお、お召し上がり頂ける期間は、10月2日(日)までです。本物の素材が奏でる逸品の数々を、是非ご堪能下さい。
続・鱧(はも)バーガー
先日、鱧バーガーについて、お話ししましたが、そのアレンジ版を思いつき、
先日、作ってみました。作り方は、基本的には、殆ど同じですので、先ほどのリンク先を、お読み頂けると、有り難いです。
ヒントになったのは、鱧の落とし身の天ぷらで、皮と身を分けてから、
包丁で叩いてから、形を整えたら、
塩、胡椒をしてから、
小麦粉をつけ、
パン粉をつけて、
揚げます。
それを、
挟めば、出来上がりです。
ちなみに、断面は、
このような感じです。
基本的には、前回のものと、味も結論も、殆ど同じでした。やはり、鱧の揚物は、天ぷらに限ります。とは言え、鱧バーガーに限らず、興味があれば、何でも作って、食べることは続けますので、今後とも、お付き合いください。
★☆★ 日本料理の匠 ★☆★
【佳肴 季凛】店主兼熱血料理人の自分が、
このように紹介されております。ご興味、ご関心のある方は、上の写真をクリックして、ご覧下さい。
鱧の落とし身の天ぷら
今夜の会席料理のお客様にお出しした揚物は、
鱧の落とし身の天ぷらでした。
落とし身とは、
骨切りし終えた鱧の身の尾に近い部分の皮を、
引いてから、
集めて、
包丁で、
叩いたものです。
それを、
適当な大きさに丸め、
打ち粉をし、
揚げたものです。
落とし身の天ぷらは、身そのものの天ぷらにはない味わいで、鱧を沢山集めたような感じで、食感も、しんじょうに、よく似ています。しんじょうとは、魚のすり身を、調味料を加え、調理したもので、練り物と思っていただければ、間違いはありません。
これをヒントに、あるものを作ることにしたのですが、当ブログをお読みの方は、何となくのお察しがつくと思います。近いうちにお話ししますので、それまでお待ちください。
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鱧(はも)バーガー
先日、鱧(はも)を使って、
鱧バーガーなるものを、作りました。
その顛末が、今回のお話しです。
鱧は、卸してから、骨切りをし、適当な大きさに包丁したら、生のパン粉をつけ、
フライにします。
鱧のフライについては、こちらをお読み下さい。というより、鱧バーガーの結論とも言える件が、書いてあります。
フライとは別に、つけあわせに、キャベツ、人参、玉葱を使ったのですが、キャベツは、
二種類の千切りにしました。
一つは、
やや太めの千切りで、もう一つは、
細かい千切りです。
玉葱は、
このような感じで、さらに、
刺身のつまと同じ様に包丁した人参を混ぜ合わせたら、
海水程度の濃さの塩水につけ、しんなりさせておきます。
そして、ハンバーガー用のパンであるバンズですが、
半分に包丁したら、
焼台で、焼き目をつけ、
マスカルポーネチーズを塗ってから、伸ばし、
グリンリーフを乗せます。グリンリーフがなければ、レタスなどでも、構いません。
そこに、
調味料で和えた先ほどの三種類の野菜を、乗せます。
この和え衣は、
中濃ソーズ、マヨネーズ、ケチャップ、すり下ろした本山葵を合わせたもので、
それを、水気を絞った野菜に入れ、和えます。
そして、
鱧のフライを乗せ、
同じ様にしたバンズではさんだら、出来上がりで、その断面は、
このような感じです。
さて、肝心の味ですが、先ほどの鱧フライのリンクで、伏線を張っているように、美味しいのは確かなのですが、鱧という素材の味わいは、殆どありませんし、案の定の結論でした。
フライにした時点で、鱧の持ち味はなくなり、ただの白身フライでしかなく、さらに、マヨネーズを使ったことが、それに、拍車をかけたのも、予想通りでした。
ただ、このような結論とはいえ、所謂ジャンクではないのは、確かですし、やはり、どんなものでも、ちゃんとした素材で作ったものは、本来の味はなくなっても、美味しさを味わえるのは、間違いありません。
これまでにも、いろんなお遊びをしてみましたが、なかなか良いものはなく、料理の難しさを感じるばかりですし、別の機会に、お遊びについては、お話ししますので、それまでお待ち下さい。
☆★☆ ラジオエフ 『うまいラジオ』に出演中 ★☆★
毎月第一木曜日 昼2時頃から、ローカルFM局ラジオエフの番組『うまいラジオ』で、旬の魚について、店主兼“熱血料理人”の自分が、熱く語ります。
次回は、10月6日(木)の予定です。
放送エリアは限られますが、お時間のある方は、是非、お聴き下さい。
今日の鱧は、大分&和歌山県産
三連休前ということで、(必ずしも、そうとは限りませんが・・・)
昨日に引き続き、今朝も、沼津の魚市場に、仕入れに行って来ました。
昨日の時点で、新子や帆立などの小物類を仕入れておいたので、それほど仕入れるものは、多くなかったものの、
“落ち鱧”と呼ばれている、輸送中や生簀の中で死んでしまった鱧を、5本仕入れ、ご覧のように、大分産のものが、4本(2,2キロ)で、和歌山産のものが、1本(0,8キロ)でした。
その後、【佳肴 季凛】に戻り、仕込みをしたのですが、週末用の仕込みが、沢山あったので、5本の鱧は、
昨日の鱧もあったので、骨切りをせずに、冷蔵庫にしまっておきました。
週末ということで、明日の焼物でお出ししする西京漬に仕込んだ鯖や銀鱈に、
串を打ったり、
揚物の鯵や海老に衣をつけておきました。 また、お子様料理のご予約も頂いているので、海老などに、
パン粉をつけておいたのですが、予定通り、明日は、上の娘の中学校の運動会も行われるようなので、
そのお弁当用の揚物にも、パン粉をつけておいただけでなく、焼物のサーモンの西京漬にも、
串を打っておきました。
週末用の仕込みはこれだけでなく、先付の“鱧の子の煮凝り”や、
デザートの“ブルーベリーのムース”も、
仕込みました。
なお、先ほどというより、先日お話ししたように、
明日のランチの営業は、お休みさせて頂くので、宜しくお願いします。
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(全9品 お一人:3,000円) お陰様で、9月18日をもちまして、当店は8周年を迎えます。
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愛知産の明くる日は、和歌山産
昨日のお話しの最後でお話ししたように、今朝は、
沼津の魚市場に行き、
2本の活かしの鱧と、
3本の落ち鱧を、仕入れて来ましたが、どちらも、
和歌山県産でした。
ひと通りの仕入れを終え、【佳肴 季凛】に戻ったら、
2本の活かしの鱧は、
夕方には、卸すので、ザルのまま、水槽に入れておきました。
夕方になり、
水槽から取り出したら、卸し、
落としに仕立てるため、骨切りをし、包丁しておきました。
その後、お客様がお見えになり、頃合いを見計らい
落としに仕立てのですが、別途で、
ふぐ刺のハーフサイズのご注文を頂いていたので、
刺身は、生の本鮪(大間)、鱧(和歌山)、新子(佐賀)の三種盛りにしましたが、通常は、
このように、四種盛りです。
ところで、今日は、十五夜でしたので、
「月とすっぽん」になぞらえて、
「鱧とすっぽん」。
転じて、鱧の落としを、晩酌の肴にして、“お疲れちゃん♪”と相成り、一日の労をねぎらったのですが、明日も市場に行くので、軽めにしておきました。
一週間ぶりに、愛知県産の鱧
今朝、
宅配便で届いた荷物を開けると、
予定通り、
6本の鱧が入っていました。
活け締めにされてあるだけでなく、
はらわたも抜いてもらってあります。
このようにしてもらってあるのは、内臓にえさが残ったまま、死んでしまうと、その臭いが身に回ってしまい、使い物にならないからです。
今朝の6本の鱧は、愛知県産のもので、本数、サイズこそ違いますが、ちょうど一週間前に届いたものと全く同じものでした。その時の鱧については、こちらをお読みください。
いつものように、表面のぬめりを取り終えたら、
卸し、
鱧の下拵えに欠かせない骨切りをしました。
鱧そのもののが良いだけでなく、締めてからの下処理も完璧ですので、骨切りをしていても、ワクワクするほどで、もしこれが、活け締め直後に卸し、骨切りが出来るとするならば、さらにワクワクすること、この上ありません。
骨切りをし終えたら、
明日の【鱧料理】のお客様にお出しするため、
天ぷら用、
鱧しゃぶ用に包丁し、
また、照焼にして、お食事の鱧茶漬用にするため、串を打っておきました。
明日は、沼津の魚市場に行き、
鱧料理のマストアイテムである落としに仕立てるために、活かしの鱧を仕入れに行きます。
ということで、日が替わる前に、
これにて、お暇(いとま)させて頂きます。
★★★ 佳肴季凛謹製 西京漬 ★★★
当店では、お中元、お歳暮などの贈り物に最適な【西京漬】をご用意いたしております。
銀鱈、サーモン各3切入 3,480円 ※クール便にて発送可
店主自ら、魚市場で吟味した“銀鱈”、“サーモン”を使用し、お手製の有機西京味噌で仕込んだ逸品です。大切な方への贈り物に、是非どうぞ。
トロール漁が、始まれど・・・
沼津の魚市場の構内には、
その日の水揚げの状況が書かれたホワイトボードが、あります。
自分は、斜め読みする程度で、殆ど気にかけることは、ありませんが、
沼津市戸田(へだ)のトロール漁が始まり、今日(11日)から、
構内の売場は、いつも以上に、賑わいをみせていました。
トロール漁とは、底引き網漁の一種で、戸田の場合、9月から、翌春まで、行われています。
この時点では、全て並んでおらず、
秤にかけ、
並べる作業をしている最中でした。
水揚げされるものは、
海老類をはじめ、
深海に棲んでいる魚など、
様々で、
図鑑や専門書などでないと分からないようなものが、沢山あります。
実を言うと、沼津の魚市場に通うようになって、15年以上たつのですが、トロール漁で揚がったものを仕入れたのは、後にも先にも、数年前に、1回あるだけで、その時は、鮟鱇(あんこう)を仕入れました。
仕入れたことがない理由は、どうしても必要なものがないのと、セリの開始時間が、7時以降という2つの点です。
当然、今日も、トロール漁の売場は素通りで、
活魚売場に行ったところ、ここでも、
トロール漁で揚がった高足蟹(たかあしがに)が、活きたまま、生簀に入っていました。
ここでも、素通りし、
既に注文しておいた活かしの鱧(愛媛産)を、
ブクブクをセットした発泡スチロールに、
移しました。
その後、別の売場に行き、
鯵(島根産)を、
仕入れることにしました。
ひと通りの仕入れを終えたので、市場から帰ることにし、『佳肴 季凛』に戻ったのですが、
今日は、“昼鱧”のご予約を頂いていたので、
そのまま締めてから、卸し、
骨切りをし、
鱧料理の定番である“落とし”に仕立てるため、包丁しておきました。
お客様がご来店し、頃合いを見て、
“落とし”にした鱧を、生の本鮪(大間)、新子(佐賀)、湯葉と共に盛り付け、お出ししました。
夏が旬の鱧は、ピークを過ぎたものの、ここ最近、卸している鱧の状態からして、まだまだ美味しく召し上がれそうですが、市場への入荷も少なくなっているので、お早めのお問い合わせ、ご予約をお願い致します。
★★★期間限定 会席料理【秋ごよみ】 ★★★
(全9品 お一人:3,000円) お陰様で、9月18日をもちまして、当店は8周年を迎えます。
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今日の鱧は、愛媛、大分、和歌山産
昨日のお話しの最後でお話ししたように、今朝は、
沼津の魚市場の活魚売場に行き、
愛媛産の活かしの鱧を、1本仕入れたのですが、この鱧は、昨日の時点で、注文済みのものでした。
また、今朝は、この売場に、
大分産の落ち鱧が、並んでいたので、
状態が良さそうなこの2本を、
仕入れることにしました。
そして、活かしの1本は、
ブクブクをセットした発砲スチロールに、
移し、
持ち帰ることにし、ひと通りの仕入れも終えていたので、このまま、市場から帰ることにしたのですが、鱧を扱う問屋の売場に立ち寄りることにしました。
水槽を覗くと、鱧は、殆どいませんでしたが、
隅の方に、
自分好みのサイズの鱧を、2本見つけることが出来たので、
仕入れることにし、
愛媛産のもの同様、活かしたまま、持ち帰ることにしました。
『佳肴 季凛』に戻り、
活かしの3本を取り出し、和歌山産の2本は、ザルに入れたまま、
夕方卸すため、水槽に入れておきました。
一方の愛媛産の鱧は、
明日卸すことにしたので、
ザルから出して、水槽に入れておきました。
ご予約状況にもよりますが、鱧を卸す順番は、鱧の見た目から判断します。その基準は、傷の有無など見た目です。それについては、こちらをお読みください。
夕方になり、
和歌山産のものを取り出し、
卸したら、骨切りをし、落としに仕立てるため、包丁しておきました。
そして、今夜の鱧料理のお客様に、
お出しし、鱧以外のものは、生の本鮪(塩釜)、新子(佐賀)、帆立(北海道)でした。
鱧料理のベストシーズンを過ぎたものの、仕入れている鱧の感じからして、まだまだ鱧の美味しさを堪能出来そうな感じですが、台風などの天候不順もあるので、予めお問い合わせの上、ご予約をお願い致します。
久しぶりに、愛知県産の鱧
今日は、
宅配便で、
愛知県産の鱧が、届きました。
タイトルにもあるように、愛知から仕入れるのは、久しぶりのことで、2,3ヶ月ぶりのような気がします。
活け締めのもので、
はらわただけは、既に抜いてもらってあります。
その後、
水洗いをして、
卸してから、
骨切りをし、明日使うための準備をしておきました。
頭や骨のアラの部分は、
出汁を取るため、掃除しておきました。
明日は、沼津の魚市場に行くのですが、今日の時点では、愛媛産の活かしの鱧を注文しておきましたが、他の産地の入荷もあるようなので、状況次第で、仕入れる予定です。