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もっとおいしいお話し

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とらふぐ、【西京漬】用のサーモン、鱧(はも)で、新しい出刃包丁のデビュー

Vol.3782

“身体に優しい、美味しい日本料理”を、

信条とする『佳肴 季凛』店主兼

熱血料理人の志村弘信です。

今朝、沼津魚市場で仕入れたのは、

天然のとらふぐ(福島産)をはじめ、

【西京漬】用のサーモン(ノルウェー産)、

鱧(山口産)などでした。

仕込みを始めようとすると、

熱血君がやって来て、

「おはようございます、親方」

「おはよう。」

「包丁が化粧箱に入っているけど、

どうして?」

「昨日買って来た出刃包丁だよ。」

「へぇ~、いつデビューするの?」

「これからだよ。」

「最初に卸すっていうか、

使う魚が気になるんだけど・・・。」

「予想はつくでしょ?(笑)」

「まぁ~ね。」

「とりあえず、

包丁のことを話すね。」

「はぁ~い。」

買い求めた包丁屋は、

沼津市にある【正秀刃物店】で、

これまでにも、

牛刀(ぎゅうとう)、

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: s-P8210029-1.jpg

ペティナイフなどを買っています。

10日ほど前に、

「親父さんのお店で扱ってる

合出刃(あいでば)って、

どんな感じですか?」と訊くと、

「 うちは合出刃を扱っていないから、

他で買ってもらってもいいよ。 」

「!?、・・・・・。」

ちなみに、出刃包丁には、

大きく分けて、本出刃(ほんでば)と

合出刃があり、自分は合出刃を使っています。

特別な違いはなく、

合出刃を使っているのは、

使い勝手に過ぎません。

普通なら、

「問屋とかに訊いてみるから、

待っていて下さい。」とか、

「何とかしてみるよ。」という返答なのですが、

なかなかの職人気質ですので、

そういう答えもありなのは、

こちらの親父さんなのです。

むしろ、これぐらいの方が

自分としても、妙に納得してしまうのは、

同じ穴の貉(むじな)だからかもしれません。

とは言え、今の出刃包丁では、

不都合を感じており、

どうにかしたかったので、

昨日出向いたのです。

店内に入ると、

出刃包丁を出してくれ、

サイズ、鋼(はがね)の材質などを訊きながら、

手に取ると、

この包丁が気に入り、

「これで、お願いします。」

「はいよ。刃はどうします?」

「付けて下さい。」

刃を付けるとは、

すぐに使えるように、

砥いでおくことです。

そして、昨日の今日ですが、

早速デビューすることになり、

いの一番に使ったのは、

先程の熱血君の予想通り、

とらふぐで、

とらふぐを締めることに使いました。

締めたら、

血抜きをしておき、

まな板の下で、お留守番。

その間に、サーモンの下処理をし、

頭を落とす時にも使い、

水洗いをしておき、冷蔵庫へ。

その間に、

とらふぐ、

鱧、

サーモンを卸し、

切身にしたら、

夕方までには、

有機JAS認証済の西京味噌をベースにした

お手製の西京味噌と共に、

【西京漬】に仕込み、冷蔵庫へ。

自分が手直しをしたとらふぐは、

女将兼愛妻(!?)の真由美さんが

拭き上げてくれました。

また、魚以外の仕込みが

多かった今日は、

ほぼ休憩無しで仕込みをし、

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: s-RIMG4034.jpg

終わったのは、5時過ぎでした。

そして、一日の営業が終わったら、

最後は、包丁砥ぎ。

また、新しい出刃包丁に慣れるまでは、

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: s-RIMG4036.jpg

これまでの出刃包丁とのトロイカ体制で、

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: s-RIMG4037.jpg

並べると、その違いは一目瞭然です。

旧タイプの出刃包丁にも、

遡ること11年前は、

kimari.jpg

新人で、

その出刃包丁を買い求めた時の様子は、

こちらをお読み下さい。

元々の厚さは違うものの、

先程の写真のように、

刻印が見えないほどになり、

歴史を感じずにいられません。

どちらの柄も、

八角形ですが、

新出刃を見ると、

角張っています。

すり減り、丸みを帯びた

旧出刃を見ると、

自分自身の性格も丸みを

帯びるようになったと感じる

今日この頃で、

時間の経過を感じずにいられません!?(笑)

旧出刃もこれまで同様、

使うのですが、

そんなトロイカ体制もすぐに終わって、

新出刃に代替わりし、

時は経っていくのでしょう。

食遊市場の後に、沼津魚市場で鱧(はも)

Vol.3776

“身体に優しい、美味しい日本料理”を、

信条とする『佳肴 季凛』店主兼

熱血料理人の志村弘信です。

休市日の今日は、

沼津魚市場に行く前に、

食遊市場に立寄りました。

6時開店が基本なので、

営業前の店もあるのですが、

八百屋などで、

色々と仕入れました。

普段、食遊市場に寄るのは、

魚市場の後であるだけでなく、

土曜日に来ることは、

かなりのレアケースです。

車で15分足らずの魚市場に着くと、

案の定、案の定

ガラ~ン。

活魚売場の生簀から、

山口県産の鱧(はも)を取り出したら、

ブクブクをセットした発泡スチロールに入れ、

車に積み、

仕入れ終了。

黄色のスチロールには、

様々な買物に備え、

凍らせたペットボトルが入っています。

【佳肴 季凛】に戻ると、熱血君がやって来て、

「おはようございます。今日の鱧は、活きているね。」

「おはよう。そうだよ。」

今日の鱧と、

熱血君が言ったのは、

4本の鱧を昨日仕入れたからで、

その鱧については、こちらを。

「親方、活きているけど、

水槽には入れないの?」

「この鱧は、“昼鱧”の予約に使うから、

このままにしておくよ。」

「そうなんだぁ~。」

昼鱧とは、読んで字の如く、

昼間の鱧料理のコースのことで、

鱧御膳

鱧料理のコースについては、こちらを御覧下さい。

予約時間が近づいたので、

鱧を取り出しました。

締める時に、目を隠しながら、

心臓の付近を掴むと、

動きが止まります。

それ以外の場所を掴むと、

腕に巻き付かれるだけならまだしも、

噛み付かれ、

最悪の場合、

病院行きとなるので、締める時は、

かなり注意が必要です。

締めたら、

頭の付根の切口から、

脊髄に針金を通し、

卸す時に動かないようにするため、

神経を抜きます。

ぬめりを取り、はらわたを抜き、

卸したら、骨切りをし、

鱧料理の定番の

落とし用に包丁しておき、冷蔵庫へ。

お客様が見えたら、

落としに仕立てて、

目鉢鮪(めばちまぐろ)、しょうさいふぐ、

湯葉と共に盛付け、お出ししました。

活きた鱧を使わないと、

花が咲いたようにならないからです。

死んだ鱧で仕立てても、

見た目こそ、それらしくはなるものの、

活締めでも時間が経ったものだと、

パサパサして、美味しくないので、

落としにする時は、

活かしのもので仕立てるしかありません。

なので、休市日でも、1本の鱧のために、

仕入れに行って来るのです。

鱧に限らず、

自分が納得した食材で、

料理を仕立て、

お客様から報酬を頂き、

新たに食材を調達し、

それを繰り返す。

そこに、料理人としての最大の喜びがあり、

それを感じて頂ければ、

料理人冥利に尽きること、

この上ありません。

戸田トロール漁初日の鱧(はも)

『佳肴 季凛』店主兼

熱血料理人の志村弘信が、

生涯、一料理人を貫くためが想いを、

今日( Vol.3775)も認めます。

今朝、

沼津魚市場に行くと、

沼津市戸田(へだ)の

トロール漁の初日で、

普段とは違う光景が、目に入って来ました。

トロール漁は、

底引き網漁とも呼ばれ、

沼津では、

秋口から春までの間が漁期で、

深海の海老(えび)や蟹(など)を中心に、

様々な魚が水揚げされ、

沼津魚市場の風物詩でもあります。

ホームグランドとは言え、

セリが始まる時間も遅いこともあり、

殆ど仕入れたことがありません。

そんな様子を尻目に向かったのが、

シーズン終盤の鱧(はも)の仕入先の問屋で、

ちょうど、

仕分けをしているところでした。

先日の台風11号の影響もあり、

このところ入荷が無く、

気を揉んでいたのですが、

久々の入荷に、ひと安心。

とりあえず、

活締めにされた4本を、

仕入れることにし、

活かしの鱧は、

休市日の明日に取りに来るため、

注文だけしておきました。

活締めにされてはいるものの、

このような鱧のことを、

落ち鱧と呼んでいます。

水産業界では、落ちるという言葉は、

活きていたものが、

死んでしまったものを指し、

上がると言うこともあります。

【佳肴 季凛】に戻ったら、

女将兼愛妻(!?)の真由美さんに、

ぬめりを取ってもらい、

卸そうとすると、

熱血君の

「おはようございます、親方」の声。

「おはよう。」

「顔っていうか頭を見ると、

黄色っていか、金色をしているね。」

「そうだよ。鮮度が良いから、

それこそ、色艶(いろつや)がいいでしょ。」

「うんうん。」

「そういうものを選ったからね。

鱧だけなじゃなく、どんな魚でも、

前もって注文をするけど、

早めに来て、

自分好みのを選(よ)りたいし、

そうでなきゃ、

市場に来る意味がないじゃん。」

「そうだよね。」

「もっと言うと、

注文しておいたものが気に入らないと、

担当者に文句を言わなきゃ

気が済まないし、

文句を言って、関係がこじれるのは、

良くないから、早く来て、

選んだ方が、お互いのためだしね。

普段着くのが、5時前だけど、

そういう時は、4時半だったり、

4時なんてこともあるよ。」

「ひゃ~。そこまで早いの!」

「魚に限らず、

気に入った素材じゃないと、

モチベーションが下がるから、

そこだけは、譲れないよ。」

「親方のそういうところ、

分かるような気がするね。」

そして、

卸したら、

骨切りをし、

使い道に合わせ、包丁したり、

串を打っておきました。

これらは、明日の鱧料理のコース用で、

明日は休市日ですが、

それ用に活かしの鱧を、

仕入れに行って来ます。

休市日=早起き不要なので、

明日は、少しばかり気楽です。

☆★☆ 【コエタス】 ★☆★

当店のお取り寄せや

通販の商品などを

召し上がった方々が、

【コエタス】というサイトで、

投稿して下さっています。

ご興味、ご関心がある方は、御覧下さい。

福島県産のとらふぐ(天然)&山口県産の鱧(はも)

Vol.3771

“身体に優しい、美味しい日本料理”を、

信条とする『佳肴 季凛』店主兼

熱血料理人の志村弘信です。

定休日の今朝、

沼津魚市場に着いたのは、

普段よりも、

1時間近く早い

4時過ぎでした。

早く着いてしまったのは、

自分宛に、

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: s-RIMG3552.jpg

福島県産のとらふぐ(天然)が、

合計で6本、

入荷することになっていたからです。

遠足の日に早起きをする小学生のように、

思われるかもしれませんが、

何か

それが何か? - 1000勝1000敗への長い長い道のり

問題でも?(笑)

先週末から、天然のとらふぐ漁が

解禁になった産地があり、

その一つが、福島県です。

“ふぐに魅せられし料理人”の

自分にとっては、

新年を迎えたような気分なので、

早起きしたのは、自然の流れです。

とらふぐはそのままにしておき、

反対の生簀に、

目を向けると、

活締めにされた山口県産の鱧(はも)が

2本あり、仕入れることにしました。

全ての仕入れを済まし、

最後に、

生簀からとらふぐを出したら、

締め、

血抜きをしたら、

取り出し、

海水で濡らした新聞をかぶせた上に、

鱧を乗せ、

魚市場から帰ることにしました。

『佳肴 季凛』に戻ったら、

鱧を卸したのですが、

骨切りはせず、冷蔵庫へ。

そして、

“真打”の登場と共に、

「親方、いよいよ始まったね。」

「そうだね。

 萌え燃え・・・ 💖 まして、

おめでとう!」

「親方の座右の銘の

萌え燃え・・・ 💖 が、出た~!

ピチピチのとらふぐを見ると、

海にいた頃を思い出すなぁ~。」

「そうなんだぁ。」

「縁あって、親方のところに来たけど、

感慨深いものあるよ。」

「今日は休みだから、

早めに終わりたいから、

始めるよ。」

「親方、ファイト!」

卸し始めると、

女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: s-RIMG3587.jpg

水洗いを始めてくれ、

卸し終えた自分が手直しをし、

洗い上げました。

真由美さんが、

シンクや、

カウンター内を掃除している間に、

拭き上げると、

再びミニふぐがやって来て、

「きれいな身をしているね。

僕たちも、こんな感じかな~。」

「卸してあげようか?(笑」

「やだよ~。バイバ~イ♬」

その後、

お弁当の仕込みに取り掛かり、

揚物の鯵(あじ)に打粉をしたり、

鮪(まぐろ)の南蛮漬をカップに入れたり、

モロッコ隠元(いんげん)を包丁し、

モロッコ隠元は、

煮物の青味(あおみ)に使います。

最後に包丁を砥ぎ、

玉子焼用の鍋をはじめ、

お弁当に使う道具を出し、

昼までに休日出勤を、

終えることが出来ました。

そして、夕方になって、

【西京漬】などを発送するため、

宅配便の営業所に行くと、

陽の傾き具合は、秋そのもの。

夏が旬の鱧と、

これからが旬のとらふぐを

同時に仕入れたことを思うと、

夕陽同様、秋を感じ、

日中、暑い日があっても、

秋は、すぐそこです。

コラーゲン豊富な鱧(はも)

Vol.3767

“身体に優しい、美味しい日本料理”を、

信条とする『佳肴 季凛』店主兼

熱血料理人の志村弘信です。

今日から、

9月。

いつものことですが、

「月が替わったら、ツキを変える!」と、

いつの頃からか、月初めに思っている自分ですが、

今月はいかに・・・。

そんな月初めの今日は、

沼津魚市場で、

山口県産の鱧(はも)を、

仕入れました。

骨切りをしたら、

鱧の下拵えは、FINISH。

鱧に限らず、魚を卸した時の

副産物の頭や骨などのあらを

ごみ箱に直行させるのは、

犯罪そのものですし、

どんなものでも、

粗末にすることは出来ません。

あらは、身と同じくらいの

使い道があり、

ぬめりや汚れを、

落としておきました。

すると、ミニふぐ達が、

「親方、これはどうするの?」

「焼いてから、出汁を取るんだよ。」

「出汁を取る前に、焼くの?」

「そうそう。

今朝仕入れた鯵だけど、

同じ様な使い方をするよ。」

「どうして、最初に焼くの?」

「焼けば、余分な水分と生臭さが落ちるし、

香ばしさも出て、

取った出汁も、美味しくなるんだよ。」

「へぇ~。」

「フランス料理でも、

こういう仕込みをして、

フュメ・ド・ポワソンって呼ばれているよ。」

「親方から、フランス語が出て来るなんて、

ビックリ!」

「それくらいならね~。

フランス語だけは、勘弁してよ。」

「勘弁って?」

「大学1年の時、第二外国語で

フランス語を取ったんだけど、

前期の試験で、

100点満点中5点を取って、即不可。

結局3年生で再履修して、

クリアしたけど、

それ以来、フランス語はもう・・・。」

「5点って、凄くない?」

「限りなく、0点に近いからね~。」

「人に歴史ありだね。」

「まぁね。」

あらを焼き終えると、

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: s-RIMG3483.jpg

再び、ミニふぐがやって来て、

「親方、焼けたね。」

「そうだけど、

ほら。」

「あっ、くっついている!

どうしてなの?」

「鱧は、ゼラチン質が豊富だから、

こんな風になるんだよ。」

「ゼラチン質が多いってことは、

お肌ツルツルになるってことじゃん!」

「まぁ、すぐってことはないけど、

身体に良いのは、確かだよね。」

今日の鱧ではありませんが、

出汁を取る時は、

一番出汁を取った後の

鰹節、宗田節、昆布、椎茸の足と共に、

野菜の皮などを、

煮立たせることなく、

長時間煮出してから、

漉すと、

このような出汁が取れます。

鱧の量にもよりますが、

この出汁が冷えると、

煮凝りのようになります。

煮凝りになるのは、

ゼラチン質が豊富だからで、

ゼラチンは、コラーゲンが

熱で分解されたものですので、

基本的には、同じものです。

鱧は天然の魚で、

成長するにあたって、

成長ホルモンや抗生物質などの

いわゆる薬とは無縁ですので、

自然素材にして、

安全、安心ということになります。

また、ごく一部を除き、 鱧に限らず、

当店で使っている魚は、

天然もので、それらのあらは、

鱧のあらと同じ様に使っており、

一番の使い道は、

小鍋の出汁で、

こちらの小鍋は、

めかぶと野菜の小鍋仕立てです。

中には、9種類の雑穀

(玄米、押麦、黒米、小豆、

もち麦、あわ、ひえ、きび)をはじめ、

野菜など、約20種類くらい食材が

入っており、

小鍋は、ランチや会席料理などで

お召し上がり頂けます。

天然の魚の出汁ゆえ、

薄い味付けでも、

滋味深い味わいです。

高級食材や料理の類(たぐい)は、

カロリーやコレステロールが

高いものが多く、

食べる時に、妙な後ろめたさを

感じないわけでもありません。

逆に、身体に良いものは、

粗末というか、さっぱりしたものが多く、

何となく、もの足りない感じが

してしまうような気がします。

でも、鱧の場合、

そのようなことはなく、

美食にして、ヘルシーとなると、

完璧な食材とも言えます。

“身体に優しい、美味しい日本料理”が、

料理スタイルの自分にとっては、

願ったり、叶ったりの食材ですので、

その素晴らしさに、

惹かれて止まないのです。

賄いの鱧(はも)の天ぷら 

Vol.3765

“身体に優しい、美味しい日本料理”を、

信条とする『佳肴 季凛』店主兼

熱血料理人の志村弘信です。

夏場は、昼ごはんに

麺類を食べることが、

多くなるのですが、

麺類だけでは、もの足りないので、

天ぷらを付けています。

というか、

付けちゃっています。

天種は、その時によって様々で、

一番多いのが、

野菜のかき揚げです。

ただ、この時季は、

鱧を仕入れるので、

切り落としを、天ぷらにして、

天ざるにしています。

これを見た熱血君は、

「この時季は、やっぱり鱧?」

「イエ~ス!」

「美味しいのは、よく分かるんだけど、

他にも、鱧の魅力ってあるの?」

「あるよ。鱧は、天然の魚だから、

何よりも安全、安心。

同じ長い魚の鰻(うなぎ)は、

ほぼほぼ養殖。

養殖がだめじゃないけど、

天然の魚の美味しさは、レベチ!」

「レベチなんて言葉、

よく知っているじゃん。

昭和世代なのに。(笑)」

「昭和で、悪ぅ、ござんしたね。

そんなこと言うと、あげないよ。」

「あぁ、ごめんごめん。」

「天ぷらにすると、

あのフワフワ感がいいんだよ。

軽い感じだから、

いくらでもいけちゃうよ。」

「へぇ~、美味そぉじゃん。」

「一個、どう?ほら。」

一口頬張った熱血君は、

「あちあち、ふわふわで、美味しいよ。

でも・・・。」

「でもって?」

「少し骨が口に、

当たるんだけど、骨切を失敗したの?」

「いやいや、尻尾の方だから、

どうしても、当たっちゃうんだよ。

お客さんには出せないけど、

おかずなら、いいでしょ。」

「賄いだしね。また、食べさせてね。」

「はいよ~。」

先程お話ししたように、

天ざるにするのが、

殆どですが、

時には、

趣を変えるため、

器は勿論のこと、

天種だけでなく、

めかぶをあしらったりと、

味わい、見た目でも楽しみ、

とりわけ、自己満足(これが一番大事)の

世界にうっとり、どっぷり。

うっとり、どっぷりだったのは、

麺類に限ったことでなく、

かき揚げにして、

ごはんのお供だったり、

鱧天カレーなる変わり種も。

まだまだ、鱧を仕入れるので、

同じく、まだまだ鱧の味を堪能し、

更に、まだまだ、うっとり、どっぷりと、

させてもらいます。

四日のうち、三日が休市日の鱧(はも)

『佳肴 季凛』店主兼

熱血料理人の志村弘信が、

生涯、一料理人を貫くためが想いを、

今日( Vol.3762)も認めます。

土曜日が休みの沼津魚市場ですが、

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: s-RIMG3295.jpg

今朝は、

魚市場に行き、

山口県産の活かしの鱧を、

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: s-RIMG3285.jpg

仕入れました。

また、6日、

20日の土曜日も来たので、

4回ある土曜日のうち、

3回来たことになり、

どちらも仕入れたのは、

活かしの鱧でした。

実は、13日の土曜日も、

来る予定だったのですが、

台風が接近していたこともあり、

来れずじまい。

しかも、その日の予定も、

鱧でした。

結果として、4打数3安打で、

天候不良ゆえ、

4打席3打数3安打というのが、

正確かもしれません。

鱧を積み、

魚市場を、後にしました。

今日は、昼鱧こと、

お昼の鱧料理のコースの

御予約を頂いていたので、

時間になったら、

鱧を締めようとすると、

ミニふぐ達がやって来て、

「親方、凄い歯をしているね。

歯っていうか、牙(きば)じゃん。」

「そうだよ。噛まれたら、

とんでもないことになるよ。」

「とんでもないって?」

「ひどければ、

縫わなくてならないくらいだよ。」

「え゛っ、まじ?」

「まじ!」

「親方は、噛まれたことあるの?」

「ガブリって、噛まれたことはないけど、

噛まれかけたことはあるよ。

あと、死んだ鱧の歯に触っちゃって、

切ったことはあるよ。

鋭いから、他の魚の歯よりも、

傷は広いっていうか、長かったかなぁ。」

「聞いているだけでも、痛っ。」

「どんな時でも、鱧に触る時は、

要注意だよ。」

「気を付けてね、親方。」

「はいよ、有難う。」

その後、

脊髄に、針金を差し、

神経を抜いたら、

卸してから、

鱧料理のマストアイテムとも言うべき

落とし用に包丁しておきました。

真ん中で仕分けてあるのは、

今日の“昼鱧”の御席は、

二人ずつだったからです。

そして、お客様が見えたら、

落としに仕立てて、

葉血引(はちびき)、帆立、湯葉と共に、

お出ししました。

自分は、鱧を落としに仕立てる場合、

活きたものしか使いません。

というのも、お湯に落とした時に、

きれいに花が

咲いたようにならないからです。

さらに言うと、卸してから

身がパサパサしてしまい、

美味しくありません。

「たった1本の鱧のために、

仕入れに行くなんて・・・。」と、

思われるかもしれませんが、

納得した素材を使ってこそ、

納得した料理が出来るので、

そこを譲ることは、出来ません。

それこそが、

料理人の醍醐味であるだけでなく、

自らの立位置なのです。

“昼特”の刺身は、ふぐ刺&鱧(はも)の落とし

Vol.3759

“身体に優しい、美味しい日本料理”を

生業とする『佳肴 季凛』店主兼

熱血料理人の志村弘信です。

当店のコース料理のひとつに、

『特別会席』がありますが、

お客様のご予算、ご要望に応じて、

献立を決めるので、

その内容は様々です。

また、献立というか、

お品書きはないものの、

当ブログの『特別会席』という

カテゴリーがそれに類するので、

御参考にしてみて下さい。

ところで、今日は、

“昼特”こと、昼間の『特別会席』の

御席があり、

今日のお客様のご希望は、

「揚物なし、

刺身はふぐ刺、

可能ならば、鱧も・・・。」

という献立でした。

そんなこともあり、

御予約時間に合わせ、

鱧を卸そうとすると、

熱血君がやって来て、

「親方、これは何?」

「このざるの中に、

鱧が入っているんだよ。

ほら。」

「本当だ。
何で、こんな風なの?」

「鱧は長いから、

網で捕まえようとすると、

難しいんだよ。」

「分かるような気がする。」

「だから、ざるを使って、

頭と尻尾の両方から、

挟み撃ちにするんだよ。」

「何となく分かるけど・・・。」

「そうだ!前に、

『放し飼いにした鱧(はも)

の捕まえ方』っていう

ブログを書いたから、

読んでごらん。

「どうすれば、いいの?」

「上の太い部分を

タップしてみて。」

「うん♪」

しばらくすると、

「親方、分かった!

でも、少しスリルがあるね。」

「まぁね。

じゃあ、これから卸すから、

離れていて。」

「はぁ~い。」

締めてから、神経を抜き、

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: s-RIMG3122.jpg

卸したら、

骨切りをし、

落とし用に

包丁しておき、冷蔵庫へ。

お客様が来店したので、

料理を出すことにしました。

先付は、

もろこし豆腐

(とうもろこしで作った豆腐)で、

天にあしらってあるのは、

枸杞(くこ)の実です。

普段なら、先付の次あたりに、

揚物をお出しするのですが、

揚物なしのご希望でしたので、

スルーして、

刺身(その1)をお出ししました。

ご希望通りのふぐ刺は、

もちろん、天然のとらふぐで、

遠州灘産です。

コース料理とは言っても、

言ってみれば、贅沢ランチですので、

間髪入れずに、

料理をお出しすることが殆どで、

今日も然りでした。

ふぐ刺の次が、

小鍋仕立ての

国産牛のしゃぶしゃぶで、

お出しする直前に、

小鍋に、

熱々の出汁をはります。

つけだれは、

ぽん酢で、

薬味は、ねぎともみじおろしです。

そして、

梅肉醤油と共に、

刺身のその2として、

鱧の落としをお出ししました。

先程お話ししたように、

合間は不要で、

銀鱈の西京焼をお出しし、

器は、当店オリジナルの

ふぐのイラストが描かれたもので、

イラストは、

女将兼愛妻(!?)の真由美さんが

描いたものです。

ブログやSNSで、

この器の存在を知っているお客様ですので、

この器でお出しすると、

十中八九、会話が弾みます。

コースも終わりに近づき、

鱧しんじょう蒸し、

鱧茶漬と続き、

デザートは、

マンゴーのアイスをお出しし、

コースが終了。

マンゴーのアイスは、

マクロビオティックアイスで、

卵、牛乳、上白糖が入っていません。

マクロビオティック(玄米菜食)をベースにした

“身体に優しい、美味しい日本料理”が、

自分の料理信条ですので、

可能な限り、こういうものを

作ることにしています。

料理というものは、

身体にいいからと言って、

味も素っ気もないのでは、

宜しくありません。

逆に、美味しさだけを求めて、

身体のことを無視するのも、

宜しくありません。

美味しくて、身体に良いのが、

自分の理想とする料理で、

それらを実践するのは、

簡単ではありませんが、

それこそが、我が道です。

お話しの〆が、

少し熱くなってしまいましたが、

熱血料理人ゆえ、

ご理解のほど、宜しくお願いします。

3本のうち2本卸した山口県産の鱧(はも)

『佳肴 季凛』店主兼

熱血料理人の志村弘信が、

生涯、一料理人を貫くためが想いを、

今日( Vol.3758)も認めますので、

お付き合いのほど、宜しくお願いします。

今朝も、

沼津魚市場に、

仕入れに行って来ました。

今朝も、

も - ウィクショナリー日本語版

とあるように、

実は、初日の18日、

2日目の19日、

3日目の20日、

4日目の21日、

5日目の22日と、

6連荘(れんちゃん)です。

それぞれの写真と

太字になっている部分を

タップして頂くと、

それぞれの記事に

たどり着き、

21日を除き、内容は、

全て、鱧(はも)にして、

5打数4安打の猛打賞。

さらに、

今朝の仕入れも、

鱧(山口県産)で、

6打数5安打。

ちなみに、《47-9》というのは、

魚市場での買い番です。

昨日の今日ですので、

他の仕入れは、

ノルウェー産の冷凍の鯖(さば)だけで、

鯖は、

【西京漬】に仕込みます。

『佳肴 季凛』に戻ったら、

3本の鱧を、水槽に入れると、

ミニふぐがやって来て、

「おはようございます、親方♬」

「おはよう。」

「6日連続の仕入れ、

お疲れサマ~。」

「ありがとう。」

「ねぇねぇ、何で、

ざるに入れてあるの?」

「夕方卸すんだけど、

放し飼いにすると、

捕まえるのが、

たいへんだからだよ。」

「網で捕まえれば、いいんじゃね?」

「鱧は長いから、

網で捕まえようとすると、

手間取るから、

こうするんだよ。」

「へぇ~。」

こんなやり取りを終え、

一日が始まったのですが、

夕方になったら、

鱧を取り出したのですが、

2本で足りるので、

再び水槽に入れておきました。

この時点では、

1本の鱧の行き先が未定だったのですが、

結果として、

明日のお昼に、

使うことになり、

めでたしめでたし。

2本の鱧は、

締めてから、

卸し、

s-P5100636.jpg

鱧料理のマストアイテムの

“落とし(湯引き)”用に、

包丁しておき、

お客様が御来店されたら、

落としに仕立て、

葉血引(はちびき)、〆鯵、

湯葉と共に、お出ししました。

先程の写真と、

数が合わないように思う方も

いらっしゃるかもしれませんが、

人数によって、

器を変えたからで、

刺身の内容は、

全く同じです。

明日は、

魚市場に行かないので、

お気楽、極楽。

あとは、水槽の鱧が、

無事であれば、

全て丸く、収まります。

仕込みてんこ盛りの休日出勤

Vol.3757

“身体に優しい、美味しい日本料理”を

生業とする『佳肴 季凛』店主兼

熱血料理人の志村弘信です。

今日は定休日でしたが、

沼津魚市場に、

仕入れに行って来ました。

となれば、休日出勤です。

最初に向かったのは、

鱧(はも)の仕入先の問屋でした。

鱧の仕分けが終わったばかりだったので、

秤にかける前の落ち鱧があり、

落ち鱧とは、水槽などで、

死んでしまった鱧のことです。

合計8本の山口産で、

明日の鱧料理用に、

仕入れることが出来、ひと安心。

鱧の他には、

地物の葉血引(はちびき)などを仕入れ、

魚市場を後にしました。 

『佳肴 季凛』に戻ったら、

仕込み開始です。

葉血引の鱗を取るため、

シンクに置くと、

ふぐネットがやって来て、

「親方、おはようございます。

おっ、葉血引じゃん!

一匹だけど、はちびき。」

「おはよう。そうだよ。」

「もう一つ、いい?」

「んっ?」

「ふぐだけに、僕たちは、

ふぐネット29匹衆!
言いたかったんだよね、これ。」

「あっ、そう。」

「何だか、つれないね~。」

「仕込みがてんこ盛りだから、

君達の相手どころじゃないんだよぉ。

とっとと、早く仕込みを始めるから、

下がっていて。」

「はぁ~い。」

葉血引の鱗を取ってくれるのは、

いつものように、女将兼愛妻(!?)の真由美さんで、

葉血引の次に、

鱧のぬめりを取ってもらいました。

葉血引を卸す前に、

冷凍庫から、

【西京漬】用の鯖(ノルウェー産)を出し、

解凍している間に、

柵取りした葉血引を氷の上に乗せ、

バーナーでFIREしたら、

皮目を下にし、

粗熱が取れたら、

水気を拭き取り、冷蔵庫へ。 

その頃までに、真由美さんに、

お弁当の鶏肉の照焼に使う

もも肉の下処理をしてもらったら、

今度は、鶏肉をFIRE! 

これらが終わる頃には、

半解凍状態になった

鯖の腹骨を欠いたら、

上(かみ)と下(しも)に包丁し、

脱水シートに挟んで、

冷蔵庫へ。

そして、今日のボスキャラの鱧と、

ふぐネット達が登場。

「親方って、京都とか、関西方面に

いたことはないのに、

鱧とか西京焼が好きだよね。
どうしてなの?」

「ズバリ、

寝不足・・・ | だもんで静岡のワサコレSブログ

美味しいから!

西京焼は、古くから

全国的に知られているけど、

鱧が東日本の和食界で

よく使われるようになったのは、

この30年くらいだと思うよ。

和食に限らず、

伝統的な日本文化の多くが、

京都発祥のようなものだから、

関西の文化が広まるのは、

さほど驚くようなことでもないって、

思うんだよね。

仕込みに追われているから、

この辺にさせて。」

「はぁ~い。」

8本もあるので、

8本全て、

開いた状態にしてから、

中骨を外しました。

片身の腹骨を欠き、

8本の半身を卸し終えたら、

残りの半身を、

卸し、

水洗いの第1ステージ、

身を卸す第2ステージまで、

クリア。

第3ステージの骨切を

しようとすると、

♬  チャララ~

チャララララララ~ 

ララララ~ ララララ~ ♬

と、 往年の人気ドラマ

ソース画像を表示

『必殺仕事人』のテーマを、

口ずさみ、

「昭和万歳!

\(^o^)/

親方、FIGHT!」

「よっしゃ~。」

骨切りを終えたら、

鱧しゃぶ用、

天ぷら用、

お茶漬の照焼用にし、

焼いてから、出汁を取るため、

あらの下処理もしておきました。

魚の仕込みが終わったら、

刺身用の妻

(大根、胡瓜、人参、アーリーレッド)

をはじめ、

サラダ素麺の野菜を仕込み、

サラダ素麺の野菜に入っているのは、

長ねぎ、みょうが、レッドキャベツ、

胡瓜、パプリカ(赤、黄)、

アーリーレッドです。

さらに、小鍋の野菜も仕込み、

中身は、

中身は、玉ねぎ、人参、しめじです。

さらに、仕込みは続き、

先付のもろこし豆腐(とうもろこしの豆腐)などを

仕込みました。

その間に、真由美さんが

鯖や、

鶏肉の真空パックをしてくれている頃、

包丁を砥(と)ぎ、

終わったら、

まな板周りを、

掃除し、

器出しをしたら、

ゴールイン。

その時刻、

6時にして、14時間の休日出勤が、

無事に終わったのでした。

ところで、来週の29日(月曜日)も、

休日出勤が決定しています。

仕入れにも行くので、

スタート時間は、ほぼ同時ですが、

ゴール時間が、

早くなれるよう・・・。

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