グローバルナビゲーション
  • 昼席
  • 夕席
  • ふぐ料理
  • はも料理
  • 西京漬
  • 鰯の丸煮
  • マクロビオティック
  • ブログ

もっとおいしいお話し

HOME ≫ ブログ

ハーフコースの鱧(はも)料理

Vol.3755

“身体に優しい、美味しい日本料理”を

生業とする『佳肴 季凛』店主兼

熱血料理人の志村弘信です。

今日は、ランチタイムに、

鱧料理の御予約を頂いており、

こういう御席のことを、

“昼鱧(ひるはも)”と呼んでいます。

このセットを見た熱血君は、

「一人でも、いいの?」

「イエ~ス!」

「いいねぇ~。

活かしの鱧を仕入れて来たの?」

「そうだよ。」

「でも、土曜日だから、

魚市場は休みじゃないの?」

「そうだよ。

ほら、

ガラ~ン。」

「でも、どうやって仕入れて来たの?」

「まぁ、慌てなさんな。

料理の様子も、話してあげるから。」

「はぁ~い。」

薄暗い構内に入り、

活魚売場に、

向かうと、

昨日注文しておいた鱧(はも)が、

ありました。

中を確認すると、

無事に泳いでおり、ひと安心。

ブクブクをセットした

発泡スチロールに、

入れたら、

車に積み、

仕入れ終了。

昨日仕入れて、

『佳肴 季凛』の水槽に入れておくことも、

出来るのですが、

魚市場の水槽の方が、

設備が整っている以上、

死んでしまうリスクが減るので、

たとえ1本でも、

仕入れに来る方が、安心です。

鱧料理の中で、活かしのものでしか仕立てられないのが、

s-P5100636.jpg

鱧料理のマストアイテムの落としで、

落としは、湯引きとも呼ばれています。

この落としに仕立てたのが、

今朝の鱧です。

“昼ふぐ”の御席ですので、

水槽には入れずに、

そのままにしておき、

御来店時間を逆算してから、

締めたのですが、

締めたら、

噛み付かれないように、

口の先端を切り落としておくと、

獰猛さを想像させる顔付は、

跡形もありません。

卸す時に動かないようにするため、

神経を抜いたら、

卸し、骨切りをしたのち、

落とし用に包丁しておき、

御来店を待つばかりとなりました。

御来店されたら、

コースの始まりです。

先付に、

ふぐ皮をお出したら、

鱧しゃぶです。

野菜が入った小鍋に、

鱧のあらなどで取った出汁をはったら、

お客様の元へ。

出汁は、塩、薄口醤油、日本酒などで、

味を調えてあります。

ところで、タイトルにもあるように、

今日の鱧料理は、ハーフコースですので、

普段お出ししているコースとは異なり、

自分も戸惑いがありました。

鱧しゃぶが出来るまでの間に、

落としをお出しし、

落としには、

梅肉醤油を添えてあり、

鱧とは切っても切れない関係にあるのが、

梅肉で、梅肉醤油で食べてこそ、

鱧を堪能出来ると言っても、

過言ではありません。

その後、

天ぷら、

鱧しんじょう蒸し、

鱧茶漬と続き、

デザートは、

“ 水ようかんと最中(もなか)を

アレンジした小豆のアイス ”で、

ブログで予習をしていたこともあり、

お客様のご希望です。

通常の鱧料理のコースは、

全10品となっておりますが、

今日のように、御要望次第で

色々とアレンジが出来ます。

改めて、今日の献立を見てみると、

お昼に召し上がる場合、

このような感じでも、

十分なような気がしました。

鱧料理に限らず、

料理に関しては、

可能な限り、対応させて頂きますので、

お気軽にお申し付け下さい。

約一週間ぶりの沼津魚市場

Vol.3753

“身体に優しい、美味しい日本料理”を

生業とする『佳肴 季凛』店主兼

熱血料理人の志村弘信です。

今朝は、沼津魚市場に

仕入れに行って来ました。

しかしながら、

どこそこ、

売場は、

ガラ~ン。

こちらの売場に

並んでいたのは、

地物の太刀魚(たちうお)と、

汐子(しょっこ)が、僅か。

汐子とは、

勘八(かんぱち)の若魚の呼び名です。

それでも、

送りと呼ばれる

陸送便の魚は

いくらか並んでいました。

このような状況なのは、

天候によるものですが、

暦も影響しています。

沼津魚市場は、

土曜日(13日)から

月曜日(15日)まで三連休で、

豊洲などの中央市場は、

日曜日(14日)から

火曜日(16日)まで三連休だったからです。

また、これからの時季は、

台風の関係もあるので、

このような光景も珍しくありません。

とは言え、自分の仕入れには、

さほど影響がなく、

山口県産の鱧(はも)を、

3本仕入れることが出来ました。

『佳肴 季凛』に戻り、

鱧の下拵えをすると、

熱血君がやって来て、

「おはようございます、親方」

「おはよう。」

「夏が時季の鱧だけど、

いつまで食べられるの?」

「一応、9月くらいまでかな。

ただ、これからの時季は、

台風が来たりするから、

何とも言えないね。」

「そういう時は、どうしているの?」

「お客さんとの相談で、献立を決めているよ。」

「どんな感じに?」

鱧料理のコースと同じ金額で、

献立を立てることが多いかな。」

「へぇ~。」

「どうしても、『鱧!』って言われた場合、

入荷が無いと、

断らざるを得ない時もあるよ。」

「特殊な食材だけに、たいへんだね。」

「そんな感じだから、

魚市場に通う回数も増えるよ。」

「じゃあ、明日も?」

「そうだね。」

ということで、明日も

魚市場に行くだけでなく、

休市日の明後日も行く

可能性ありなので、この辺りで

失礼させて頂きます。

定休日の鱧(はも)と【西京漬】

料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。

そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3743回目の今日も認(したた)めます。

月曜日の今日は、定休日でしたが、明日の火曜日に、鱧料理のご予約を頂いているので、

沼津魚市場に仕入れに行って来ました。

鱧などを扱う問屋では、

鱧(山口産)の仕分けをしている最中で、その中に、必ずと言っていいほどいるのが、虫の息の鱧です。

今朝もそれらがいて、締めたら、

自分好みのものを選(よ)り、秤にかけてもらい、

今朝の仕入れは、終了。

終了にしたのは、定休日であるだけでなく、明日も来るので、余分な仕入れと仕込みをしたくなかったからです。

『佳肴 季凛』に戻ったら、仕込みの前に、

【西京漬】の箱詰をし、箱詰したのは、銀鱈、サーモンが各2枚入ったセットで、人気度上位にランキングされるものです。

すると、熱血君がやって来て、

「おはようございます。休みなのに、ご苦労様です。」

「おはよう。早めに切り上げるよう、頑張るよ。」

「送り状を貼ってあるってことは、今日発送するの?」

「そうだよ。休みだから、営業所に持ち込んで、発送するよ。出来る時に、準備しておかないと、他の仕事が遅れちゃう場合もあるし、“今日の苦労は明日の幸せ”だからね。」

「 “今日の苦労は明日の幸せ” かぁ~。そんな諺(ことわざ)、初めて聞いたけど・・・。」

「そんな諺なんて、ないよ。」

「え゛っ!?」

「自分が勝手に言っているだけなんだけど、仕事って、どんどん熟(こな)さないと、遅れちゃうし、自分みたいな一人仕事だと、尚更(なおさら)だよ。」

「改めて考えると、仕事って、そういうもんなんだろうね。」

「休みも大事だけど、先ずは仕事ありきだからね。」

「ってことで、親方の投稿に、熱血君が“超いいね!」と言っています。」

「ありがとう!じゃあ、頑張るよ。」

鱧は、

ぬめりを取り、はらわたを抜き、

水洗いしたら、

三枚に卸した鱧を見た熱血君に、

「活かしの鱧みたいに、身がきれいなのは、虫の息とは言え、活きていたものだからだよ。」と言うと、納得の表情。

その後、骨切りをし、

包丁を砥(と)ぎ、

焼いてから、出汁を取るためのあらも下処理をし、仕込みが終わったら、

【西京漬】を発送し、休日出勤が終わったのでした。

休市日の鱧(はも)は、山口県産

料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。

そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3741回目の今日も認(したた)めます。

基本的に、土曜日が休市日の沼津魚市場ですが、今朝は、活かしの鱧を仕入れに行って来ました。

休市日ですので、構内は、

薄暗く、ガラ~ン。

活魚売場に向かうと、

自分の買い番(47ー9)が書かれた生簀に、

鱧が入っており、鱧以外の仕入れは無いので、着いたのは、

普段よりも1時間も遅い6時過ぎでした。

鱧を、

ブクブクをセットした発泡スチロールに入れ、

車に積み、帰ることにしました。

構内同様、

魚市場周辺は、

ガラ~ン。

【佳肴 季凛】に戻ったら、

鱧を、

水槽に入れておき、ざるに入れてあるのは、夕方卸す時、捕まえやすいからです。


仕込みを始めようとすると、 熱血君がやって来て、

「親方、おはようございます。休みの日でも、魚市場はやっているの?」

「やっているというか、今朝の鱧のような活魚は、昨日の時点で、伝票に計上されていて、それを受け取るだけだから、やっているうちにはならないよ。」

「ふ~ん。」

「でもね、休日当番の職員が、

出勤していたり、豊洲とかの中央市場が開いているから、

荷物の仕分けをしている問屋もあったり、魚市場って、完全オフじゃないんだ。」

「へぇ~。今朝の親方じゃないけど、食べるものを扱う仕事は、カレンダー通りに休めないんだね。」

「そうだね。昨日の時点で鱧を仕入れて、うちの水槽に入れておくことも出来るけど、市場の生簀の方が安心だし、水が変わると、身にも傷つく場合もあるしね。」

「活きている魚って、デリケートなんだね。」

「そうだよ。良い食材を使いたいから、手抜きは出来ないよ。」

「ほぉ~。」

「たいへんだけど、納得した食材で、料理を作りたいし、お金をもらう以上、出来る限りのことはするよ。」

「なるほど~。」

夕方になったら、

水槽の鱧を取り出し、

締めたら、

神経を抜き、

水洗いしたのち、

卸したら、

骨切りをし、鱧料理のマストアイテムとも言うべき落とし用に包丁しておき、冷蔵庫へ。

お客様が見えたら、

落としに仕立て、

目鉢鮪(めばちまぐろ)、〆鰯(しめいわし)、湯葉と共にお出ししました。

直前に落としに仕立てるのは、湯引きした際に、花が咲いたようにならないだけけでなく、身がしっとりとした感じになるからです。

また、落としにした状態で、冷やすと、皮のゼラチン質が固まって、食感が損なわれてしまうので、活きたもので仕立てないわけにはいきません。

自分が納得した食材で、料理を仕立てるこそが料理人の醍醐味である以上、このスタイルを貫くため、妥協という言葉は、自分には存在しないのです。

昨日と今日の鱧(はも)は、山口産

生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3740回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。

昨日、沼津魚市場で仕入れた鱧(はも)は、

山口県産の3本で、今日も、

山口県産の鱧を3本仕入れ、頭の付根に包丁が入っているのは、活締めにされたものだからです。

昨日の3本は、

卸したら、

骨切りはせず、このまま、冷蔵庫にしまっておきました。

明くる日の今日は、

卸したら、

このまま冷蔵庫にしまうわけにはいかず、

骨切りをすることにしました。

今日の3本の骨切りをしたら、

ふぐネット29匹衆がやって来て、「親方、どうして、昨日は骨切りをしなかったの?」

「他の仕込みに追われていたし、とりあえず、昨日の分は間に合っていたし、昨日の3本は、明日の土曜日の分として、使う訳にはいかなかったからだよ。」

「そうなんだ~。」

その後、昨日の3本の骨切りをしようとすると、

ふぐネット達がやって来て、「身が赤っぽいのと、白っぽいのがあるのは、どうしてなの?」

「活締めにするのは、血抜きのためなんだけど、死んだばかりのものの場合、締めても、血が抜けないことがあるんだよ。」

「へぇ~。」

「だから、そういう鱧を使う時は、身が良くない場合があるから、要注意なんだよ。」

「じゃあ、この赤っぽいのは、どうなの?」

「今、確認したら、大丈夫だったよ。」

「じゃあ、良かったね。」

そんなやり取りをしていたら、骨切りをした鱧の写真は、撮れずじまいでした。

明日は、休市日ですが、先程お話ししたように、鱧料理の御予約を頂いているので、活かしの鱧を仕入れに行って来ます。

それこそ、鱧だけなので、普段の仕入れの時よりは、遅めに出掛けるので、三日連続とは言え、少しは気が楽ですが、この辺りで、失礼させて頂きます。

お持ち帰り(テイクアウト)の鱧(はも)と野菜の天重

生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3738回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。

お持ち帰り(テイクアウト)のお品書き(メニュー)を、特に御用意はしていませんが、お品書きとも言えるのが、当ブログの『お持ち帰り(テイクアウト)』のカテゴリーで、詳しいことは、こちらを御覧下さい。

その中にあるのが、

天重(おひとつ 972円)で、天種は海老(2本)、鯵、玉葱、南瓜、パプリカ、ししとうの6種類です。

天種の基本は、先程の6種類の7品ですが、ご予算、ご要望に応じて、内容を変えることが可能で、夏場になると、鱧(はも)の時季ということもあり、

鱧天重もご用意しています。

ただ、その時によって、仕入れ値に変動があるため、お値段については、明確なことは言えないので、ご了承願います。

ところで、今日ご用意した天重は、

鱧のみではなく、野菜を入れた天重でした。

鱧が3個で、

野菜は、

玉葱、

ピーマン(赤)、

茗荷、

大葉で、

鱧を含めて、全部で5種類、7品です。

これらを揚げたら、

白御飯に、

丼つゆをかけたら、

丼つゆにくぐらせた天ぷらを盛付けたら、

冒頭の写真のように、仕上りました。

すると、熱血君がやって来て、

「親方、旬の魚の鱧が入っていると、いいね。」

「そうだね。」

「あと、気になったのが、一人前しかないけど・・・。」

「天重も、

鶏肉の照焼重(一人前 972円)も、一人前からでも、OKだよ。ただ、前日の12時までの注文をお願いしているよ。」

「じゃあ、今度頼もうかな。」

「熱血もとい、熱烈歓迎!」

冒頭でもお話ししたように、お持ち帰り(テイクアウト)の料理は、お品書き(メニュー)がないので、ご要望に応じて、可能な限り対応させて頂いております。

ご不明な点などについては、お気軽にお問い合わせ下さい。

8月は、休日出勤でスタート

生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3736回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。

月曜日の今日は、定休日でしたが、明日は、沼津魚市場が休みなので、

仕入れに行って来ました。

活魚売場に行くと、

大分県産の鱧(はも)が入荷しており、                       

落ち鱧(おちはも)と呼ばれ、死んでしまった2本の鱧などを仕入れ、魚市場から帰ることにしました。

『佳肴 季凛』に戻ったら、

仕込みの前に、

遅お中元の『鰯の丸煮』の包装をし、冷凍庫へ。

その後、

鱧を卸し、冷蔵庫にしまおうとすると、ミニふぐ達がやって来て、

「おはようございます、親方。今日は、どうして、骨切りをしないの?」

「休みだし、少しでも早く終わりたいから、今日は無しにしたんだよ。」

「包丁を砥(と)ぐ手間もないからね。」

「そういうことなら、お疲れ様でした♬」

その後、

焼いてから出汁を取るため、あらの下処理をし、

包丁を砥ぎ、休日出勤が終わったのでした。

最後になりましたが、休日と言えば、8月の休日は、通常通り、毎週月曜日のみですので、宜しくお願いします。

仕入れは、鱧しんじょう蒸し用のすり身のみ

生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3735回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。

今朝の沼津魚市場は、

月末の日曜日ということもあり、

地物の金目鯛などの水揚げなどがあったものの、

冷凍ものなどを扱う売場は、案の定、静かでした。

そんな今朝の仕入れは、

すり身だけでした。

すり身だけのために来たのは、それこそ、ご苦労様ということになるのですが、これが無ければ、仕込みが出来ないからです。

その仕込みとは、

鱧しんじょう蒸しです。

骨切をした鱧の切り落としの身の皮を引いたら、

フードプロセッサーにかけ、

すり身にします。

そこに、

すり身を入れたら、調味料などを加え、しんじょう地(ぢ)が出来上がり、しんじょう地を丸めたら、

皮目に打粉(うちこ)をした鱧の身を乗せ、

蒸せば、

出来上がりました。

すると、ミニふぐ達がやって来て、

「親方、何となく甘いような香りがするんだけど・・・。」

「それはね、生クリームが入っているからだよ。

ほら。」

「そうなんだ~。」

「生クリームが入っているから、ふんわりとしているよ。作り方は、これを読んでくれれば、いいよ。お出しする時のことも、書いてあるからね。」

「うん、うん。」

一度の仕込みで、約30個分出来、

余った分は、

真空パックして、冷凍しておき、隣にあるのは、

ムースやアイスにする桃のピューレです。

明後日の火曜日が休市日なので、定休日ですが、明日も魚市場へ行って来ます。

11本の鱧(はも)のあら 

料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。

そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3734回目の今日も認(したた)めます。

昨日の仕入れた7本の鱧(はも)は、

活かしが2本、活〆が5本で、全て山口産です。

鱧に限らず、魚を卸すと、頭や骨などのあらが出て、

これらは、焼いてから、出汁を取ります。

また、一昨日仕入れた鱧は、

大分県産の4本で、

然(しか)りです。

そして、今日、

11本全て焼き、

一番出汁を取った後の鰹節、宗田節、干し椎茸の足、昆布、野菜の皮など共に、沸き立たせることなく、長時間煮出して、

濾すと、

このような出汁が取れました。

ところで、全て焼き上がった時、熱血君がやって来て、

「親方、出汁を取る時には、どれくらい使うの?」

「適当。」

「え゛っ!?」

「この出汁を一番使うのが、小鍋の出汁で、いつも朝一番で仕込むんだけど、その時に使わなかった分に継ぎ足すから、分量もまちまちなんだよ。だから、適当。」

「そういうことね。」

「今日の場合、3、4本分のあらを使った感じかな。」

「適当ってことじゃね?」

「そうなるかな。いい加減が、良い加減ってことだよ。(笑)」

「納得!」

あらを焼いて、出汁を取る魚は、全て天然もので、それぞれに特有の味わいがあり、結果的に継ぎ足しているので、完全に鱧の出汁とは言えません。

しかしながら、鱧の量が増えれれば、鱧特有の味わいが加わり、鱧だけでは出せない味となるので、さらに深い味となり、そういう意味では、この出汁は、当店独自の味なのです。

活かしも活〆も、7本の鱧(はも)は、山口県産

生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3733回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。

今朝、沼津魚市場に着き、活魚売場には、

大分県産や山口県産の鱧(はも)が並んでおり、

良さげだった 活〆の山口県産の5本を、仕入れることにしました。

その後、

活魚売場のバックヤードに行き、

活かしの鱧(山口産)を2本選り、

水槽に、

入れておき、結果的に今朝の鱧は、

合計7本にして、全て山口県産でした。

活かしの鱧を、ブクブクをセットした発泡スチロールに入れ、

持ち帰ることにし、一緒に入っているのは、

三重県産の浅蜊(あさり)です。

【佳肴 季凛】に戻ったら、

活かしの2本を、

水槽に入れておきました。

すると、ふぐネット29匹衆がやって来て、

「おはようございます、親方。活きているね。ざるに入れてあるのは、どうしてなの?」

「おはよう。夕方締めるのに、水槽で広々と、泳がせておくと、捕まえにくいからだよ。」

「なるほど~。あと、どうして、夕方に締めるの?」

「答えは、夕方というか夜、教えてあげるよ。」

「はぁ~い。どんな答えなのか、楽しみだな。」

その後、

活〆の5本を卸したら、

鱧の下拵えをする上で欠かせない骨切りをすることにし、

全て終わったら、

冷蔵庫にしまっておき、

焼いてから、出汁を取るため、頭や骨のあらの部分も、下処理をしておき、今日の鱧の前半が終わりました。

夕方になり、

水槽から2本の鱧を取り出したら、

締めることにし、口の先端を切り落としてあるのは、噛みつかれないようにするためです。

ちなみに、食(は)むという言葉が転じて、鱧と呼ばれるようになったように、鱧は、獰猛で噛みつく習性があります。

締めたら、

卸す時に、動かないようにするため、神経を抜き、

ぬめりを取り、水洗いをしたら、

卸し、活きているものなので、今朝のものとは、身の色が違うのが、お分かり頂けると思います。

卸したら、

骨切りをし、

鱧料理の定番とも言うべき、落としに仕立てるため、包丁しておき、落としは、湯引きとも呼ばれています。

落としに仕立てるのは、お客様がご来店されて、頃合いを見計らってするので、このままの状態で、冷蔵庫へ。 

お客様がいらしたら、

塩を入れたお湯が沸騰したら、湯引きし、

氷水に落とし、粗熱が取れたら、濡れ布巾をかぶせて、このままにしておき、

目鉢鮪(めばちまぐろ)、青鯛(あおだい)、〆鰯(しめいわし)と共に盛り付け、

鱧用に梅肉醤油(写真 左)、他の刺身用に土佐錠油(同 右)を添えてお出ししました。

その後、手が空いている時に、2本のあらも、

同じようにしておきました。

盛り付けた時に、 ふぐネット29匹衆がやって来て、

「活きたもので、落としにするのは分かったんだけど、どうして、活きたものを使うの?」

「締めてから時間が経つと、落としにした時に、きれいに花が咲いたようにならないんだよ。時間が経ったもので仕立てても、見た目は同じようでも、食べた時に、パサパサしたような食感になっちゃうんだよ。」

「へぇ~。」

「冷蔵庫に入れないのは、冷やし過ぎると、皮のゼラチン質が固まって、食べた時に食感が悪くなっちゃうんだ。」

「へぇ~。鱧って、一筋縄ではいかない魚なんだね。」

「そうだよ。だから、予約や問い合わせをもらった時には、活かしの鱧のことを説明しているんだよ。」

「ふぅ~ん。」

「あと、魚市場の休みも絡んでくるから、それも、お客さんに伝えているよ。」

「そうなんだ~。あと、活〆の鱧の行方は?」

「鱧しゃぶ、

天ぷら、

鱧しんじょう蒸し、

あとは、

鱧茶漬にして、お出ししているよ。」

「鱧茶漬って?」

「照焼にした鱧を、お茶漬にしたものだよ。」

「どれもこれも、美味しそうだね。」

「長くなるから、鱧料理のページを読んでよ。濃くなっているところをクリックすれば、いいからね。」

「はぁ~い。」

鱧料理について、ご不明な点などがございましたら、お手数ですが、お問い合わせ頂けると幸いです。

また、魚市場の休みの関係もあり、ご希望に添えない場合もあるので、ご理解のほど、くれぐれも宜しくお願いします。

このページの上へ戻る