日本料理の焼物の美味しさ
Vol.3772
“身体に優しい、美味しい日本料理”を、
信条とする『佳肴 季凛』店主兼
熱血料理人の志村弘信です。
今朝、御用意したお弁当は、

このようなものでした。
出来上がると、
ふぐネット達が、

「親方、朝からお疲れ様です。」と、
声を掛けてきました。
「今朝は市場も行ってきたから、
少しハードだったよ。」
「そうなの。
改めて、お疲れ様。
色々と、

お弁当の料理を見ていたけど、

仕上げるのに、段取りとかあるの?」
「特にないけど、煮物から、
仕上げるようにしているよ。」
「へぇ~。」
ちなみに、仕上げた料理を
盛付けてくれるのは、

いつものことながら、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんです。
「親方、焼物は、

銀鱈の西京焼だったけど、
仕上ったのは、最後の方で、

オーラスが玉子焼だったね。」
「さっきの段取りって話になるけど、
焼物は時間がかかるから、
どうしても、最後になるよ。
あと、玉子焼は、

卵を割るところが始まりで、
付きっきりになるから、
仕上るのは、
最後の方だね。」
「そういうことか~。」
「銀鱈の西京焼って言えば、
自分が若いころ勤めていた料理屋の
お弁当の焼物も、
銀鱈の西京焼だったよ。
その店は、炭火で焼いていたから、
火をおこさなくちゃならなくて、
焼場の担当だった時は、
他の人達よりも、早出だし、
炭火の遠赤外線もあって、
熱くて、熱くて・・・。」
「熱中症になりそう。」
「まぁハードだったよ。」
「わぁ~。」
「献立によっては、
牛肉の照焼も
焼かなくちゃならないから、
そっちの方が大変だったね。」
「どうしてなの?」
「肉の脂が炭に落ちて、
燻(いぶ)るから、
熱さと煙で、
酸欠になりそうだったよ。」
「ひゃ~!」
「その時の焼場ほど、
大変な持場(もちば)は、
なかったな~。」
「そうなんだぁ~。」
「大変だったけど、
そういう経験があったから、
焼物の魅力を知ることが
出来たかもね。」
「どういうこと?」
「その料理屋の前、
鮨屋で働いていたんだけど、
鮨屋は素材のウェイトが高くて、
素材ありきみたいなところがあって、
手を加える和食となると、
仕事そのものが、
別物だったんだよね。
そこで、調味料を使うことで、
素材が料理に変わるってことを、
覚えたんだ。」
「そうなんだぁ。」
「鮨屋で使わないような魚を使ったり、
色んな料理を覚えていくうちに、
焼物の美味しさを知り、
その中でも、
西京焼が一番美味しい焼物だと、
思うようになったんだよね。」
「なるほど。焼くだけに、
ますます熱いような・・・。」
「今言ったみたいに、
焼物は美味しいからね。
和食の場合、焼くっていうのは、
余分な脂と水分を
落とすことなんだよ。
そうすると・・・?」
「そうするとって・・・?
もしかして、問題?」
「イエ~ス。」
「いきなり言われても・・・。」
「じゃあ、ヒントね。
焼くことで、味が凝縮されて・・・。」
「美味しくなるってこと!?」
「BINGO!」
「ほぉ~。」
「さらに、ふっくらとして、
旨味だけが残ると、
油を引いて、
フライパンで焼く料理法よりも、
ずっとヘルシーだよね。」
「うんうん。」
「この焼き方こそ、
日本料理の特徴なんだよ。」
「凄いじゃん!」
「もっと言うとね。」
「ますます熱くなってきたね。」
「焼いているからだよ。」
「・・・・・。」
「焼物って、御飯に合うし、
御飯に合う料理が一番の美味しさ
だと思うんだよ。」
「言われてみると、そうだね。」
「だから、焼物なんだよ。」
「よ~く分かったよ。」
「この後、玉子焼の話をしたかったけど、
今日は、この辺にしておくね。」
「はぁ~い。」
というわけで、別の機会に、
玉子焼については、
お話しさせて頂きます。
福島県産のとらふぐ(天然)&山口県産の鱧(はも)
Vol.3771
“身体に優しい、美味しい日本料理”を、
信条とする『佳肴 季凛』店主兼
熱血料理人の志村弘信です。
定休日の今朝、

沼津魚市場に着いたのは、

普段よりも、
1時間近く早い
4時過ぎでした。
早く着いてしまったのは、
自分宛に、

福島県産のとらふぐ(天然)が、

合計で6本、

入荷することになっていたからです。
遠足の日に早起きをする小学生のように、
思われるかもしれませんが、
何か

問題でも?(笑)
先週末から、天然のとらふぐ漁が
解禁になった産地があり、
その一つが、福島県です。
“ふぐに魅せられし料理人”の
自分にとっては、
新年を迎えたような気分なので、
早起きしたのは、自然の流れです。
とらふぐはそのままにしておき、

反対の生簀に、
目を向けると、

活締めにされた山口県産の鱧(はも)が
2本あり、仕入れることにしました。
全ての仕入れを済まし、
最後に、

生簀からとらふぐを出したら、

締め、

血抜きをしたら、

取り出し、

海水で濡らした新聞をかぶせた上に、

鱧を乗せ、

魚市場から帰ることにしました。
『佳肴 季凛』に戻ったら、

鱧を卸したのですが、

骨切りはせず、冷蔵庫へ。
そして、

“真打”の登場と共に、

「親方、いよいよ始まったね。」
「そうだね。
萌え燃え・・・ 💖 まして、
おめでとう!」
「親方の座右の銘の
萌え燃え・・・ 💖 が、出た~!
ピチピチのとらふぐを見ると、
海にいた頃を思い出すなぁ~。」
「そうなんだぁ。」
「縁あって、親方のところに来たけど、
感慨深いものあるよ。」
「今日は休みだから、
早めに終わりたいから、
始めるよ。」
「親方、ファイト!」
卸し始めると、

女将兼愛妻(!?)の真由美さんが、

水洗いを始めてくれ、

卸し終えた自分が手直しをし、

洗い上げました。
真由美さんが、

シンクや、

カウンター内を掃除している間に、

拭き上げると、

再びミニふぐがやって来て、
「きれいな身をしているね。
僕たちも、こんな感じかな~。」
「卸してあげようか?(笑」
「やだよ~。バイバ~イ♬」
その後、
お弁当の仕込みに取り掛かり、

揚物の鯵(あじ)に打粉をしたり、

鮪(まぐろ)の南蛮漬をカップに入れたり、

モロッコ隠元(いんげん)を包丁し、
モロッコ隠元は、
煮物の青味(あおみ)に使います。
最後に包丁を砥ぎ、

玉子焼用の鍋をはじめ、

お弁当に使う道具を出し、
昼までに休日出勤を、
終えることが出来ました。
そして、夕方になって、

【西京漬】などを発送するため、
宅配便の営業所に行くと、
陽の傾き具合は、秋そのもの。
夏が旬の鱧と、
これからが旬のとらふぐを
同時に仕入れたことを思うと、
夕陽同様、秋を感じ、
日中、暑い日があっても、
秋は、すぐそこです。
お弁当用の煮物と銀鱈の西京焼
『佳肴 季凛』店主兼
熱血料理人の志村弘信が、
生涯、一料理人を貫くためが想いを、
今日( Vol.3770)も認めます。
今日は、

沼津魚市場に行ったものの、
定休日前ということもあり、
特別な仕入れはありませんでした。
『佳肴 季凛』に戻り、出汁を引くなどの
ルーチンの仕込みを終えたら、
明後日のお弁当用の
仕込みをしました。
西京焼用の銀鱈(ぎんだら)に、

串を打ったり、

口取り用の海老の酒煮(さかに)や、
煮物を仕込み、
煮物は、人参、ごぼう、白滝、さつま揚げです。
これらを冷蔵庫にしまおうとすると、
ふぐネット達がやって来て、

「親方、おはようございます♬」
「おはよう。」
「煮物を見ると、

煮汁が一杯あるけど・・・。」
「煮物は、火入れを兼ねて、
煮詰めるからだよ。
海老は、

これ以上、加熱すると、
硬くなり過ぎて、食感が悪くなるから、
煮汁から上げて、盛付けるんだよ。
だから、仕込む時に、かなり煮詰めて、
濃いめの味付けにして、
海老をつけ込んであるから、
よほどのことが無い限り、
平気だよ。」
「へぇ~。普段の料理とは違う
仕込み方をするんだね。」
「そうだよ。」
「こういう仕込みって、
どこで覚えたの?」
「鮨屋から移った2軒目の料理屋だよ。
そこの店は、ランチの営業前に、
毎日、かなりの数のお弁当が出ていて、
最低でも100人前、多いと300とか、
400人前の日もあったよ。」
「ひゃ~、凄過ぎる。」
「その店に移った時には、
びっくりしたよ。
すぐに慣れたけど、
今思うと、懐かしいよ。」
「じゃあ、色んなことが
あっただろうから、今度話してよ。」
「はいよ~。」
とりあえず、ここまで仕込んだのですが、
明日は、揚物の仕込みなどをし、
休日出勤と相成りました。
さらに、魚市場に行くので、
それなりの仕込みを
覚悟はしているものの、
早めに終われるような
流れになって欲しいものです。
2022.9.4|お弁当 西京漬 野菜・果物(フルーツ) |permalink|コメントはまだありません
薬無し&自力で、血圧を下げる大作戦 ①(プロローグ編)
Vol.3769
『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、
生涯、一料理人を貫くためが想いを、
今日も認めますので、お付き合いのほど、
宜しくお願いします。
「親方、

これは・・・?」と、熱血君。
「あちゃ~、見つかっちゃった。」
「もしかして、高血圧?」
「っていうか、過去形!」
「じゃあ、とりあえずは、
平気なの?」
「今は、平常値だよ。」
「良かった~。
熱血度が増したのが、原因?(笑)」
「血圧のことを話した人には、
笑いながら、そう言われるけど、
本当のことは、どうだろうね~。
どっちにしても、下がるまでの流れを
シリーズ化して、話すよ。」
「高血圧で悩む人に、
役立つといいね。」
「そうだね。
じゃあ、始めるよ~。」
「 (゚∀゚ノノ”☆
パチパチパチ~
(゚∀゚ノノ”☆ 」
そもそも、血圧が高いことが
分かったのは、
5月の半ば過ぎでした。
久しぶりに、接骨院に行くと、
「手首を出してくれる?」
と、院長。
簡易的な血計を
手首に巻くこと、数分。
下の数値は覚えていませんが、
上の数値は、約180。
「血圧が高いのは、
知っていた?」との質問に、
「まぁ~ったく、知りませんでした。」
「とりあえず、ここが終わったら、
医者に行って来てね。」
「あぁ~、はい・・・。
でも、どうして、
分かったんですか?」
「長年の勘だよ。この間、
そちらで食事をした時、
何となく、立ち振る舞いが、
気になったし、
今、手首を持った時、
多分って感じたんだよね。」
「え゛~っ。」
「まぁ、しばらくの間
ここに通って、2、3か月もすれば、
血流が良くなるから、
下がるとは思うよ。」
「あっ、はい・・・。」
こうして、血圧が高いことが分かり、
接骨院を後にし、近所の内科へ。
そこで測っても、結果は
ほぼ同じ。
血圧計を買い求め、数値を測り、
二週間後に来るよう、
指示されました。
その時の心境は、
半ば、万事休す。
とは言え、 血圧を下げることを決意し、
病院嫌い、薬嫌いの自分ですので、
【薬無し&自力で、血圧を下げる大作戦】
が始まったのでした。
初日(5月24日)の数値が、

173(最高血圧、以降略)の110(最低血圧、同)で、
二週間後(6月5日)の数値が、

124の78と、改善の兆(きざ)しがあり、
少しばかり、嬉々としながら、
診察を受けると、
「これって、いつ測りました?」
「仕事が終わった時、夜ですけど・・・。」
「朝一番って、言わなかったかな。
そうじゃないと・・・。」
「あっ、そうだったんですか。」
との返答とは別に、
「チェッ、言われていませんけど・・・。」
という心の声。
確かに、

と書かれていますが・・・。
そもそも、この手帳も、

高血圧しかも、高だけ、色を変えてあるのも、
どうも頂けません。
誰でも、こういう文言にへこむもので、
病は気からという諺(ことわざ)のように、
やめて欲しいものです。
また、そういう類の病名が、
五十肩や老眼で、非常によろしくありません。
どちらも、経験済の済の自分ですので、

声を大にして、
NOの札をあげさせてもらます。
ということで、
魚市場に行く時でも、測ることにし、
初日(6月7日)は、

157の87でした。
その約二週間後(6月19日)の数値が、

139の85ですので、
最初に高血圧が
判明した時から、
四週間 経っており、
ここまでの経過は、良好。
そして、直近(8月31日)の数値が、

126の81ですので、
完全クリア!
そのあくる日に、内科に行くと、
「とりあえず、この状態なら、
大丈夫だと思うので、お大事に。
2、3日に一度、測って記録して、
様子を見ていて下さい。」
とのことで、とりあえず放免。
実は、2か月くらい経った時点で、

クリアしていました。
ちなみに、高血圧の目安ですが、

自分の年齢(51歳)の場合、

こちらで、
130の80というのが、
目安なのは、
ご存じの方も多いかと思います。
この間に講じた作戦は、
生活習慣の見直し、適度な運動など、
広く知られているものです。
また、自分の場合、
接骨院に通ったことで、
血流が良くなったことも、
功を奏していたと思われます。
さらに、接骨院の先生は、
殆どの病気の原因は、
かつて経験した捻挫(ねんざ)
と主張しており、
それを見つけることで、
症状が改善され、
最終的には、
健康な状態に戻すという考えの持ち主です。
先生は、薬には否定的な考えで、
そういう点では、
食こそ薬という考えをしている自分と、
共通点も多く、
そういう話題で盛り上がることも
珍しくありません。
長くなるテーマですので、
今日は、この辺にして、
下げるための作戦については、
項目別にして、お話しさせて頂きますので、
お付き合いのほど、
宜しくお願いします。
なお、あくまでも、
個人的な経験に基づくものであることを、
ご理解下さい。
ギフト用の『西京漬』とコース用の鯖の西京焼
『佳肴 季凛』店主兼
熱血料理人の志村弘信が、
生涯、一料理人を貫くためが想いを、
今日( Vol.3768)も認めます。
オンラインショップは、基本的に、

24時間365日営業しているので、
その確認から、
一日が始まります。
そんな今日は、深夜にご注文を頂いていた

『西京漬』の 箱詰をしました。
御覧のように、内容は、

銀鱈、サーモンが各3枚、鯖が2枚入ったセットです。
すると、ミニふぐ達が、
「おはようございます、親方♬」

「おはよう。」
「ありがとうってことは、
御礼のお品?」
「BINGO!」
「こういうのは、
どこかで売っているの?」
「いやいや、ネットのフリー素材だよ。」
「へぇ~。」
「最近では、
昔ながらの熨斗(のし)よりは、
こういう感じのものが
好まれる傾向にあるから、
色々と探しているよ。」
「分かるような気がするな。」
「飽きっぽいから、探しては試し、
試しては探すのが、楽しいんだよ。」
「注文することがあったら、
お願いね、親方。」
「熱烈歓迎でお待ちしております。(笑)」
蓋をしたら、

帯紙をし、
送り状を貼ったら、

冷凍庫にしまい、
入れ違いで、

『西京漬』に仕込むため、
鯖を出し、20分ほどすると、
半解凍状態になり、
包丁が入るようになったら、

腹骨を欠き、

上(かみ)と下(しも)に包丁し、

脱水シートに挟むと、
再び、ミニふぐがやって来て、
「どうして、こんな風にしているの?」
「ちょっと、複雑だよね。
いきなりだけど、胆のうって、
知ってる?」
「うん、苦玉ってやつ?」
「すごいじゃん、正解!」
「えへへ・・・。」
「腹骨の部分には、
胆のうの痕(あと)が
残っていることがあるから、
取り除くんだよ。」
「へぇ~。上と下に分けて、
並べておくのは?」
「解凍すると、
身が柔らかかったり、
場合によっては、
解けちゃうものがあって、
そういうのは、美味しくないから、
使うわけにはいかないじゃん。」
「うん。」
「並べておけば、卸し身そのものが
NGって分かるから、
並べておくんだよ。」
「なるほど~。神経を使うんだね。」
「特に、ギフトやお取り寄せのものは、
自分が焼くわけじゃないから、
お客さんに焼いて出すものよりも、
神経を使うんだよ。」
「えっ、まだあるの?」
「まぁ、あとでね。」
脱水シートに挟み、
ランチの営業が終わるまで、
冷蔵庫にしまっておいたら、
冷蔵庫から出し、

有機JAS認証済の西京味噌を
ベースにしたお手製の西京味噌と共に、
漬け込むのですが、
鯖は身割れしやすいので、
身割れしていたり、しそうなものを、

ランチやコース料理に、

身割れしていないものを、

ギフト用にし、
仕上るのは、
明後日になります。
このように区別するのは、
焼いている時に身割れしても、
焼き直すことが出来るからです。
「こういうわけなんだよ。
分かった?」
「それにしても、
ここまで神経を使うとは・・・。」
「自分が作った以上、
愛情をかけるのは当然だし、
目には見えなくても、
お客さんに伝わるはずだから、
手抜きは出来ないよ。」
「ほぉ~。」
「人間がやることだから、
100%は難しいけど、
そこを目指し、そうするのが、
職人だからね。」
「さずが、熱血料理人!
恐れ入りました。」
自分にとって、手を抜くことは、
心を抜くことなので、
それが出来ないだけのことです。
自分の立位置が、そこにある以上、
頑(かたく)なに、守り続けます。
コラーゲン豊富な鱧(はも)
Vol.3767
“身体に優しい、美味しい日本料理”を、
信条とする『佳肴 季凛』店主兼
熱血料理人の志村弘信です。
今日から、

9月。
いつものことですが、
「月が替わったら、ツキを変える!」と、
いつの頃からか、月初めに思っている自分ですが、
今月はいかに・・・。
そんな月初めの今日は、
沼津魚市場で、

山口県産の鱧(はも)を、

仕入れました。
骨切りをしたら、

鱧の下拵えは、FINISH。
鱧に限らず、魚を卸した時の
副産物の頭や骨などのあらを
ごみ箱に直行させるのは、
犯罪そのものですし、
どんなものでも、
粗末にすることは出来ません。
あらは、身と同じくらいの
使い道があり、
ぬめりや汚れを、

落としておきました。
すると、ミニふぐ達が、

「親方、これはどうするの?」
「焼いてから、出汁を取るんだよ。」
「出汁を取る前に、焼くの?」
「そうそう。

今朝仕入れた鯵だけど、
同じ様な使い方をするよ。」
「どうして、最初に焼くの?」
「焼けば、余分な水分と生臭さが落ちるし、
香ばしさも出て、
取った出汁も、美味しくなるんだよ。」
「へぇ~。」
「フランス料理でも、
こういう仕込みをして、
フュメ・ド・ポワソンって呼ばれているよ。」
「親方から、フランス語が出て来るなんて、
ビックリ!」
「それくらいならね~。
フランス語だけは、勘弁してよ。」
「勘弁って?」
「大学1年の時、第二外国語で
フランス語を取ったんだけど、
前期の試験で、
100点満点中5点を取って、即不可。
結局3年生で再履修して、
クリアしたけど、
それ以来、フランス語はもう・・・。」
「5点って、凄くない?」
「限りなく、0点に近いからね~。」
「人に歴史ありだね。」
「まぁね。」
あらを焼き終えると、

再び、ミニふぐがやって来て、

「親方、焼けたね。」
「そうだけど、

ほら。」
「あっ、くっついている!
どうしてなの?」
「鱧は、ゼラチン質が豊富だから、
こんな風になるんだよ。」
「ゼラチン質が多いってことは、
お肌ツルツルになるってことじゃん!」
「まぁ、すぐってことはないけど、
身体に良いのは、確かだよね。」
今日の鱧ではありませんが、

出汁を取る時は、
一番出汁を取った後の
鰹節、宗田節、昆布、椎茸の足と共に、
野菜の皮などを、
煮立たせることなく、

長時間煮出してから、
漉すと、

このような出汁が取れます。
鱧の量にもよりますが、
この出汁が冷えると、
煮凝りのようになります。
煮凝りになるのは、
ゼラチン質が豊富だからで、
ゼラチンは、コラーゲンが
熱で分解されたものですので、
基本的には、同じものです。
鱧は天然の魚で、
成長するにあたって、
成長ホルモンや抗生物質などの
いわゆる薬とは無縁ですので、
自然素材にして、
安全、安心ということになります。
また、ごく一部を除き、 鱧に限らず、
当店で使っている魚は、
天然もので、それらのあらは、
鱧のあらと同じ様に使っており、
一番の使い道は、

小鍋の出汁で、
こちらの小鍋は、
めかぶと野菜の小鍋仕立てです。
中には、9種類の雑穀
(玄米、押麦、黒米、小豆、
もち麦、あわ、ひえ、きび)をはじめ、
野菜など、約20種類くらい食材が
入っており、
小鍋は、ランチや会席料理などで
お召し上がり頂けます。
天然の魚の出汁ゆえ、
薄い味付けでも、
滋味深い味わいです。
高級食材や料理の類(たぐい)は、
カロリーやコレステロールが
高いものが多く、
食べる時に、妙な後ろめたさを
感じないわけでもありません。
逆に、身体に良いものは、
粗末というか、さっぱりしたものが多く、
何となく、もの足りない感じが
してしまうような気がします。
でも、鱧の場合、
そのようなことはなく、
美食にして、ヘルシーとなると、
完璧な食材とも言えます。
“身体に優しい、美味しい日本料理”が、
料理スタイルの自分にとっては、
願ったり、叶ったりの食材ですので、
その素晴らしさに、
惹かれて止まないのです。
一人前のお持ち帰り(テイクアウト)の天重
『佳肴 季凛』店主兼
熱血料理人の志村弘信が、
生涯、一料理人を貫くためが想いを、
今日( Vol.3766)も認めます。
当店には、持ち帰りの料理の
お品書きはございませんが、
強(し)いて言うなら、
カテゴリーが、そうなるかもしれません。
載っている料理は様々で、
そのうち、もっともご注文を頂いているのが、

天重です。
天種は、魚介類が、
海老と鯵(あじ)で、
野菜が、玉ねぎ、南瓜、
パプリカ、しし唐で、
合計6種類の7点になります。
ところで、今日ご注文頂いた天重が、

こちらで、
魚介類は、

2本の海老だけです。
他は全て野菜で、
南瓜、玉ねぎ、茄子、
隠元(いんげん)、ピーマンの6種類でした。
このような天種にしたのは、
天重の定連さんだったからです。
また、お気付きかもしれませんが、
今日の天重は一人前で、
仕込みの手間が少ない天重は、
一人前からでも、御用意が出来ます。
こういうご注文のために、

小さい釜も用意してあり、
この釜を見たミニふぐは、
「ちっちぇ~。」
「君達に言われると、釜も驚くよ。」
「親方、そんなこと、ないない♬」
5合炊きのガス釜ですので、

今日のように1合だったら、
20分もあれば、炊き上がります。
基本的に、天重は、
前日の12時まででしたら、
明くる日でも、御用意が可能です。
ただ、折などの都合もあるので、
早めのご注文をお願いしており、
詳細については、お手数ですが、
お問い合わせを頂けると、幸いです。
2022.8.31|お持ち帰り(テイクアウト) |permalink|コメントはまだありません
賄いの鱧(はも)の天ぷら
Vol.3765
“身体に優しい、美味しい日本料理”を、
信条とする『佳肴 季凛』店主兼
熱血料理人の志村弘信です。
夏場は、昼ごはんに
麺類を食べることが、
多くなるのですが、
麺類だけでは、もの足りないので、
天ぷらを付けています。
というか、
付けちゃっています。
天種は、その時によって様々で、
一番多いのが、

野菜のかき揚げです。
ただ、この時季は、

鱧を仕入れるので、
切り落としを、天ぷらにして、

天ざるにしています。
これを見た熱血君は、

「この時季は、やっぱり鱧?」
「イエ~ス!」
「美味しいのは、よく分かるんだけど、
他にも、鱧の魅力ってあるの?」
「あるよ。鱧は、天然の魚だから、
何よりも安全、安心。
同じ長い魚の鰻(うなぎ)は、
ほぼほぼ養殖。
養殖がだめじゃないけど、
天然の魚の美味しさは、レベチ!」
「レベチなんて言葉、
よく知っているじゃん。
昭和世代なのに。(笑)」
「昭和で、悪ぅ、ござんしたね。
そんなこと言うと、あげないよ。」
「あぁ、ごめんごめん。」
「天ぷらにすると、
あのフワフワ感がいいんだよ。
軽い感じだから、
いくらでもいけちゃうよ。」
「へぇ~、美味そぉじゃん。」
「一個、どう?ほら。」
一口頬張った熱血君は、
「あちあち、ふわふわで、美味しいよ。
でも・・・。」
「でもって?」
「少し骨が口に、
当たるんだけど、骨切を失敗したの?」
「いやいや、尻尾の方だから、
どうしても、当たっちゃうんだよ。
お客さんには出せないけど、
おかずなら、いいでしょ。」
「賄いだしね。また、食べさせてね。」
「はいよ~。」
先程お話ししたように、
天ざるにするのが、
殆どですが、
時には、

趣を変えるため、

器は勿論のこと、

天種だけでなく、

めかぶをあしらったりと、
味わい、見た目でも楽しみ、
とりわけ、自己満足(これが一番大事)の
世界にうっとり、どっぷり。
うっとり、どっぷりだったのは、
麺類に限ったことでなく、
かき揚げにして、

ごはんのお供だったり、

鱧天カレーなる変わり種も。
まだまだ、鱧を仕入れるので、
同じく、まだまだ鱧の味を堪能し、
更に、まだまだ、うっとり、どっぷりと、
させてもらいます。
定休日に、バスツアー
『佳肴 季凛』店主兼
熱血料理人の志村弘信が、
生涯、一料理人を貫くためが想いを、
今日( Vol.3764)も認めます。
週に2、3回通う沼津魚市場ですが、
お盆明け以降、
休市日でも来ていたこともあり、
二日連続で、
魚市場の様子を見ていなかったので、
妙な淋しさを感じてしまいます。
そんな今日、

沼津魚市場に行ったものの、
思うような魚もなく、
不完全燃焼のまま、
魚市場から帰ることにしました。
思うような魚の一つが、
盛りというか、
旬の鱧(はも)で、
入荷はあったものの、
あえてスルーしました。
そのため、

鱧料理のコースは、
最短でも、1日(木曜日)まで、
鱧のコースは御用意出来ず、
仮予約のお客様も、
お断りした次第です。
限られた時季の、
特殊な魚ですので、
今日のようなことは、
珍しくなく、ご理解のほど、
宜しくお願いします。
そんな今日は、
バスツアーの御予約を頂いており、
そのお客様の御席だけだったので、
出汁を引くなど、
ルーチンの段取りを終えたら、
盛付けをすることにしました。
全ての料理を盛付けたら、

バスの到着を待つばかりとなり、

予定通り、到着。
デザート以外の料理を出すと、

ジャンボちゃんとふぐ子ちゃんにせがまれ、外へ。
「親方、今日のお客さんは、どこへ行くの?」
「富士山っていうか、富士登山。」
「へぇ~。」
「親方は、富士山に登ったこと、ある?」
「ないよ。登山だけは、だめなんだ。」
「どうしてなの?」
「実家は、山や川があるところで、
子供の頃は、
虫取りや魚獲りをして、楽しんだし、
今でも行きたいくらいだよ。」
「え゛っ!?それなのに、
登山がだめって・・・。」
「中学の3年間、学校の行事で、
毎年、夏にキャンプに行ったんだけど、
登山中に雨が降って、
ずぶ濡れ。
雷は鳴るし、
思い出すだけでも、あぁ嫌だ嫌だ。
あと、テントの中に水が入ってきて、
散々な思いをしたから、
テントでのキャンプも、パス!」
「そうなんだぁ~。」
こんなやり取りをしていたら、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんに呼ばれ、
デザートをお出しし、
程なくすると、
出発時間となり、

真由美さんと、お見送り。
それほどの人数ではなかったものの、
通常のランチの御席とは違い、
同時に料理をお出しし、
途中、器を下げることが出来ないので、
お帰りになられた後は、
毎度のことながら、
ハードでもあります。
そして、片付と共に、
休日出勤が終わったのでした。
なお、今日のようなバスツアーに限らず、
人数などによっては、
定休日でも、営業しますので、
お気軽にお問い合わせ下さい。
法事用のお弁当の後に、バスツアーの準備
Vol.3763
“身体に優しい、美味しい日本料理”を、
信条とする『佳肴 季凛』店主兼
熱血料理人の志村弘信です。
お盆過ぎから、
沼津魚市場に行く日が、
殆どとなっていましたが、
今日は行きませんでした。
行かなかったというか、
行けなかったのは、

法事用のお弁当のご注文を、
頂いていたからです。
ただ、始動時間は、

4時前でしたので、
魚市場に行く時よりも、
30分近く、早く起きました。
起きたら、すぐに仕事が出来るのは、
店舗兼住宅の最大のメリットで、
それを活かすのは、当然です。
こんな時間ですので、

熱血君と3匹のミニふぐ達は、
ZZZ・・・。
スチコン( スチームコンベクションオーブン)と、

食器洗浄機の電源を入れたら、

仕事開始です。
スチコンの隣のガス台だけでなく、

厨房のガス台でも、

煮物を火に掛け、
離れた場所でのスクランブル体制ですので、
注意が必要です。
煮物が煮上がるまでに、

隠元(いんげん)を下茹でしたら、

海老の酒煮(さかに)の煮汁を温めた鍋で、
ひと煮立ちさせたら、

鍋ごと、氷水にあてて、
冷やしておきました。
こうすることで、
隠元の色が飛ばずに、
味を含ませながら、
冷ますことが出来ます。
煮物の鍋を気にしながら、

サーモンの西京焼を、
焼き始めようとすると、

ミニふぐ達も、目が覚め始め、

焼き上がると、

みんな揃って、
「親方、おはようございます♬」
「おはよう。やっと起きたね。」
「やっとって言われても、
十分早いよ~。」
「そうだったね。
のんびりしていられないから、
下がっていてね。」
「はぁ~い。」
焼物を仕上げたら、

さばふぐの唐揚げと、

鯵のしんびき揚げが仕上りました。
また、今日は数も多かったので、

盛付けをしてくれるのは、
女将兼愛妻(!?)の真由美さんだけでなく、
二人の娘達も。
こういうことが為せるのも、
店舗兼住宅のメリットでもあります。
その後、

玉子焼を焼いたら、

鶏肉の照焼も仕上りました。
普段の盛付は、
真由美さんだけですが、
娘達の助っ人のおかげで、
料理を作る方の自分が追われてしまい、
志村家の縮図のように、
四面楚歌ならぬ三面楚歌そのもの!?
鶏肉の照焼は、

包丁しながら、
盛付け、

このように、

仕上がり、
おしぼりと箸を挟み、

個別の袋に入れ、

お渡しするばかりとなりました。
普段なら、後片付けをして、
ランチの営業の準備をするのですが、
今日は、ランチ、夕席共に
お休みさせて頂きました。
というのも、明日のバスツアーの
仕込みや準備もあるだけでなく、
まる二週間近く、
休日出勤もあり、休み無しだったからで、
「完全オフでなくても、
半日くらい、休ませて~。」
という心の叫びを、
お許し下さい。
洗い物をはじめ、

フライヤーの掃除をしたり、

個室では、

バスツアーの御席の準備と、
なかなかの強者(つわもの)揃いでした。
これらが終わったら、
仕込みを始め、
総仕込み状態で、
仕込まなかったものは、
ほぼ無し。
仕込みが終わり、

器出しをしていると、
熱血君とミニふぐがやって来て、

「親方、お疲れ様♬」
「やっと終わったよ。
お弁当って言えば、
今日みたいに沢山あると、
東京での修業時代を思い出すよ。」
「どんな思い出なの?」
「そこの店は、土日以外、
ほぼ毎日、お弁当の注文があって、
多い時は、
400人前なんてこともあったよ。」
「え゛~っ!」
「そういう時は、泊まり込みだったよ。
季節外れのおせち料理みたいで、
休みの人以外が出勤するのは、
いいんだけど、
結局、みんなで遅くまで、飲んじゃって、
お祭り気分なんてこともあったよ。」
「何、それ~。(笑)」
「今じゃ、
考えられないことだけどね。」
「他にも、面白い話はあるの?」
「あるよ。厨房だけでも、
20人くらいたからね~。」
「ひゃ~!」
「何かの機会に、
話してあげるから、
もう終わろうよ。」
「はぁ~い。お疲れ様でした。」
明日はバスツアーのお客様が見えるのですが、
通常の営業は致しませんので、
宜しくお願い致します。
また、今日お断りしてしまったお客様には、
この場を借りて、
お詫びさせて頂きます。















