“福とら”こと、福島産の天然とらふぐ&地物の薄葉剥(うすばはぎ)
Vol.4166
いらっしゃいませ
基本に据えた
“身体に優しい美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の
志村弘信です。
今日(10月5日)は

シーズン開幕の天然とらふぐと
地物の薄葉剥(うすばはぎ)について
お話しします。
仕入れる魚があってもなくても
沼津魚市場で必ず寄るのが
活魚売場です。

また、殆どの場合
一番最初で
今日もそうでした。
生簀には

自分の買い番の【47-9】の札が

2枚。

中には

福島産のとらふぐ(天然)が

5本ずつ。
となれば
今シーズン初の天然とらふぐに
萌え燃え・・・😍
その頃、別の生簀では

地元の定置網で水揚げされた
薄葉剥(うすばはぎ)の計量をしており

1枚GETし

とらふぐの生簀へ。
沼津では
薄葉剥のことを

ウチワと呼んでおり
地方によっては
ラケットとか
ハゴイタ(羽子板)とも呼ばれています。
この姿ゆえの呼び名は
推して知るべし。
生簀の魚は

活かしたまま

持ち帰るため

そのまま

スチロールへ。
【佳肴 季凛】に戻ると

ふぐとらちゃんが

やって来ました。
「おはよう、親方🐡
萌え燃え・・・😍 じゃん!

今シーズン初のとらふぐじゃね? 」
「そうだよ。
しかも、開幕戦は
ふぐRUSH!」
🐡ふぐRUSHとは
一度にとらふぐ(天然)を
10本以上仕入れることで
“ふぐに魅せられし料理人”の自分が
付けた呼び方です🐡
「今日のとらふぐは
どこ産なの?」
「福島だよ。」
「福島のとらふぐって
“福とら”って言うんでしょ?」
「初耳学!」

「ほらっ🐡
僕達ふぐとらと
ひと文字違いだし
゛があるかないかだから
親しみが湧くんだよねぇ。」
「ふぅ~ん。」
「随分、つれないねぇ~。」
「そう!?
それよりも仕事をしないとね。」
「はぁ~い。」
スチロールから

とらふぐと

薄葉剥を取り出し
締めたら

血抜きのため、海水へ。
そして、本日のメインイベンター
とらふぐを締め

同じく

海水へ。
その後、薄葉剥の神経を抜き

神経を抜くのは
死後硬直を遅らせるためです。

「ねぇ、親方
ウスバハギとトラフグを
同じ海水の中に入れていたけど
大丈夫なの?」
「大丈夫って?」
「ふぐの血って
毒なんじゃないの?」
「は~い

はずれ!」
「えっ、そうなの?」
「フグ類の血は無毒だよ。
毒だと思っている人って
多いんだけどね。」
「そうなんだぁ~。」
「もし有毒だったら
どこまで洗い流したらいいのか
基準が無いじゃん!」
「確かに、そうだよね~。」
「そんな話になったから言うけど
前に市場で
とらふぐを締めていたら
年配の魚屋さんに
『何やっているんだよ!
こんなとこで
フグを締めるなんて
良い訳ないだろっ!』
って言われたから
『はぁ~っ
おっさん、免許持ってのかよ。』
って言い返そうかと思ったけど
そこは大人の対応をして
『いやぁ、すいません。』って
言ったことがあるんだよ。」
「へぇ~
親方にしては
おとなしい態度じゃん!」
「そっちかい。」
「あはは・・・♬」
薄葉剥は

身だけでなく
肝も美味しいので
傷つけないように

取り出しました。

「新鮮できれいな肝だね。」
「そうだよ、
活きているのだからね。」
「どうやって使うの?」
「蒸してから
裏漉して
ぽん酢に溶いて
ふぐ刺のつけ醤油にするんだよ。」
「う~んまっそう!」
薄葉剥は

表の硬い皮を剥いてから

水洗いします。
今更ですが
見た目、名前の通り
皮剥(かわはぎ)の仲間です。

三枚に卸したら

腹骨を欠き、冷蔵庫へ。
そして
本日のメインイベントのゴング!

最初にくちばしを落とすと

「こうなると

何とまぁ
情けないというか
腑抜けのような・・・。」
卸し始めると

お腹から肝。

「んまそう!
だけど、食べられないんだよね。」
「そうだよ。
食べると痺れて
![天冠とは?幽霊の頭についている三角の白い布の意味・役割って? [葬儀・葬式] All About](https://imgcp.aacdn.jp/img-a/1200/900/aa/gm/article/6/7/4/5/0/1561337271/topimg_original.jpeg)
あちらの世界へ・・・🥶 」
「ヤバッ!」
「少しだけのつもりで食べて
痺れたり
命を落とした人がいるのは
この見た目じゃ
当然のような気がするよね。」
「やっぱ、そうなんだぁ~。」

卸し終えた後の水洗いをしてくれるのは

いつものように
女将兼愛妻(!?)の真由美さんです。

「おはよう、真由美さん♬
水洗いって
たいへんじゃね?」
「ふぐとらちゃん達、おはよう♬
そうでもないよ。
こういう単純な仕事って
意外と好きなんだよねぇ。」
「そうなんだぁ~。
沢山あるから
頑張って~!」
「はいよ~。」
とらふぐを卸し終えた自分が
手直しをし

洗い上げ

とりあえず
とらふぐの仕込みをここまでにし

掃除を始めると
//
お片付け~

お片付け

さぁさ

二人でお片付け ♬
\\
ランチの営業が終わったら

身も

拭き上げ
とらふぐの仕込みが終わりました。
卸したとらふぐを見ると
「トラフグと

ウスバハギって

何となく似てんじゃね?」
と、ふぐとらちゃんが訊いてきました。
「似ているも何も

とらふぐは
フグ目フグ亜目フグ科トラフグ属

薄葉剥は
フグ目カワハギ科ウスバハギ属
だから、遠い親戚のようなもんなんだよ。」
「そうなんだぁ。
“福とら”と“ふぐとら”
みたいなもんじゃね!?」
「・・・・・。」
そんなこんなで
今季のふぐシーズンも始まったのでした。
「もしかして、明日も!?

そんじゃ、また🐡」 by ミニふぐちゃん
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熟成という言葉を使わない理由
Vol.4165
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今日(10月4日)は

先日の錘鰤(つむぶり)の身持ちについて
お話しします。

「親方、これって

先週の木曜日に仕入れたツムブリ?」
と、ふぐとらちゃん。
「そうだよ。」
「殆ど色も変わっていないじゃん!」
「ちゃんと手当をすれば
ここまで持つってことだよ。」
「へぇ~。」
この間の錘鰤(つむぶり)については

なので、今日の時点で

6日目ということになります。
先程のブログにもあるように
弱めの真空パックをし
氷詰めしておき
日曜日に封を開け
キッチンペーパーを取り替え
昨日開けると

いくらか変色していたものの
腹の部分の身の皮を引くと

皮目は全く変色していませんでした。
ここまで持たせることが出来るのは
水揚げした時点での漁師の手当て
つまり血抜きをちゃんとしているからです。
先程のブログにもあるように
卸す時にも
丁寧な下処理をしているからで
漁師と料理人の合わせ技と言っても
過言ではありません。

先程の柵は
皮に包丁目を入れたら

バーナーでFIRE!
炙り終えたら

皮目を下にし
このまま冷蔵庫へ。

「ここまで持たせることって
熟成って言うんでしょ?」
「そういうことになっているんだけど
その言い方
あんまり好きじゃないんだよね。」
「どうしてなの?」
「熟成って
腐敗とのスレスレをいくからだよ。
だから、あんまり使いたくないんだな。」
「そういうことね。」
「あと、最近じゃ
肉や魚に限らず
何でもかんでも
熟成なんて言葉を使うようになっているのも
嫌なんだよね。」
「わかる、わかる!」
「魚の身を持たせる方法は
魚の個体差が全てだから
決まったやり方がないんだよね。
ただ言えるのは
締めた時に
どれだけ血抜きが
出来るかによるんだよ。」
「神経締めとか聞くけど
あれはどうなの?」
「神経を抜くのは
死後硬直を遅らせるためで
身の鮮度の劣化とは
必ずしも関係があるとは
言えないんだよね。」
「何か難しいんだけど・・・。」
「要は、血、内臓、鱗(うろこ)を
ちゃんと取り除くことが
大事なんだよ。」
「分かったような
分かんないような・・・。」
「この熟成には
人によって
考え方が違うから
どれが正しいって言えないんだよね。
ただ、大事なのは
いかに美味しく
なおかつ、美味しさを保てるかで
そのために、色んな工夫をすれば
いいと思うんだよね。
だから、熟成なんて言葉はいらないし
使わないんだよ。」
「そうなんだぁ~。」
「自然相手で
一筋縄ではいかないからね。」
「でも、一匹の魚で
ここまでの話が出来るのは
いいよね。」
「そうだよ。
そのためには
漁師の腕も大事だからね。」
「なるほど~♬」
どんな魚でも
卸すまでは
本当のことは分かりません。
そのためには
目利きが必要で
料理人になって
3分の1世紀が過ぎましたが
今もって、勉強の身です。
そのために
ホームグランドの沼津魚市場に通い
魚の美味しさ
そして、魚菜食文化の日本料理の魅力を
伝え続けます。
「この準備はもしかして・・・。

そんじゃ、また明日🐡」
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酢橘(すだち)のみで仕込んだ【ぽん酢】
Vol.4164
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今日(10月3日)は

酢橘(すだち)のみで
仕込んだ【ぽん酢】について
お話しします。

常連さんの自宅で取れたすだちを
【ぽん酢】に仕込むため

半分に包丁していると

「 おはよう、親方🐡
【ぽん酢】用のすだちだね。
酸っぱそぉ~。」
と、熱血君。
「おはよう🐡
酢っぱそうだけど
香りが違うでしょ?」
と、訊くと
「うん♬
かんきつ類の香りって
いいよね~。」
「そうだね。」

包丁したすだちを絞ってくれるのは
女将兼愛妻(!?)の真由美さんです。

「真由美さん、おはよう♬
たいへんでしょ?」
「おはよう、熱血君。
この間のかぼすよりも小さいから
少しは楽かな。」
「頑張ってね、真由美さん。」
「ありがとうね~♬」
この間のかぼすとは
今日と同じく【ぽん酢】用に
仕込んだもので



絞り終えると

「あんだけあったのに
思ったより
少ないような感じなんだけど・・・。」
「まぁ、こんなもんじゃないの。」
「そっか~。」
「これから量るんだけど
どれくらいだと思う?」
「ぜ~んぜん、見当がつかないよ。」
「当たったら
賞品があるかもよ。」
「マジで!?
じゃあ、3リットル。」
「じゃあ、量るよ。

先ずは1リットル。
で、

0,6リットル。
ということは・・・?」


「1,6リットルかぁ・・・。
予想の半分じゃ
かすりもしないじゃん。」
「そうだねぇ。
でも、こんだけあれば
【ぽん酢】に仕上がれば
それこそ3リットルくらいにはなるよ。」
「そうなんだぁ。」
ちなみに、こちらが


「で、皮はどうするの?」
「やりきれないから
ごみ箱行きだよ。」
「何でも取っておいて
再利用するのに?」
「残念だけどね・・・。」
朝一番で
天然のとらふぐのひれを
炙っておいただけでなく

【ぽん酢】の素と呼んでいる
醤油などを合わせた調味料に

すだちの果汁を
合わせておきました。


「あとは濾すだけ?」
「そうだよ。」
「今更だけど
何でも手作りするけど
たいへんじゃないの?」
「たいへんっていうか
これが当たり前でいるから
何とも思わないし
手作りしたものじゃないと
お客さんからお金をもらえないじゃん。
っていうか
自分だったら
払いたくないもん。」
「確かに、そうだよね。」
「自分が作ったものなら
いくらでも改良出来るし
その方が
楽しいじゃん。」
「そうやってれば
どんどんバージョンアップ出来るしね。」
「そうなんだけど
口で言うほど
簡単にはバージョンアップは出来ないけど
新しい料理のヒントとかにはなるよ。」
「手作りの相乗効果ってことじゃん。」
「上手くまとめてくれたねぇ。」
「えへへ・・・♬」
今日仕込んだ【ぽん酢】は
すだちのみなので
先日仕込んだものと合わせながら
使っていきます。
すだちの風味と酸味が
いつもより強く感じられる【ぽん酢】を
味わって下さい。
「今日のお昼のぶりの西京焼
んまそうだったねぇ~。

明日のお昼は、なんだろう?」 by ふぐとらちゃん
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2023.10.3|ぽん酢 野菜・果物(フルーツ) |permalink|コメントはまだありません
休日出勤日の仕込みは、【西京漬】用のサーモンのみ
Vol.4163
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今日(10月2日)は

定休日に仕入れた
【西京漬】用のサーモンについて
お話しします。
明日は、沼津魚市場が休みなので
定休日ですが
今朝は、沼津魚市場へ行って来ました。
売場には

鰤(ぶり)の山が

4つあり

全て

鳥取県境港産で

荷主は

こちらの2つでした。

コース料理の西京焼だけでなく

【西京漬】用に
仕込まなくてはならないのですが
海水温が低くない境港産は
脂が薄い可能性大なので
鮮度は良くても
パス決定。
というのも
このところ仕入れている鰤は
北海道・根室産で
海水温が低だけでなく
真鰯(まいわし)や
秋刀魚(さんま)を食べているので
脂の乗りは全然違うからです。
近々のリベンジを期待することにし

別の売場で

4,4キロのサーモン(ノルウェー産)を仕入れ

魚市場から撤収。
『佳肴 季凛』に戻ると

「おはよう、親方🐡
休日出勤、お疲れ様~♬」
と、ふぐとらちゃん。
「おはよう🐡
仕込みはサーモンだけだから
早く終われるから
平気だよ。」
「そうなんだぁ
どっちにしても
早く終われるよう
頑張って~♬」
そんなことを言っておきながらも

「ねぇ、このスチロールって

カンパチのじゃん!
どうしてなの?」
と、訊いてきました。
「そうだよ。
サーモンは

MOWI(モウイ)ってある箱から
小分けしてあるからだよ。」
「そうなんだぁ。」
「モウイっていうのは
サーモンを養殖している会社のことだよ。」
「へぇ~。」
ちなみに、こちらが

「早く終わらせたいんだけど・・・。」
「そうだったね
ごめんごめん、親方。」

鱗(うろこ)が細かいサーモンは
包丁を使って
鱗を取り除き
この方法を
すき引きと呼んでいます。

水洗いを終えたら

三枚に卸し

切身にしました。
休日出勤なので
仕事の流れも変則で

包丁を砥いでいる間に

女将兼愛妻(!?)の真由美さんは
洗い物をしてくれていました。
その後

真由美さんと共に

片付。
まな板周りを終えたら

側溝の掃除も。

「真由美さ~ん。
頑張って~♬」
「はいよ~。」
「魚の仕込みをやると
必ず、側溝の掃除もするよね?」
「そうだよ。
お客さんに魚臭いって思われたら
良くないし
衛生的にもね。」
「すごい、すご~い!」
サーモンの仕込みだけだったので

9時前には
終わりの目途が付き

それまでに
真空パックを終えました。
実を言うと
【ぽん酢】用のすだちも絞る予定でしたが
その仕込みは
明日にすることにし
これにて休日出勤終了です。
「明日はすだちを絞って
【ぽん酢】の仕込みだね。

そんじゃ、また🐡」 by 熱血君
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【ぽん酢】の用の酢橘(すだち)の下準備
Vol.4162
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今日(10月1日)は

【ぽん酢】に仕込むための
すだちの下準備について
お話しします。

「親方

シャインマスカットも

すだちも頂きものでしょ?」
と、熱血君。
「そうだよ。
シャインマスカットはアイス用で
すだちは【ぽん酢】用。
どっちも
ありがたや、ありがたや♬」
ちなみに、こちらが
当店謹製の【ぽん酢】です。

また、昨日の時点で

「そう言えば
【ぽん酢】って
この前、仕込んだよね?」
「そうだよ。
すだちは常連さんからの頂きものだから
嬉しい誤算だね。」
「どうして、誤算なの?」
「そもそも、すだちって
安いもんじゃないから
大いに助かるし
ふぐ料理を本格的に始めるから
少ないよりは
多い方がありがたいしね。」
「いくらあっても構わないってこと?」
「そうだよ。
これからの時季は
ふぐ料理が美味しくなるからねぇ。」
「そっかぁ
もう10月だしね・・・。」
「遠州灘の天然とらふぐ漁も
今日から解禁なんだけど
天気の関係で
初操業は水か木曜日みたい。」
「ちょっと残念そうな顔をしているけど・・・。」
「ちょっとね・・・。」
先日の【ぽん酢】の仕込みについては


こちら(後編)を👆
すだちをボウルに入れ

水洗いしたら

ざるに上げ

乾いたタオルで拭いていると

「完全に水分をふき取るんだぁ~。」
と、熱血君が声を掛けてきました。
「そうだよ。
水分が残っていると
傷(いた)むからね。」
「ここまで
丁寧にやるんだぁ~。」
「当たり前じゃん。
今日のは常連さんのだけど
作った人のことを思えば
粗末には出来ないしね。」
「そうだよねぇ。」
「自分の料理の一部だし
それを粗末にするなんて
もっての他だよ。」
「命あるものだしね。」
「そうさぁ。
期限が過ぎたら
廃棄なんて
真っ当な考えの持ち主なら
出来るわけないじゃん。」
「そうだよね。
あんなの目安程度じゃね。」
「もう少しどころか
大いに食べるものを
大事にしないとね。」
「うんうん♬
で、このすだちは
いつ仕込むの?」
「明日、やりたいけど
どうかなぁ~。」
「明日は休みじゃん。」
「そうだけど
明後日は市場が休みだから
その仕入れもあるし
魚の仕込み次第かな。」
「そっかぁ」
「その分、明後日なら
時間にも少しは余裕があるし
丁寧な仕込みが
味の決め手だからね。
もっと言うと

うちのオンラインショップで売っているものは
自分の目が届かないところで
食べるわけだから
神経を使い過ぎても
使い過ぎないいくらだしね。」
「気が休まらないじゃん。」
「そこまでするのが
料理だから
いいんだよ、これで。」
「そうなんだぁ~。」
手抜きはいくらでも出来ます。
ただ、手抜きをすれば
美味しいものを作ることは出来ません。
本物に勝るものはありませんし
それを作り
それを召し上がって頂くのが
我が道ゆえ
そこを歩き続けます。
「明日の休日出勤は
早く終われるといいね。

そんじゃ、また🐡」 by ふぐとらちゃん
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2023.10.1|ぽん酢 野菜・果物(フルーツ) |permalink|コメントはまだありません
真空パックして冷凍したシャイマスカットの実&アイスの素
Vol.4161
いらっしゃいませ
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今日(9月30日)は

冷凍したシャインマスカットの
実とアイスの素
についてお話しします。

「ねぇ、親方。
シャインマスカットって
人気があるフルーツだよね。」
と、ミニふぐちゃん。

「人気があるっていうか
今一番人気があるフルーツ
だと思うよ。」
と、返しました。
「やっぱり、そうなんだぁ。」
「人気があるから
10年くらい前に比べて
栽培面積も6倍に増えたんだって。」
「それって、凄くね。」
「増えたのは
他にも理由があるんだけど
仕込みをしたいから
ここでやめるけど・・・。」
「このシャインマスカットも
アイスにするの?」
「そうだよ。
アイスにするのに
皮を剥かなきゃなんないから
手伝ってくれるかな?」
「えっ、これから!?
いやぁ~、そのぉ・・・。」
「まぁ、皮剥きは
真由美さんがやってくれるから
大丈夫だよ。」
真由美さんとは
女将兼愛妻(!?)のことです。
「房になっていないってことは
これも、もらいものなの?」
「そうだよ。
じゃないと、こんな贅沢なアイスを
仕込めるわけないじゃん。」
「でも、こういうものが貰えるっていうのは
それだけでも
大したことだと思うよ。」
「普段の行いが良いから
自然とそうなるんじゃないのかな。」
「自分で言うかなぁ~。」
「仕込みを始めるから
離れていてね。」
「はぁ~い♬」

先ずは水洗い。
その後

皮を剥きやすくするため
沸騰してお湯にくぐらせたら

氷水の中へ。
ざるに上げたら

皮剥きスタート by 真由美さん

「真由美さ~ん
頑張って~!」

「はいよ~♬」
「真由美さん
手袋をしなくてもいいの?」
「本当はダメなんだけど
しなくてもいいんだよ。」
「え゛っ!?」
「親方に訊いてごらん。」
「親方、どうしてなの?」
「もう少しすれば
分かるから
待っていてよ。」
「はぁ~い♬」
剥き終えたもののうち

アイスに仕込まないものは
冷凍するため
真空パック用の袋へ。(写真 左)
バットに入っているものは
このままアイスに仕込むため

軽く湯通ししたのち
氷水で冷まします。

「こういうことなんだぁ。
熱湯消毒なら
問題ないもんね。」
「冷凍した場合も
同じようにするから
余程のことが無い限り
不都合はないはずだよ。」
「そうだねぇ~。」
ここまで済めば
アイスの仕込みは
ほぼクリア状態。
お話しを続ける前に

剥いたシャインマスカットを
ブードプロセッサーにかけると

このような状態に。

アイスの素が仕上がり

底には

シャンマスカットの粒々。
アイスの素の約半分が
シャインマスカットなので
溢れんばかりの素材感。
既に仕込んだアイスもあるので
アイスの素と

実は

真空パックして
冷凍庫へ。

「これだけで
何個ぐらい取れるの?」
「沢山!」
「出た、得意のぶっきら棒トーク。」
「100ぐらいとか。
まぁ、話半分にしても
50個は軽いね。」
「ってことは
冷凍庫の実と合わせると
それこそ沢山じゃん。」
「まぁ、500個以上
1000個未満って感じかな。」
「かなり幅があるけど・・・。」
「シャインマスカットの他には
桃、マスクメロンのペーストもあるから
総合計で1000個オーバーは
軽いかもね。」
「ひゃ~!」
「これらは普通のアイスだけど
合間を見ながら
チョコミントや焼芋の
“罪悪感無しシリーズ”も仕込むよ。」
「和食屋をやりながら
アイス屋をやる
“新しい二毛作”的日本料理店なんて
どうなの?」
「あはは・・・。
それはないけど
アイスって
普通の人が思うほど
難しくないんだよ。」
「親方はそうかもしれないけど・・・。」
「ただ、市販のアイスって
素材感が乏しいものとか
混ぜ物が多いのが
多いんだよね。」
「そうなの!?」
「香料とかのケミカルなものが
かなり入っているしね。
だからこそ
ちゃんとしたものを
食べてもらいたいんだよ。」
ちなみに、当店の普通のアイスは
卵、上白糖、動物性食品をはじめ
ゼラチン=増粘多糖類を使っていますが
極力、抑えるようにしています。
「アイスに限った話じゃないじゃん
親方の場合。」
「そうだよ。
本物の味、美味しさが全てだからね。
高いものを使わなくても
本物の美味しさを求めることは出来るし
そのためには
料理人としての目と腕を
磨かなくちゃならないんだよ。」
「ほぉ~。」
「分かっているとは思うけど
その美味しさは
身体に優しくなきゃならないんだよ。」
「うんうん。」
「その支えが
マクロビオティック(玄米菜食)なんだ。」
「そういうことなんだぁ~。」
ただ、あまりにも
マクロビオテイックの道を突き進めると
カルトがかってしまいます。
あくまでも
自分が求めるのは
“身体に優しい、美味しい日本料理”で
そのために
努力を惜しむわけにはいきません。
「おっ、すだちじゃん!

そんじゃ、また明日🐡」 by 熱血君
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2023.9.30|デザート 野菜・果物(フルーツ) |permalink|コメントはまだありません
ふぐの日にすき焼メイン、盛り込み中心の【特別会席】
Vol.4160
いらっしゃいませ
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“身体に優しい美味しい日本料理”
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今日(9月29日)も

熱くお話しさせて頂きます。

「ねぇねぇ、親方
29日の今日は
ふぐの日だけに
僕達の日じゃん🐡」
「そうだね🐡
偶然なのか
分かんないけど
ほら

Lサイズと

Sサイズのふぐ刺を用意したよ。」

「わぁ~
ふぐの神様が降りて来たんじゃね🐡」
「そうかなぁ~。」
「ふぐの神様って言えば
いつも思うけど
親方の携帯の番号も
ぜ~ったいに
降りて来ているよね。」
「どうだろうね。

ふぐ免許を取る前から
何と最高(7315)
良いふぐ(4129)だからねぇ。」
「誰が聞いても
驚くに決まってんじゃん!」
「確かに、自分でも不思議だしね。
携帯を初めて買った20年くらい前は
3つくらいの番号から
選んだような・・・。」
「その時に
この番号を選んだのは
何でなの?」
「4129=良い肉ってことで
選んだのかも・・・。
数字を見ると
すぐに
語呂を合わせちゃうんだよね。」
「親方のそういうとこ
嫌いじゃないよ。」
「嫌いじゃないって言い方
自分も嫌いじゃないよ。」
「あちゃ~
そう来たか。
親方には、かなわないね。(笑)」
「良い肉って言えば

どう、これ?」
「どうもこうも
んまそうじゃん!

大皿で盛付けることって
あんまりないよね?」
「あんまりっていうか
全くないし、初めて。」
「そうなんだぁ~。

だから
こういうセットにしたんだね。」

また、常連さんということもあり
ホールに御席をご用意し
先ほどのすき焼をメインにした
変則的なものでした。
前置きが長くなってしまいましたが
すき焼メインの【特別会席】について
今日はお話しします。
◆先付
南京豆腐(かぼちゃの豆腐)

上に乗せてあるのは
枸杞(くこ)の実で
甘酢に漬けてあります。
◆刺身(その1)
ふぐ刺

ふぐは遠州灘産のとらふぐ(天然)です。
◆揚物
さばふぐの唐揚

◆刺身(その2)
盛り合わせ

刺身の内容👇
・錘鰤(つむぶり)

錘鰤はこちらにも。

・〆鰯(しめいわし)

・酢蛸

・小肌

・湯葉

酢で〆たものが多いのは
お客様のご希望によるためです。
◆すき焼

牛肉は国産牛のサーロインです。
お出しする時は

牛肉以外の食材を入れた土鍋に

熱々の出汁を注ぎました。
土鍋に入っているのは

玉ねぎ、えのき、笹がきごぼう
豆腐、くずきりです。
このような料理のことを
牛鍋とか肉吸(にくす)いと
呼んでいます。
出汁は
温かいそば、うどんのつゆの濃さで
一番出汁に
日本酒、濃口醤油、みりん、赤酒、塩で
味を調えたものです。
ここでは
分かりやすくするため
すき焼と呼ぶことにしています。
すき焼に欠かせない卵は

生卵と温泉玉子のどちらかを
選んで頂きました。
「肉吸いなんて
初耳学だよ。
色んな呼び方があるんだね。

生卵と温泉玉子を選んでもらったのは
どうしてなの?」
「生卵って
好き嫌いがはっきりしているし
温泉玉子の方が
食べやすいからだよ。」
「へぇ~、すき焼に
温泉玉子かぁ。
んまそう~😋
親方は、どっち派?」
「どっちでもなく
卵無し派。」
「そういう人
たまにいるよね。」
◆デザート(全てアイス)
・シャインマスカット

・焼芋

・チョコミント

アイスは全て手作りで
デザートは
お好みで選んで頂き
さらに、アイスを召し上がったのは
4人中3人で
2個ずつ召し上がったので
計6個でした。
かなり変則なコースですが
お客様のご要望をベースにした
お任せ料理なので
このようになったのです。
なので、食事(ごはんもの)も
用意しませんでした。
コース料理というと
お決まりというイメージがありますが
前もって
お申し付け下されば
可能な限り
対応させて頂いております。
「明日のランチは予約で
一杯なんだね。

そんじゃ、また🐡」 by ふぐとらちゃん
南伊豆・綾ト丸(あやとまる)の錘鰤(つむぶり)
Vol.4159
いらっしゃいませ
基本に据えた
“身体に優しい美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の
志村弘信です。
今日(9月28日)は

南伊豆産の錘鰤(つむぶり)について
お話しします。

「おはよう、親方🐡
仕入れ、お疲れさま~♬」
と、ふぐとらちゃん。
「おはよう🐡」
「ツムブリを仕入れたんだね。
今が旬なの?」

「一応、秋から冬にかけて
脂が乗って
美味しくなるよ。」
「それこそ

今でしょ!」
「・・・・・。」
「ちょっと
古かったかな・・・ 😅 」
「ここ最近
地元の船が水揚げしているよ。
元々、沢山獲れる魚じゃないから
多いってこともないけど
先週(9月19日)仕入れた時は

その日は
そこそこ水揚げがあったよ。」
「そうなんだぁ~。

ツムブリの隣にあるのは?」
「金目鯛(きんめだい)と

梅色(うめいろ)だよ。

これらはオマケだけどね・・・。」
「オマケ!?」
「インスタがきっかけで
友達になったんだよ。」
「さすが、SNSオタク!」
「失礼なこと言うねぇ。(笑)
IT板前って呼んでくれるかなぁ。
まぁ、金目鯛と梅色のことは置いてといて
錘鰤ね。」
「そこまでツムブリに
熱を上げているなら
市場の様子から
話して欲しいんだけど・・・。」
「はいよ~。」
ということで

時計の針を
市場時間に戻します。
今朝の沼津魚市場には

地物だけでなく

他所の産地からの“送り”の魚も
十分なくらいあったのですが
どういうわけか
自分好みの魚は全く無し。
明日のリベンジに期待するしかないと
思いながら
地物の売場に行くと

南伊豆の綾ト丸の船長が
魚の仕分けをしているところでした。
その中に
今朝仕入れた錘鰤もあり
ひと安心。
種類ごとに

秤にかけられ

札が無いのは

計量前だからです。
売場に並べるのは

あやねえこと船長夫人で
あやねえのインスタは

ちなみに

売場に並べられたら

担当が伝票を書き始め

競りの準備が整いました。

綾ト丸の魚は
全て釣ものであるだけでなく

(あかはた)
釣り上げた直後に
血抜きをしてあるので

(めいち鯛)
鮮度バリバリなので
容姿端麗。

(うめいろ)
同じ漁場(ぎょば)の梅色(うめいろ)と比べると

一目瞭然で
この梅色は

同じ南伊豆の忠兵衛丸が
水揚げしたものです。
当然、綾ト丸の魚の良さは
前から知っていました。
そうは言っても
好みの魚に出会えていなかったので
素通り状態。
ですが

ついに、好みの魚である錘鰤に
出会えたのです。
仲買人と作戦を立て
競りに臨むことにしたところ
売場で最後の魚なので
しくじることは出来ません。
期待と不安を胸に

競りが始まりました。
その頃

綾ト丸夫婦は
仲良し子吉で
仲間の魚の仕分けを手伝っており
こういう様子は
魚市場ならではの光景です。
ようやく

綾ト丸の魚です。
壁の前に仁王立ちしているのが船長で

右端に写っているのが

あやねえ。
自分達の魚ですので
気になるのは当然です。
競りが進むにつれ
その日の相場の目安がつくのですが
勝負と同じで
下駄を履くまでは分かりません。
それでも
当初の希望の値段よりも

お値打ちで

GET!
ということで

仕込み再開。
血抜きをしてあるのは
えらを見ると
はさみで切った痕があり

これだけでも
魚の鮮度は
全くの別ものになるのです。
錘鰤は鱗(うろこ)が細かいので

包丁を使う“すき引き”という方でで
鱗を取り除きます。

「親方、失敗しなかった?」
「ほら

どっちも

平気じゃん。
そもそも

失敗しないので。」
「はいはい・・・。(笑)」
頭を落とし
はらわたを抜き

水洗いしたら

1本の片身だけ
卸しました。
卸し身は
キッチンペーパーに挟み

冷蔵庫へ。
残りの1本の尾を
包丁します。

中骨に残っている血痕を
取り除いたら

針金を通し

血抜きをすると

血が出て来ました。
また、骨付の半身も

同じ下処理をすると

血が出て来ました。

「血を抜くのは
鮮度を長持ちさせるためなんでしょ?」
「そうだよ。
血は内臓みたいなもので
そこから傷むから
取り除かなくちゃならないんだよ。」
「だから
血抜きが大切なんだね。」
「ってことで
はい♬」
「親方、ちょっと違うんじゃね。」
「ありゃりゃ。

こっちだったね。
失礼しました!(笑)」
「確信犯だな・・・♬」
卸さなかった1本半の身は

キッチンペーパーを腹に詰め

軽く真空パックして

氷詰めしておきました。
最初の下処理に
さらなる下処理をしたので
普通の倍以上
鮮度が長持ちします。
「今日は

あらを焼かないの?」
「鮮度がいいから

今日焼くと
身が弾けちゃうから
明日にするよ。」
「そうなんだぁ。
鮮度が良いのは大事だけど
そんなこともあるんだね。」
錘鰤は流通量が少ないので
料理人はもちろん
水産関係者も
知らない人も多い魚の一つです。
また、他にも
そういう類の魚が多く
味と値段が比例しないことも
珍しくありません。
ホームグランドの沼津魚市場は
漁港も併設されている市場なので
そういう魚に触れる機会も
しばしばです。
こういうメリットを活用して
魚菜食文化の日本料理の魅力と共に
漁師をはじめとする
一次産業の代弁者として
声を出し続けていきます。
「明日は月1のふぐの日で
しかも、十五夜と満月が重なるんだって。

そんじゃ、また🐡」
★☆★ 【コエタス】 ★☆★
当店のお取り寄せや
通販の商品などを召し上がった方々が

投稿して下さっています。
ご興味、ご関心のある方は
御覧ください。
似て非なる鰤(ぶり)とサーモン2本立ての【西京漬】の仕込み
Vol.4158
いらっしゃいませ
基本に据えた
“身体に優しい美味しい日本料理”
を信条とし
天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を
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【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の
志村弘信です。
今日(9月27日)は

【西京漬】用の鰤(ぶり)とサーモンの
仕込みの様子についてお話しします。
今日、【西京漬】に仕込んだ
北海道産の鰤(ぶり)と

ノルウェー産のサーモンで

こちらが

【西京漬】です。
鰤も

サーモンも

沼津魚市場で

仕入れたものです。

鰤とサーモンを見た熱血君が
「ぶり2本とか
サーモン2本っていうのは
よくあるけど
違う生の魚を同時に仕入れて
【西京漬】に仕込むことって
あんまりないよね?」
と、訊いてきました。
「そうだね。
よく見ているねぇ~。」
「そりゃ、仕込みの様子を
ほぼほぼ毎日
見ているんだよ。
嫌でも詳しくなるに
決まっているじゃん!」
「そりゃ、そうか。
ただ、鰤が
【西京漬】のランナップに入ったのは
夏前だから
そういう機会が無かっただけだよ。」
「そういうことなんだぁ。」
「仕込みの流れは同じでも

7,3キロ(鰤)と

3,6キロ(サーモン)で
目方も倍くらいに違うから
切身にする時に
感覚がつかみにくいんだよ。」
「どういうこと?」
「順を追って話すからね。
こっちが鰤で

こっちがサーモン。

鰤は

腹骨を欠いたら

腹の部分を包丁してから
切身にしていくよ。」
「この部分は
脂乗り乗りで

んまそう~♬」
「そうしたら
皮目を上にして
包丁するんだけど

このままの状態で
秤にかけて
切身の目方(90グラム)と割算すると
何切れ取れそうか
判断出来るでしょ?」
「うん、出来るね。」
「そうしたら
包丁を入れる場所の目安をつけて

注意しながら
包丁するんだよ。」
「うん。
この切身は

何なの?」
「まぁ、その前に
さっきの沢山ある切身は
会席料理用で
これらは

ギフト用なんだよ。」
「1枚のサイズも
90グラムちょっとってこと?」
「そうだよ。
ギフトの場合
形の良いものと
そうじゃないものを組むだけじゃなく
他の魚とも組んで
詰め合わせるのは
知っているよね?」
「うん。」
「だから、形が良くない切身は
目方も1~2割くらい
大きくしてあるんだよ。」
「へぇ~。

じゃ、これは?」
「白くて四角いのは
腹の部分で
これもコース料理用。」
「これを食べられるお客さん
ラッキーじゃん。」
「そうだよ。
1本から4切れしか
取れないしね。」
「その隣っていうか
上にある切身は?」
「形がまぁまぁ良い部分で
ギフト用やコース用よりも
小さいから
ランチ用だよ。」
「ここまで
仕分けるのって
結構たいへんじゃね?」
「かなり神経を使うからね。」

「じゃあ、サーモンは?」
「この沢山あるのが

ギフト用で
これらは
ちょっと小さめだから
ランチ用で

こっちは

お弁当用。」
「でも、ランチ用の数が少ないのは
どうしてなの?」
「手元が狂って
小さくなっちゃったのだよ。
大きい分には
どうにかなるけど
変に小さいと
お弁当用にするしかないんだよ。
そうなると
切り落としが出て
よろしくないから
神経を使うんだよ。」
「聞いているだけでも
神経を使っちゃうよぉ。」
「もっと言うとね
一枚一枚量るから
神経を使うっているより
手間がかかるよ。」
「今日もやっていたよね。
そこまでの必要があるのか
って思うけど・・・。」
「店でお客さんに出す分には
ある程度アバウトでもいいけど
【西京漬】ってなると
自分が見ていない所で焼くわけだから
神経を使わないわけには
いかないよ。」
「確かに、そうだよね。」
「自分が納得してして
仕入れた以上
いい加減な仕事は出来ないからね。」
「今更だけど
恐れ入りました・・・。」
そうこうしていると
ランチの営業時間が
迫りつつあったので

掃除を始めると

//
お片付け~♬ お片付け~♬
さぁさ 二人でお片付け♬
\\
ランチタイムの合間を見ながら

鰤のあらだけでなく

サーモンの中骨を

それぞれ焼いてから

身を

ほぐしておきました。
ほぐし身は
ある程度まとまったら
おまけアイテムのフレークにして
お客様に差し上げます。
サーモンの中骨は

このままごみ箱行きですが
鰤の方は
出汁を取るため

このまま冷蔵庫へ。
また、

鰤も
サーモンのあらも

西京漬にし
これらもおまけアイテムだったり
賄い用です。

「今日のブログを読むと
似たような仕込みをするけど
微妙に違うんだね。」
「そうだよ。
そこが魚の面白さでも
あるんだけどね。
でも、やっぱり神経を使うよ。」
「お疲れ様でした♬」
鰤とサーモンの2本立ての仕込みは
苦心しますが
料理人として
バージョンアップする機会と捉(とら)え
真剣に取り組みます。
「明日発送する【西京漬】じゃん。

そんじゃ、また🐡」
★☆★ 【コエタス】 ★☆★
当店のお取り寄せや
通販の商品などを召し上がった方々が

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ご興味、ご関心のある方は
御覧ください。
初めて仕入れた長崎産の真鰯(まいわし)
Vol.4157
いらっしゃいませ
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“身体に優しい美味しい日本料理”
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天然のとらふぐ、西京漬(西京焼)を
こよなく愛す
【佳肴 季凛】の店主兼熱血料理人の
志村弘信です。
今日(9月26日)は

初めて仕入れた長崎県産の
真鰯(まいわし)について
お話ししします。
今朝の沼津魚市場は

地物だけでなく

“送り”の魚の入荷も
少なめでした。
“送り”とは
全国各地から送られてくる荷物のことで
水産業界では
よく使われています。
そんな状況でしたが

“送り”の魚の中に

長崎県産の真鰯(まいわし)が
入荷しており

2ケース仕入れることにしました。
『佳肴 季凛』に戻ると

「おはよう、親方🐡
今日はマイワシを仕入れて来たんだね。」
と、ミニふぐちゃん。
「おはよう🐡
っていうか
仕入れは、これだけ。」
「いつもみたいに
【鰯の丸煮】に仕込むんでしょ?」
※【鰯の丸煮】とは

「それもだけど
刺身にも使うよ。」
「刺身ってことは
そのまま?」
「酢で〆るよ。
ただ、今日のランチの分は
酢で〆るっていうか
酢で洗う感じかな。」
「ふぅ~ん。
今日のマイワシは
長崎産って言ってたけど
長崎のマイワシを仕入れて来たのは
もしかして、お初?」
「そうなんだよ。
でも、よく気付いたじゃん。」
「時々、ブログを読んでいるからね。」
「そりゃ、ありがとちゃん♬」
「マイワシの産地を見ていると
ここ最近が北海道で
三陸、銚子、境港が多いよね。」
「そうだね、生は。
生が無い時は
北海道か青森の冷凍を使うね。」
「へぇ~。」
「長崎って
全国で1、2を争う水産県なんだよ。」
「そうなの、初耳学!」
「漁獲出来る魚の種類が1位で
漁業生産量が2位
漁業就業者数(人口1000人比)が1位とか
他のジャンルでも
ほぼ1、2位にランクインしているんだよ。」
「すげぇ~じゃん。
でも、そこまでになっているのは
どうしてなの?」
「海岸線の長さが
全国の12%で
北海道の次で、2番目。」
「へぇ~。」
「この広い海域に対馬暖流
韓国方面からの黄海冷水
九州沿岸の水が流れ込んで
リアス式海岸や
変化の多い地形が絡んでいるからだよ。」
「他には?」
「漁場(ぎょば)と漁港が近いから
鮮度が良いのも
理由だよ。」
「長崎の食べ物のイメージって
カステラとか
ちゃんぽんだったけど
魚に比べたら
足元にも及ばないじゃん。」
「そうだよ。
長崎無くして
魚は語れないよ。」
「そうだね。
水産関係者は
長崎には足を向けられないね。」
鱗(うろこ)を取り
頭と尾びれを落とし
はらわたを抜いたら

水洗いし

頭は焼いてから
出汁を取るため
えらなどを外し

同じく水洗い。
これらをしてくれるのは

毎度のことながら
女将兼愛妻(!?)の真由美さんです。
先程のざるに入っているのは
【鰯の丸煮】用ですが
刺身というか
酢〆にするものは

三枚に卸したら
塩をします。
塩が溶けたら
水洗いしたのち
二番酢と呼ばれ
一度酢〆に使った酢で
洗ってから
新しい酢に漬け

昆布で挟み
冷蔵庫へ。

「親方、これは
どうするの?」
「これも酢で〆るんだけど
週末の予約用で

真空パックしておいて

金曜日に仕込むんだよ。」
「その頃に仕入れて来るのは
だめなの?」
「だめじゃないけど
真鰯が無いだけじゃなく
他の魚も無かったら
困るじゃん。
それ用にキープしておかないとね。」

「そこまでするんだぁ。」
「魚が無いのだけは
どうにもならないしね。」
「そうだよねぇ~。」
また、今日のランチでも
お出ししたのですが

先程お話ししたように
軽く塩をしてから
酢で洗っただけのものなので
ほぼほの刺身状態。
真鰯以外のものは
勘八(かんぱち)、湯葉です。
そして、ランチの営業が終わったら

お腹に残っている胆のうの痕を包丁し

再び水洗い by 真由美さん
クッキングシートを敷いた鍋に並べ

水と出汁を入れ

超々弱火の火加減で
明日までの“長旅”へ。
それまでに
頭と中骨を焼き終えると

「おっ、天然のカルシウムじゃん!
これだけでも
んまそう~♬」
「じゃあ、今日のおやつね。」
「わぁ~い♬」
先程お話ししたように
長崎県は全国屈指の水産県なので
水産加工品の多くも
大体1位か
2位です。
スーパーなどで
魚や水産加工品を見たら
今日のお話しを思い出して頂けると
魚菜食文化である
日本料理を生業としている自分としては
嬉しい限りでなりません。
魚の消費量が下り坂になっていても
その美味しさは
下り坂どころか
上り坂である以上
その魅力を伝え続けていきます。
「明日発送する【西京漬】だね。

そんじゃ、また🐡」 by 熱血君
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