定休日の鱧(はも)と【西京漬】
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3743回目の今日も認(したた)めます。
月曜日の今日は、定休日でしたが、明日の火曜日に、鱧料理のご予約を頂いているので、
沼津魚市場に仕入れに行って来ました。
鱧などを扱う問屋では、
鱧(山口産)の仕分けをしている最中で、その中に、必ずと言っていいほどいるのが、虫の息の鱧です。
今朝もそれらがいて、締めたら、
自分好みのものを選(よ)り、秤にかけてもらい、
今朝の仕入れは、終了。
終了にしたのは、定休日であるだけでなく、明日も来るので、余分な仕入れと仕込みをしたくなかったからです。
『佳肴 季凛』に戻ったら、仕込みの前に、
【西京漬】の箱詰をし、箱詰したのは、銀鱈、サーモンが各2枚入ったセットで、人気度上位にランキングされるものです。
すると、熱血君がやって来て、
「おはようございます。休みなのに、ご苦労様です。」
「おはよう。早めに切り上げるよう、頑張るよ。」
「送り状を貼ってあるってことは、今日発送するの?」
「そうだよ。休みだから、営業所に持ち込んで、発送するよ。出来る時に、準備しておかないと、他の仕事が遅れちゃう場合もあるし、“今日の苦労は明日の幸せ”だからね。」
「 “今日の苦労は明日の幸せ” かぁ~。そんな諺(ことわざ)、初めて聞いたけど・・・。」
「そんな諺なんて、ないよ。」
「え゛っ!?」
「自分が勝手に言っているだけなんだけど、仕事って、どんどん熟(こな)さないと、遅れちゃうし、自分みたいな一人仕事だと、尚更(なおさら)だよ。」
「改めて考えると、仕事って、そういうもんなんだろうね。」
「休みも大事だけど、先ずは仕事ありきだからね。」
「ってことで、親方の投稿に、熱血君が“超いいね!」と言っています。」
「ありがとう!じゃあ、頑張るよ。」
鱧は、
ぬめりを取り、はらわたを抜き、
水洗いしたら、
三枚に卸した鱧を見た熱血君に、
「活かしの鱧みたいに、身がきれいなのは、虫の息とは言え、活きていたものだからだよ。」と言うと、納得の表情。
その後、骨切りをし、
包丁を砥(と)ぎ、
焼いてから、出汁を取るためのあらも下処理をし、仕込みが終わったら、
【西京漬】を発送し、休日出勤が終わったのでした。
西瓜は、アイスとカレー用
生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3742回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。
重なる時は重なるもので、
昨日は、
お菓子にはじまり、
西瓜、
マスクメロン、
シャインマスカットと、
三種類のフルーツを頂きました。
この場を借りて、改めて、お礼を申し上げさせて頂くと共に、頂きものは有難いこと、この上なく、いつでも熱烈歓迎でお待ちしております♬
案の定、お菓子は、自分を素通りし、志村家三羽烏の下へ行きましたが、一方の3種類のフルーツは、アイスを作るため、後生大事に自分がGET。
ちなみに、これらのフルーツは、
シャインマスカットのアイスとして、これまでに、何度もお出ししています。
冷凍庫にはアイス用のフルーツの類が、いくつも待機しており、そのラインナップに、マスクメロンとシャインマスカットを追加したのですが、西瓜だけは、これまでとは違った西瓜のアイスにすることにしました。
西瓜を包丁すると、
ふぐネット達がやって来て、
「おぉ~、西瓜。夏らしいじゃん。見ているだけで、涼しくなりそうだね、親方。」
「夏のシンボル的な食材だからね。」
「アイスにするって言ってたけど、どんな風に。」
「まぁ、慌てなさんな。」
「はぁ~い。でも、西瓜を切ると、実や皮の部分が割れちゃうことがあるけど、これは、割れていないね。どうして?」
「そりゃ、腕だよ、う・で!」
「そうなの~。」
「っていうのは、冗談で、包丁する時、皮の部分に、
軽く包丁目を入れると、半分に包丁する時に、割れることがないよ。」
「そうなんだ~。」
包丁した西瓜は、皮と実に分けたら、
実の部分をフードプリセッサーに入れ、
西瓜のジュースにしたら、
ざるで、
漉すと、
「これだけでも、
十分美味しそう!」と、再び、ふぐネット達。
すると、
「親方、皮はどうしちゃうの?」
「賄いのカレー行き。」
「え゛っ、カレー!?」
「そうだよ。平たく言えば、西瓜は胡瓜の仲間にして、野菜だから、全く問題ないよ。」
「早く、教えてよ~。」
「揃いも揃って、せっかちだなぁ」
「えへへ・・・。」
「表の皮は、それこそ煮ても焼いても、使えないから、
剥いたら、お役御免。この状態にしたら、
ざくざく包丁して、
カレーの鍋に、投入。」
「いつも通り、賄いのカレーには、色んなものが入っているけど、今日のは、黒っぽいような・・・。」
「BINGOだけど、何でだと思う?」
「この風味からして、烏賊墨(いかすみ)とか?」
「またまた、BINGO!」
「あいも変わらず、色々入れちゃうね。」
「とにかく、食材を粗末にしないのが大事だからね。そういう意味では、マクロビオティック(玄米菜食)の一物全体とも言えるね。」
「ふぅ~ん。」
「そうそう、マクロビオティックと言えば、今回の西瓜のアイスは、マクロビオティックバージョンだよ。」
「そうなの。出来上がりが楽しみだね。」
「作り方は、近いうちに話してあげるからね。」
「はぁ~い♬」
ということで、マクロビオティックの西瓜のアイスの作り方については、近々お話しさせて頂きます。
2022.8.7|デザート 賄(まかな)い 野菜・果物(フルーツ) |permalink|コメントはまだありません
休市日の鱧(はも)は、山口県産
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3741回目の今日も認(したた)めます。
基本的に、土曜日が休市日の沼津魚市場ですが、今朝は、活かしの鱧を仕入れに行って来ました。
休市日ですので、構内は、
薄暗く、ガラ~ン。
活魚売場に向かうと、
自分の買い番(47ー9)が書かれた生簀に、
鱧が入っており、鱧以外の仕入れは無いので、着いたのは、
普段よりも1時間も遅い6時過ぎでした。
鱧を、
ブクブクをセットした発泡スチロールに入れ、
車に積み、帰ることにしました。
構内同様、
魚市場周辺は、
ガラ~ン。
【佳肴 季凛】に戻ったら、
鱧を、
水槽に入れておき、ざるに入れてあるのは、夕方卸す時、捕まえやすいからです。
仕込みを始めようとすると、 熱血君がやって来て、
「親方、おはようございます。休みの日でも、魚市場はやっているの?」
「やっているというか、今朝の鱧のような活魚は、昨日の時点で、伝票に計上されていて、それを受け取るだけだから、やっているうちにはならないよ。」
「ふ~ん。」
「でもね、休日当番の職員が、
出勤していたり、豊洲とかの中央市場が開いているから、
荷物の仕分けをしている問屋もあったり、魚市場って、完全オフじゃないんだ。」
「へぇ~。今朝の親方じゃないけど、食べるものを扱う仕事は、カレンダー通りに休めないんだね。」
「そうだね。昨日の時点で鱧を仕入れて、うちの水槽に入れておくことも出来るけど、市場の生簀の方が安心だし、水が変わると、身にも傷つく場合もあるしね。」
「活きている魚って、デリケートなんだね。」
「そうだよ。良い食材を使いたいから、手抜きは出来ないよ。」
「ほぉ~。」
「たいへんだけど、納得した食材で、料理を作りたいし、お金をもらう以上、出来る限りのことはするよ。」
「なるほど~。」
夕方になったら、
水槽の鱧を取り出し、
締めたら、
神経を抜き、
水洗いしたのち、
卸したら、
骨切りをし、鱧料理のマストアイテムとも言うべき落とし用に包丁しておき、冷蔵庫へ。
お客様が見えたら、
落としに仕立て、
目鉢鮪(めばちまぐろ)、〆鰯(しめいわし)、湯葉と共にお出ししました。
直前に落としに仕立てるのは、湯引きした際に、花が咲いたようにならないだけけでなく、身がしっとりとした感じになるからです。
また、落としにした状態で、冷やすと、皮のゼラチン質が固まって、食感が損なわれてしまうので、活きたもので仕立てないわけにはいきません。
自分が納得した食材で、料理を仕立てるこそが料理人の醍醐味である以上、このスタイルを貫くため、妥協という言葉は、自分には存在しないのです。
昨日と今日の鱧(はも)は、山口産
生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3740回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。
昨日、沼津魚市場で仕入れた鱧(はも)は、
山口県産の3本で、今日も、
山口県産の鱧を3本仕入れ、頭の付根に包丁が入っているのは、活締めにされたものだからです。
昨日の3本は、
卸したら、
骨切りはせず、このまま、冷蔵庫にしまっておきました。
明くる日の今日は、
卸したら、
このまま冷蔵庫にしまうわけにはいかず、
骨切りをすることにしました。
今日の3本の骨切りをしたら、
ふぐネット29匹衆がやって来て、「親方、どうして、昨日は骨切りをしなかったの?」
「他の仕込みに追われていたし、とりあえず、昨日の分は間に合っていたし、昨日の3本は、明日の土曜日の分として、使う訳にはいかなかったからだよ。」
「そうなんだ~。」
その後、昨日の3本の骨切りをしようとすると、
ふぐネット達がやって来て、「身が赤っぽいのと、白っぽいのがあるのは、どうしてなの?」
「活締めにするのは、血抜きのためなんだけど、死んだばかりのものの場合、締めても、血が抜けないことがあるんだよ。」
「へぇ~。」
「だから、そういう鱧を使う時は、身が良くない場合があるから、要注意なんだよ。」
「じゃあ、この赤っぽいのは、どうなの?」
「今、確認したら、大丈夫だったよ。」
「じゃあ、良かったね。」
そんなやり取りをしていたら、骨切りをした鱧の写真は、撮れずじまいでした。
明日は、休市日ですが、先程お話ししたように、鱧料理の御予約を頂いているので、活かしの鱧を仕入れに行って来ます。
それこそ、鱧だけなので、普段の仕入れの時よりは、遅めに出掛けるので、三日連続とは言え、少しは気が楽ですが、この辺りで、失礼させて頂きます。
内祝用の『西京漬』と『鰯の丸煮』のギフトセット
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3739回目の今日も認(したた)めます。
先日、『 オール4の【西京漬】と【鰯の丸煮】の詰め合わせ 』というお話しをし、こちらが、
そのセットです。
そんな今日、御用意したのが、
こちらで、これを見たミニふぐ達が、
「親方、もしかして、この間のセットのハーフサイズ?」
「そうだよ。
【鰯の丸煮】が2パック、
銀鱈、
サーモン、
鯖の【西京漬】が、各2枚入っているよ。」
「この前のセットと比べると、見劣りしちゃうけど、豪華なのは間違いないよね。」
こちらのセットに、
内祝の熨斗(のし)を貼ったら、
発送出来るようにしたら、
冷凍庫へ。
ところで、今朝、 沼津魚市場に、
鳥取県境港産の真鰯が入荷しており、
【鰯の丸煮】用に、2ケース仕入れたのですが、6月の終わりからコンスタントに入荷している産地であるだけでなく、脂の乗り、サイズ、鮮度など、全てに申し分無く、今朝も然りでした。
いつものように、下処理をしたら、
火に掛け、
仕込み始めました。
状態の良さは分かってはいても、クオリティ・チェックは欠かせないので、サイズが小さいものを失敬し、
軽く酢締めにしてから、たたきにし、霞ヶ浦産の白魚と共に、昼ごはんに食すと、案の定の満足。
となれば、仕上がりを期待したのは、言うまでもありません。
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お持ち帰り(テイクアウト)の鱧(はも)と野菜の天重
生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3738回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。
お持ち帰り(テイクアウト)のお品書き(メニュー)を、特に御用意はしていませんが、お品書きとも言えるのが、当ブログの『お持ち帰り(テイクアウト)』のカテゴリーで、詳しいことは、こちらを御覧下さい。
その中にあるのが、
天重(おひとつ 972円)で、天種は海老(2本)、鯵、玉葱、南瓜、パプリカ、ししとうの6種類です。
天種の基本は、先程の6種類の7品ですが、ご予算、ご要望に応じて、内容を変えることが可能で、夏場になると、鱧(はも)の時季ということもあり、
鱧天重もご用意しています。
ただ、その時によって、仕入れ値に変動があるため、お値段については、明確なことは言えないので、ご了承願います。
ところで、今日ご用意した天重は、
鱧のみではなく、野菜を入れた天重でした。
鱧が3個で、
野菜は、
玉葱、
ピーマン(赤)、
茗荷、
大葉で、
鱧を含めて、全部で5種類、7品です。
これらを揚げたら、
白御飯に、
丼つゆをかけたら、
丼つゆにくぐらせた天ぷらを盛付けたら、
冒頭の写真のように、仕上りました。
すると、熱血君がやって来て、
「親方、旬の魚の鱧が入っていると、いいね。」
「そうだね。」
「あと、気になったのが、一人前しかないけど・・・。」
「天重も、
鶏肉の照焼重(一人前 972円)も、一人前からでも、OKだよ。ただ、前日の12時までの注文をお願いしているよ。」
「じゃあ、今度頼もうかな。」
「熱血もとい、熱烈歓迎!」
冒頭でもお話ししたように、お持ち帰り(テイクアウト)の料理は、お品書き(メニュー)がないので、ご要望に応じて、可能な限り対応させて頂いております。
ご不明な点などについては、お気軽にお問い合わせ下さい。
2022.8.3|お持ち帰り(テイクアウト) 鱧(はも) |permalink|コメントはまだありません
オール4の【西京漬】と【鰯の丸煮】の詰め合わせ
生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3737回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。
今日箱詰したギフトセットには、
このような熨斗を貼ったものを御用意しました。
その内容ですが、
【鰯の丸煮】が、
4パック入っており、1パックに2本入っているので、8本ということになります。
さらに、
【西京漬】が、
銀鱈、
サーモン、
鯖が各4枚、【鰯の丸煮】と合わせて、16パック入った超豪華なセットです。
詰め終えたら、
リーフレットを入れると、
このような感じになりました。
すると、ミニふぐ達がやって来て、
「超豪華だね、親方。」
「自分も欲しいくらいだよ。」
「でも、こういうセットって、ホームページには載っていないよね?」
「載っていないよ。」
「こういう注文は、どうやってすれば、いいのかな?」
「それって、ギフトのご注文を頂けるってことでしょうか?」
「そういうわけじゃないけど、普段の言葉遣いと違うような気がするけど・・・。」
「お客様となれば、その辺は・・・。(笑)冗談はともかく、単品やセットに無いものは、直接のご注文をお願いしているよ。」
「直接って?」
「電話、SNSなどかな。」
「ふぅ~ん。」
「【西京漬】が3種類、【鰯の丸煮】で組み合わせれば、無限に出来るだろうけど、とりあえず、【オンラインショップ】のページに少しずつでも、載せてみるのも、いいかもね。」
「そうだね。」
「その際には、是非・・・。」
「いや~、その~、・・・。」
今お話ししたように、お品書きにないものでも、ご要望、ご予算に応じて、可能な限り対応させて頂いておりますので、お気軽にお問い合わせ下さい。
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【コエタス】というサイトで、投稿して下さっています。ご興味、ご関心がある方は、御覧下さい。
8月は、休日出勤でスタート
生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3736回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。
月曜日の今日は、定休日でしたが、明日は、沼津魚市場が休みなので、
仕入れに行って来ました。
活魚売場に行くと、
大分県産の鱧(はも)が入荷しており、
落ち鱧(おちはも)と呼ばれ、死んでしまった2本の鱧などを仕入れ、魚市場から帰ることにしました。
『佳肴 季凛』に戻ったら、
仕込みの前に、
遅お中元の『鰯の丸煮』の包装をし、冷凍庫へ。
その後、
鱧を卸し、冷蔵庫にしまおうとすると、ミニふぐ達がやって来て、
「おはようございます、親方。今日は、どうして、骨切りをしないの?」
「休みだし、少しでも早く終わりたいから、今日は無しにしたんだよ。」
「包丁を砥(と)ぐ手間もないからね。」
「そういうことなら、お疲れ様でした♬」
その後、
焼いてから出汁を取るため、あらの下処理をし、
包丁を砥ぎ、休日出勤が終わったのでした。
最後になりましたが、休日と言えば、8月の休日は、通常通り、毎週月曜日のみですので、宜しくお願いします。
仕入れは、鱧しんじょう蒸し用のすり身のみ
生涯、一料理人を貫くためが想いを、『佳肴 季凛』店主兼熱血料理人の志村弘信が、3735回目の今日も認めますので、お付き合いのほど、宜しくお願いします。
今朝の沼津魚市場は、
月末の日曜日ということもあり、
地物の金目鯛などの水揚げなどがあったものの、
冷凍ものなどを扱う売場は、案の定、静かでした。
そんな今朝の仕入れは、
すり身だけでした。
すり身だけのために来たのは、それこそ、ご苦労様ということになるのですが、これが無ければ、仕込みが出来ないからです。
その仕込みとは、
鱧しんじょう蒸しです。
骨切をした鱧の切り落としの身の皮を引いたら、
フードプロセッサーにかけ、
すり身にします。
そこに、
すり身を入れたら、調味料などを加え、しんじょう地(ぢ)が出来上がり、しんじょう地を丸めたら、
皮目に打粉(うちこ)をした鱧の身を乗せ、
蒸せば、
出来上がりました。
すると、ミニふぐ達がやって来て、
「親方、何となく甘いような香りがするんだけど・・・。」
「それはね、生クリームが入っているからだよ。
ほら。」
「そうなんだ~。」
「生クリームが入っているから、ふんわりとしているよ。作り方は、これを読んでくれれば、いいよ。お出しする時のことも、書いてあるからね。」
「うん、うん。」
一度の仕込みで、約30個分出来、
余った分は、
真空パックして、冷凍しておき、隣にあるのは、
ムースやアイスにする桃のピューレです。
明後日の火曜日が休市日なので、定休日ですが、明日も魚市場へ行って来ます。
11本の鱧(はも)のあら
料理が好きで、料理人になって、3分の1世紀にして、誰が名付けたのか、熱血料理人。
そんな料理への想いや日々の様子を、 熱血料理人の店主・志村弘信が3734回目の今日も認(したた)めます。
昨日の仕入れた7本の鱧(はも)は、
活かしが2本、活〆が5本で、全て山口産です。
鱧に限らず、魚を卸すと、頭や骨などのあらが出て、
これらは、焼いてから、出汁を取ります。
また、一昨日仕入れた鱧は、
大分県産の4本で、
然(しか)りです。
そして、今日、
11本全て焼き、
一番出汁を取った後の鰹節、宗田節、干し椎茸の足、昆布、野菜の皮など共に、沸き立たせることなく、長時間煮出して、
濾すと、
このような出汁が取れました。
ところで、全て焼き上がった時、熱血君がやって来て、
「親方、出汁を取る時には、どれくらい使うの?」
「適当。」
「え゛っ!?」
「この出汁を一番使うのが、小鍋の出汁で、いつも朝一番で仕込むんだけど、その時に使わなかった分に継ぎ足すから、分量もまちまちなんだよ。だから、適当。」
「そういうことね。」
「今日の場合、3、4本分のあらを使った感じかな。」
「適当ってことじゃね?」
「そうなるかな。いい加減が、良い加減ってことだよ。(笑)」
「納得!」
あらを焼いて、出汁を取る魚は、全て天然もので、それぞれに特有の味わいがあり、結果的に継ぎ足しているので、完全に鱧の出汁とは言えません。
しかしながら、鱧の量が増えれれば、鱧特有の味わいが加わり、鱧だけでは出せない味となるので、さらに深い味となり、そういう意味では、この出汁は、当店独自の味なのです。